松下電器産業の中村邦夫社長が2001年度経営方針を発表(2)
同社では、新たな事業展開だけではなく、既存の体制あるいは事業の構造改革も積極的に行っていく。まず1つめの改革として、4月1日づけで本社機能を分離し、権限委譲をさらに進めていく。「コーポレート戦略本社」と「プロフェッショナル・サービス・グループ」とに本社機能を切り分ける。2つめの改革は「フラット&ウェブ化」だ。事業部(長)制を廃止し、よりフラットなグループ(リーダー)制を導入するという。
また、同社の20世紀の成功ビジネスモデルである営業にもメスを入れる。新たに3本部を新設し、その本部の中で機能を自己完結させる。その3つとは「ナショナルマーケティング本部」「パナソニックマーケティング本部」「家電流通本部」である。また流通面の改革では、いままで事業部営業、営業本部、商品宣伝に分かれていたものをマーケティング本部に集約する。
改革は松下電器産業内部にとどまらない。よりドラスティックな改革として、松下電子工業(株)を4月より松下電器産業に吸収することも発表した。そして両社の重複する事業内容を「半導体社」「ディスプレイデバイス社」「照明社」に再編成していく。
最後に、世界中のユーザーに「安全・安心・愛着」と「夢・感動」を届けたいという21世紀においても社会に貢献しつづけたい、という思いを込めて「夢ある企業へ 大革新」という2001年度の経営スローガンを掲げた。(Phile-Web編集部)