ソニー、自律歩行する小型ヒューマノイドロボットを開発
<左>足をのばして柔軟運動 <右>片足で立ってカンフーポーズ |
aiboでも使用されている基本アークテクチャー「OPEN-R」を採用し、新たに開発した関節を駆動するアクチュエータと、全身の関節を実時間制御する「全身協調動的制御システム」をOPEN-R上に適用し、二足歩行ロボットを実現した。
新開発のアクチュエータは、電気エネルギーを駆動力に変換するモーター部、駆動力を関節の動きとして伝えるギヤ部、モーター部を高精度で制御する回路部から構成される。この三つの要素を一体化し、高い駆動力を保ちながら関節部の小型・軽量化を実現した。
本機の最大の特長である二足歩行は、昨日発表された本田技研の物と同様に、ZMP(ゼロモーメントポイント)安定動歩行制御方式を採用。だが、その適用の仕方はソニー独自の技術だという。
本日品川プリンスホテルで行われた発表会では、SDRを使った三種類のデモンストレーションが行われた。まず一つ目は歩行デモンストレーションで、時々立ち止まって屈伸運動をしたり、深呼吸のような動作を行うなど愛嬌たっぷり。一分間で15m進むことのできる高速歩行も短時間であるが確認できた。
続いて行われたのが、アップテンポの曲に合わせて三体のSDRがパラパラを踊るダンスデモンストレーション。さすがにロボットだけあって、まさに一糸乱れぬ踊りを見せつけてくれた。
最後は、ミディアムテンポの曲をバックに、ゆったりとした全身協調の動作デモが行われた。ここでは、片足立ちをしたりカンフーのような動きを見せたりと相当にアクロバティックな動作が多かったのだが、全身の関節をうまく曲げることによりバランスを取り、危なっかしい印象は全く受けなかった。
「あくまでエンターテインメントロボットを目指す」と何度も強調されていたこのSDR、いま値段をつけるとすれば大衆乗用車一台分くらいとのこと。(AV REVIEW編集部)