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「松下・日立 戦略的提携」記者会見の質疑応答のすべて (4)

公開日 2001/05/23 20:41
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●松下電器産業(株)と(株)日立製作所が、広範囲な事業提携締結に合意したことを発表した。以下は、ホテル・オークラで行われた記者会見での質疑応答のすべてである。(庄山)は、日立製作所の庄山社長、(中村)は松下電器産業の中村社長の略。つづいてQ16〜Q19までを掲載する。(Phile-web編集部)

Q16 庄山さんは、今回の提携で、世界の競合にも勝っていけるとおっしゃったが、どんなメーカーを想定されているのか? またこれは2社以外を排他的に考えているのか?

(庄山) 製品化スピードアップや、開発マンパワーの抑制などは、どのような会社も考えていることで、重要なポイントです。そういう意味でどこのメーカーということではなく、これからの製造業のあり方として申し上げたのです。

Q17 日立さんも、松下さんもそれぞれ半導体開発におけるペア会社がいらっしゃると思いますが、今回の提携に触れずにやっていけるのでしょうか?

(中村) お互いの会社で補完しあうものだけを選んでやっていきます。なんでもかんでもというわけではありません。

(庄山) 最も大変なものはシステムデザインで、その部分から協業していきたいと思います。

Q18 幅広い提携に至るまでに、松下さんが「日立とソニーが提携したら困る」とか、日立さんが「松下と東芝が提携したら困る」とかいった背景があって、スピード提携が決まったというようなことはありますか?
また10年後の家電分野がどうなっているかのビジョンをお教えください。

(庄山) 小説的ですね(笑)。たまたま会社同士の気持ちが一致しただけです。
将来の家電ですが、現在、国内で1兆円ある市場がとてつもなく膨らんだりすることはないと思います。そのうえで今回の提携は、あたらしい付加価値のサービスを提案して、収益性の高い製品を作っていきたいと思います。

(中村) (提携の)最大の狙いは、技術資源を共用して開発スピードを上げたいだけで、他社は考えていません。実にスムーズに進みました。
21世紀の家電文化は、世界的にも「省エネ」なしには実現できない。たとえばネットワークを活用することで、使用エネルギーをユーザーに一目瞭然にすることで抑制できるかもしれない。新しい提案をしていきたい。

Q19 松下さんは鉛フリーハンダを2003年までにずべての製品に導入することを発表されていますが、今回の提携によってスケジュールが変わることはありますか?

(庄山) そこまでは議論していません。あくまでも「ものつくり」の提携を中心に部材の問題に入っていきます。鉛フリーハンダについては、早ければいいに越したことはありません。
ちなみに日立としても、松下さんと同じくらいのスピードでやっているので、特別スケジュールが変わることはないでしょう。逆に提携によって両社にプラス効果をもたらして、早くなるかもしれません。

(以上。質疑応答 全問掲載でした)

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