■■山之内 正のCESレポートFromラスベガス■■<6>意気あがるSACD陣営
<左>SACDのメリットを賞賛するタワーレコード創設者のラッセル・ソロモン氏 <右>発売済みタイトルと各社のハードウェアを一堂に会したSACDパビリオン |
ソニー、フィリップス両社幹部のほか、ユニバーサルミュージック、米国SMEの各CEO、タワーレコード創設者のR・ソロモンの各氏がそれぞれコメントを発表し、アキュフェーズ、ヤマハ、オンキョー、リンなどハードウェアメーカーの代表が7社同席し、盛大に行われた。
今後発売するプレーヤーをすべてマルチチャンネル対応にすること、既存の録音のSACD化も含めて、ソフトウェアメーカー各社がSACDを積極的にサポートするという宣言の後、試聴が行われた。
昨秋、ユニバーサルグループがSACDに参入することを発表して以来、DVDオーディオに対するSACDの優位を印象付けるニュースが続いているが、今回のCESでのイベントも、その最新動向を裏付ける結果となった。現在、ソフトを発売しているレーベルは40以上、タイトル数は600枚を超えている。新録音もマルチチャンネルを中心に順調に進んでいるという。新録音の80%がマルチチャンネルになるという見通しも明らかにしたが、今回の試聴はロックを含むマルチチャンネルのポピュラー系ソースが中心。派手な効果はあったが、筆者の耳には1963年のマディ・ウォーターズのSACD(ステレオ)が鮮烈な印象を残した。(オーディオビジュアル評論家 山之内 正)