TDKの新製品、フラットパネルスピーカーシステムを聴いた!
音元出版の会議室で行われたデモ |
NXシリーズ「SP-NX701」と「SP-NX501」は、TDKによるコンセプトワーク、デザイン提案のもと、英国NXT社が設計したもの。NXT社独自のフラットパネルスピーカー技術を活かし、厚さ約28mm、高さ約255mm、質量約190gというサテライトスピーカー2本と、専用マルチチャンネル駆動アンプ搭載のサブウーファーのシステムである。「SP-NX701」が密閉型ツインドライブ方式、「SP-NX501」がバスレフ方式のサブウーファーを採用している。
今回のデモは、音元出版の会議室、製品をテーブルの上に載せた状態で、ポータブルCDプレーヤーでのCD再生、ポータブルDVDプレーヤーでのDVDオーディオ(ハイビット、2ch)再生とDVDビデオ再生を行っていったものである。
まず「SP-NX701」でCDの再生。ソフトは女性のアカペラボーカル。
透き通るような高音の質感と、声の量感をたっぷりと再現し、余裕の鳴りっぷりだ。ちょっと信じられないような高音質である。居合わせたメンバーの顔には早くも驚きの色が。
さらに、DVDオーディオの再生。ソフトは女性のジャズボーカル。
低音の存在感がまず圧倒的だ。さらに細部の質感まできめ細かに再現してくる。ソフトのクオリティが上がれば上がるほど実力を発揮する感じのスピーカーシステムなのだ。ここまできた時点でメンバーから「これはPC用と言っちゃいけない。オーディオ用ハイファイスピーカーだ」という声が次々にあがる。
せっかくなので映像もということで、DVDビデオを再生。『グラディエーター』だ。
2chのシステムなのに、自然な臨場感に包み込まれる感じ。飛び交う矢の風を切る音がするどく響き渡り、サラウンド感も感じさせる。これは本当に驚きの実力である。
TDKサイドの解説によると、サテライトスピーカーがフラットな板の1点から、周波数によって振動をランダムに共振させ、280Hzから20kHz以上の音までクリーンに再生するとのこと。「SP-NX701」のサブウーファーは有名スピーカーブランドも多く採用している国外メーカーのネオジウムマグネットユニットを2本採用、出力40Wの低音用アンプで強力にドライブしているのだという。
しかしもっとも驚かされたのは、本製品の価格である。カタログ表記ではオープン価格となっているが、TDKによると、市場での実売価格で「SP-NX701」が\17,800(税別)、「SP-NX501」が\12,800(税別)と予想されているのだそう。製品の実力からすると、これは安すぎる価格といっていい。
「SP-NX701」、「SP-NX501」は11月21日発売の予定である。ぜひ店頭でその実力を体験してみてほしい。尚、今回の2chシステムを皮切りに、TDKではフラットパネルスピーカーのさまざまな商品展開を検討している模様。楽しみである。(Phile-web編集部)