HOME > ニュース > 「ついに走査線が4000本に」NHK放送技術展(4)

「ついに走査線が4000本に」NHK放送技術展(4)

公開日 2002/05/17 18:28
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
(左)4000本級高精細撮影カメラ(右)デモで使用したビクター製プロジェクター
●NHKでは、臨場感あふれる広視野・大画面や、グラビア印刷並みのきめ細かさを実現する超高精細映像システムの研究を進めているが、将来の高臨場感放送に関する基礎データを得るために、走査線がハイビジョンの4倍(約4000本)のカメラとディスプレイを開発し、会場に展示した。

撮像素子はCCD、表示素子はLCDを用いており、いずれも画素数は800万画素。カメラ、ディスプレイとも緑に2枚の素子を用いる4版カラー方式で、走査線4000本「級」の映像システムを実現した。

画像解像度を示す単位呼称はまだなく、PCの規格とも異なるので、NHKでは誤解を防ぐためにとりあえず「4000本級」(プログレッシブ表示)という表現を使用している。画像構成成分のR・G・Bのうち、Gのみを2枚構成とし、「斜め画素ずらし」方式を用いて4CCD撮影・投射(各800万画素)を行う。

展示会場ではビクター製プロジェクターを2台使用。1台をR、Bそれぞれ1系統、もう1台はGを2系統投射した。別会場で撮影したリアルタイム映像とあらかじめ撮影した風景映像をそれぞれ約400インチクラスのスクリーンに投射した。高密度・高解像度ぶりを裏付ける精細でリアルな映像に来場者から驚きの声が上がっていた。

(AVレビュー編集部)


この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE