【次世代光ディスク「Blu-ray Disc」】質疑応答・全問掲載!(下)
<左>Blu-ray discの裏面 <右>同・表面 |
なお、記者会見席上には日立製作所よりデジタルメディアグループ技師長の柴田晃氏、LG電子ジャパンより代表取締役の金達雄氏、松下電器より代表取締役専務の三木弼一氏、パイオニアより技術戦略最高顧問の杉本昌穂氏、ロイヤルフィリップスエレクトロニクスより経営委員会メンバーのヤン P.オースターフェルト氏、日本サムスンより常務の方常源氏、シャープより取締役技術本部長の太田賢司氏、ソニーより執行役員専務の高篠静雄氏、トムソンマルチメディアより東京研究所所長の後藤敏彦氏の9氏が出席。さらに、質疑応答よりソニー(株)CTOの西谷清氏が席に加わった。
Q:「ODS」がスタートだとすると、仕様決定まで日が短すぎるのでは?
A:たしかに「ODS」からスタートした。
Q:商品化のスケジュールは?
A(ソニー):これから詰めていく。まだ特にいつ頃という計画はない。
A(松下):ノーコメント。
A(パイオニア):現在のBlu-ray Discのバージョンは0.9。これを1.0に上げ、それから商品化を考える。その際、BSデジタルハイビジョンが盛り上がっていなければ意味はない。民放やNHKにも声をかけていく。
Q:ソニーとして、現行のDVDレコーディング規格へはどう対応していくのか?
A:ソニーの方針は鮮明だ。AV記録に関しては、DVDビデオ規格との親和性が高いRW系を押し進める。PCの周辺機器としては、+RW/-RWを供給する。
Q:DVDフォーラムから規格を発表することは考えていなかったか?
A:学会で規格を発表したので自然とこういうかたちになった。
Q:今後DVDフォーラムとはどのように付き合っていくのか?
A:今回の9社はすべてDVDフォーラムの会員だ。また、Blu-ray Disc製品ではDVDとのコンパチビリティは欠かせない。今後もDVDフォーラムでは規格の普及などについて相談していきたい。今回はあくまで規格の発表であり、今後も良好な関係を保ちたい。
Q:「Blu-ray Disc」製品では、必ずDVDビデオの再生はできるのか?
A:商品には、絶対にDVDとのコンパチビリティが必要だ。だが、企画仕様に盛り込むわけではなく、あくまで各メーカーの判断による。
Q:DVD-RW/+RW/RAMなど、記録型DVDディスクの再生互換は?
A(パイオニア):これも各社の考えによる。
A(松下):個人的には、現在のようにDVD録画規格が3つに分かれているのは幸せなことではないと考えている。上位規格である「Blu-ray-Disc」により、これら3規格を吸収したい。その上で、お客様には現在のDVDレコーダーを購入されても、何の問題もないということをアピールしていきたい。
Q:DVDビデオの普及が進んでいるいま、このような規格の発表を行うことで消費者を不安にさせるとは考えないか?
A(パイオニア):用途がDVDと違う。また、明らかに違う層のお客様が対象となる。フェーズが違うので問題とはならないだろう。
A(フィリップス):すでに青色レーザーの開発から時間がたっており、この技術を使って各メーカーが何をしようとしているのかを明らかにしたかった。また、共同で9社が発表できたことには大変な意義があると考えている。様々な憶測を避けるためにも、いま発表したかった。
Q:再生専用ディスクのフォーマットや登場のスケジュールについて教えてほしい
A:再生専用ディスクでは、当然ハイビジョン映画がメインコンテンツとなるだろうが、これは電機メーカーだけで決められるものではなく、具体的なスケジュールは未決である。物理的な仕様については、記録型と同じだ。
Q:記録容量が23.5/25/27GBの3つとなっており、差が少ない。これは何故か?
A:ディスク製造の精度、材料の精度による。現在のディスク製造のインフラの都合といって良い。あまり材料の精度が高くない場合は23.5GB、精度が高いものでは27GBとなる。
(Phile-web編集部)