日本IBM、ネット経由で利用するSCSIストレージ機器を発売
発表会の席上の日本IBM・和田ストレージ事業部長(右) |
来のSCSI (Small Computer System Interface) ケーブルによる接続ではなく、EthernetなどのLAN環境からインターネットをはじめとするネットワーク経由で接続して利用する新技術『iSCSI (別称:SCSI over IP、Internet SCSI)』を採用したネットワーク・ストレージ製品『IBM TotalStorage IP Storage 200i』を発表した。標準価格(消費税別)は2,999,500円から、出荷開始予定日は本年6月29日。マスコミ向けに説明会が開催され、日本IBMのストレージ・システム事業部長・和田昌佳氏、シスコシステムズ株式会社の担当者などが出席した。
iSCSIは、IBMとシスコシステムズが、両社のネットワーク技術とストレージ技術を融合して共同開発した新技術で、一般的な入出力規格であるSCSIの通信規格をIPネットワーク上で利用できる (TCP/IP上でSCSIコマンドを使用)ようにするもの。インターネット関連技術の標準化団体である「IETF」に共同でiSCSIを提出
している。
このiSCSIなら、サーバーとストレージの距離は関係が無くなり、たとえばストレージを天災の少ない地域に集中して置くことも用意。また、一台のストレージを複数のサーバーで使用することも可能になる。
新製品は、光ファイバーなどを用いた大規模なストレージシステムの導入には至らない程度の規模のクライアント向けに販売していく考えだ。(Phile-web編集部)