《山之内 正のベルリンショーレポート1》今回のショーはデジタル時代を意識した6つのテーマで
ベルリンショー会場 |
2年に一度開催される通称ベルリンショーがベルリンで開催されている。正式名称はInternationale Funkausstellung、略してIFAと呼ぶ。民生用放送電子機器、特に、オーディオとビデオが中心だが、カーオーディオ、携帯電話、コンピュータなど、展示内容は拡大の一途をたどっている。米国で開催される同様な見本市であるCESが主にディーラーをターゲットにしているのとは対照的に、IFAは一般消費者が対象。会場内のオープンステージでは連日ライブが行われ、その模様をテレビで中継するといったことからも、通常の見本市とはひと味違う雰囲気が感じられる。家族で訪れる来場者が目立つのはベルリンショーならではの光景だ。
この時期のベルリンは夏とは思えない寒さに見舞われることもあるが、今年はまだ夏の名残を感じさせる陽気で、昼間は25度近くまで気温が上がることもある。ただし、空気が乾燥しているため、とても快適だ。
会場はベルリン中心部から3kmほど西に位置するメッセ会場だが、ここの広さは半端ではない。幕張メッセと東京ビッグサイトを合わせたよりも広いかもしれない。会場北側にはベルリンの放送局SFBが本拠地を構えている。
今年のテーマは6つ。デジタルテレビ&デジタルラジオ、すべての人のためのインターネット、次世代モバイル、ホームシネマ、デジタルミュージック&デジタルイメージング、インテリジェントハイムと、デジタル時代を意識したテーマが並ぶ。日本のCEATECとオーディオエクスポを合体させたような印象だが、実際の展示もそのイメージに近い。
次回から、変貌を続けるベルリンの街の様子を交えながら、注目すべき展示を中心にレポートをお届けする。(山之内 正)