富山を代表するオーディオショップ「クリアーサウンドイマイ」が主催

第7回「北陸オーディオショウ」レポート。“オーディオは人々の心を耕す”をテーマに34社が集結

公開日 2024/05/29 07:00 季刊オーディオアクセサリー編集部・松井泰裕
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「地域の音楽・映像文化の発展に貢献すること」をポリシーに掲げる、富山県を代表するオーディオ専門店「クリアーサウンドイマイ」。同店が主催する「北陸オーディオショウ」が、2024年4月20日(土)、21日(日)の2日間にわたり開催された。

今年で7回目を迎える北陸オーディオショウは、昨年の富山県民会館からボルファートとやまに会場を移して開催

今年の北陸オーディオショウは「オーディオは人々の心を耕す(Cultivate Your Hearts)」をスローガンに、国内外のメーカー34社が集結した。フランス発Diptyque Audioの平面型スピーカーや、DS Audio待望のエントリークラスの光カートリッジなど、“日本初公開”となるモデルが登場。また、サックス奏者の大久保 雅氏とベース奏者の岡本勝之氏によるスペシャル生演奏も実施された。

当日は、北陸では唯一の大型オーディオショウということもあり、幅広い年代の男性を中心に各ブース熱心に試聴している様子が見受けられた。

北陸オーディオショウを主催するクリアーサウンドイマイの代表・今井芳範氏は、会場にて次のようにコメントした。

クリアーサウンドイマイ代表の今井芳範氏

「今回は『オーディオは人々の心を耕す』というスローガンを掲げています。現代は世界的に暗いニュースが多く、日本でも国内総生産が減少したり、前途多難な時代と言えます。そんな気持ちを少しでもやわらげてくれるのが音楽だと思っています。

一方でカルチャーという言葉は、ラテン語の“colere(土地を耕す)”という言葉が語源で、それが英語になって“心を耕す”と言う意味に置き換わり、現代では“Culture=文化”という意味になったそうです。音楽文化を背負っているオーディオを、より“文化として根づかせたい”という意味も込めて今回のスローガンを考えました。

また、今年から会場も変更になりました。昨年までは、いろいろと制約がある中での実施でしたが、今回はより理想的な形での開催が実現できました。ここぞというシーンで大編成の音楽を気持ちよく鳴らせる、“オーディオショウ”ならではの醍醐味を存分に味わっていただけると思います。前回に引き続き、入場料500円(高校生以下は無料)をご負担いただく形にはなりますが、それだけ熱心なお客様がお越しになっているため、出展側もいつも以上にその期待に応えようとしているように見受けられます。

元日の能登半島沖地震では、被災でスピーカーが倒れてしまったお客様もいらっしゃいました。そのような中で、メーカーやディストリビューターの方々には無料での部品提供など手厚いサポートをいただき、お客様も大変喜んでおられました。この場をお借りしてお礼申し上げます」。

新幹線も敦賀まで延伸して交通の便もさらに良くなり、いま大注目の北陸地方。これからの北陸のオーディオ文化をさらに広めてくれることを実感した取材となった。

以下、現地の様子をフォトレポートにてお届けする。


アキュフェーズは、純A級ステレオアンプを搭載した「E-700」やSACDプレーヤー「DP-770」といった最新モデルを中心に展示

同じくアキュフェーズのブースでは、「A級・AB級、お客様のオーディオライフに合うのはどっち?」をテーマに、同社の大貫昭則氏が講師を務めたイベントも実施。A級の「A-80」とAB級の「P-7500」を用いて、それぞれの機器の魅力について解説した


エソテリックは、今年発売されたフラグシップネットワークDAC「N-01XD SE」などを紹介

ティアックは、CDプレーヤー「VRDS-701」や、USB DAC/ネットワークプレーヤーの「UD-701N」、パワーアンプ「AP-701」など、Referenceシリーズを中心に展示


ハーマンのブースでは、JBLの「Project K2 S9900」にマークレビンソンのレコードプレーヤー「No.5105」、SACDプレーヤー「No.5105」、プリアンプ「No.523」、パワーアンプ「No.536」という豪華システムでのデモを実施した

ピュアオーディオの入門システムとしても注目を集めていたJBL Classic Componentsシリーズ


ディーアンドエムのブースでは、B&Wの800シリーズの試聴会も実施。デノンのレコードプレーヤー待望のフラグシップモデル「DP-3000NE」をはじめ、マランツの「SACD 30n」などをも用意されていた

KEFとタイムロードのブースでは、英CHORDのREFERENCE RANGEにKEFのスピーカーを組み合わせたコラボレートが実現した


スペックは、アナログ電子アッテネーターとアナログPWM方式のクラスD・パワー段を組み合わた“リアルサウンドアンプ”「RSA-BW7」や「RSA-BW1」を用意

トライオードは、歌謡曲などの試聴楽曲で真空管アンプの魅力を説明。最新作の「TRS-34」は、20万円を下回る価格を実現したハイコスパモデルとして大きな注目を集めていた


アッカが取り扱うYGアコースティックは、最新の「Sonja3.2」、そしてブックシェルフ「TOR」を用意。同じく同ブースでは、日本音響エンジニアリングのブランドAGSを設置し、音響効果についても解説した

スフォルツァートを取り扱うリジェールは、Amazon Musicとファイル音源(ハイレゾ)の比較試聴等を実施した


メルコシンクレッツのブランドDELAは、ミュージックライブラリの新モデル「N5」をはじめ、ネットワークスイッチ「A100/2」や光アイソレーションを手軽にできる「OP-S100」などを組み合わせた

完実電気のブースでは、ネットオーディオのトップランナーであるLUMINの製品を中心に、オーディオアクセサリーで今注目を集めるPERFECTIONなどのデモを行った


DS Audioは、待望のエントリークラス光カートリッジ「DS-E3」を日本初公開した

サエクは、各種ラインケーブルに加えて、PC-Triple C導体を採用したアースケーブル「SE-400」や、「SUS-020」などのUSBケーブルも展示していた


エミライのブースでは、話題のユニバーサルディスクプレーヤーMAGNETARの「UDP900」や「UDP800」を用意

フューレンコーディネートは発売されたばかりのエリプソンのエントリークラスのスピーカー「HORUS 6B」と「HORUS 11F」に、LINNと組み合わせたシンプルなシステムが注目を集めていた


ソウルノートは、プリメインアンプの新作「A-3」を中心に、同社のフラグシップモデルでデモを行った

シーエスフィールドは、日本発売が決まった平面型スピーカー「Diptyque Audio」を日本初披露


ヤマハはヘッドホン試聴体験ブースを用意。「YH-5000SE」にヘッドホンアンプ「HA-L7A」の組み合わせで終始賑わいを見せていた

完実電気のMeze Audioヘッドホン体験ブース。「Elite」や「EMPYREAN U」といったハイクラスモデルの試聴が楽しめた


オルトフォンは、トランス内蔵のMCカートリッジ「SPU GTE 105」や、スタビライザー、新型トーンアームを用意。まもなく発売予定の画期的クリーニングマシン「Degritter Mk II」も参考出品されていた

メースからは、アンダンテラルゴのオーディオラック「Rigid Tower」をはじめ、マッキントッシュのSACDプレーヤー「MCD12000-AN」やアンプ「MA12000-AN」に、ハーベスのスピーカー「Super HL5 plus XD」を組み合わせてデモを行った


ラックスマンは、最上位プリメインアンプ「L-509Z」やSACDプレーヤー「D-07X」に、Focalのスピーカー「Sopra N°2」を組み合わせたほか、プリメインアンプの最新作「L-505Z」も用意

今回も4K8K体験できるホームシアターブースも用意。マランツ「CINEMA 30」やデノン「AVC-X6800H」といったAVアンプをB&Wのスピーカー(5.2.4ch)で楽しむことができた


恒例の生演奏&録音&再生イベントも実施。サックス奏者の大久保 雅春氏とベーシスト岡本勝之氏による生演奏を録音し、直後にその録音データをソナス・ファベールのスピーカーを用いて再生するという企画に、たくさんの来場者が駆けつけた

ノアのブースでは、ソナス・ファベールのスピーカー「Lumina U Amator」や、ブルメスターのアンプ「216」を使いデモを行った


フェーズメーションは、フォノアンプ「EA-2000」やバランス入出力に対応したパッシブ アッテネーター「CM-2200」を用意した

TADは、プリアンプ「TAD-C1000」やディスクプレーヤー「TAD-D1000TX」といったエボリューションシリーズの製品を用意


PDNはパラダイムの最上位モデル「PERSONA 9H」を用いてデモを行った

レコードを中心とした、音楽ソフトの販売も賑わいを見せた

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