「DP-750」の後継機

アキュフェーズ、一体型SACDプレーヤーの新フラグシップ「DP-770」。防振特性を改善

公開日 2023/10/24 11:17 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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アキュフェーズより、一体型SACDプレーヤーのフラグシップモデルとなる「DP-770」を11月に発売する。価格は1,507,000円(税込)。

ACCUPHASE CD/SACDプレーヤー「DP-770」

2018年6月に発売となった「DP-750」の後継機となり、トレイパネル周辺のデザインを50周年記念モデルである「DP-1000」と共通化。「回路・素材・パーツを極限まで吟味、高音質再生を追求している」と謳う。

「DP-770」の内部構成

ドライブメカニズムにおいては、DP-750の高品位ドライブをもとに、防振特性をさらに改善している。硬さの異なる4個の弾性ダンパーを新開発し、ピックアップに伝わる振動を低減させている。

新開発された弾性ダンパー

スピンドルモーターはアウターロータ型ブラシレスDCモーターを採用。半導体素子を用いて駆動しており、機械的接点がなく低振動と低騒音を実現する。また太く短い高精度回転軸の採用や、モーターを固定するための高剛性シャーシ、回転ディスクをブリッジで囲むことで空気中を伝播する音を遮断するなど、振動を低減するための技術が盛り込まれている。

トラバースメカニズム

ピックアップ上部を覆うブリッジもゴールド色に変更

USB typeB、optical、coaxial、HS-LINKの入力を搭載し、D/Aコンバーターとしても使用できる。DACチップにはESS社製のES9028PROを採用。I/V変換部には独自のANCC(Accuphase Noise and distortion Canceling Circuit)を組み合わせ、片チャンネルあたり8回路のDACを並列駆動させている。DSD時はMDSD、PCM時はMDS++回路として動作する。最大サンプリングレートPCM384kHz/32bit、DSD11.2MHz(ASIO)までの再生に対応する。

DP-770に搭載されるDAC基板

ガラス布フッ素樹脂を使用したフィルターアンプ基板

また電源の構成、グラウンド配線の見直し、フィルターアンプのゲイン配分などを最適化することで歪み率を0.0004%(DP-750と比較して0.0001%向上)、SN比は121dB(DP-750と比較して1dB向上)を実現している。

電源部は、アナログ系とデジタル系でそれぞれ独立した2個の電源トランスを搭載、アナログ部電源はディスクリートで構成される。また本機のために開発されたカスタム仕様の15,000μFの平滑フィルターコンデンサーを4基搭載している。

電源トランス

出力端子はRCAライン出力とXLRバランス出力を搭載。ライン出力回路とバランス出力回路が独立したDirect Balanced Filter回路を採用しており、ラインとバランスを同時に接続しても相互に影響がないとする。またCDトランスポートとしての使用も可能で、HS-LINKのほか、Coaxial、Optical出力も可能。

「DP-770」の背面端子

DVD-R等に記録した音楽ファイルを再生するデータディスク再生も可能。またプログラムモードも搭載する。サイズは477W×156H×394Dmm、質量は28.5kg。消費電力は30Wとなっている。

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