「見逃した番組をすぐに再放送」NHK放送技術展(5)
ネットワークリクエストサービスの実演デモ |
NHKに寄せられる再放送要望に応えるために研究・開発が進められているもの。現在の計画では、NHK内に4TB(テラバイト=1テラバイトは1000ギガバイト)の大容量サーバーを設置し、契約者からの端末(EPG利用が有力)指令に基づいて、本放送終了後から1週間の間蓄積される番組をストリーム信号で(注:ダウンロード信号ではない)取り出すことが出来る、というもの。
100Mbps程度の高速アクセスラインを利用して、家庭では高画質なハイビジョン映像を、携帯端末では画面サイズに応じた画質で番組を送付する。
放送終了後のサービスを前提として開発・研究が進められているが、技術上は「放送前の番組を先取りして鑑賞」することも不可能ではない(もちろん、生番組は除く)。しかし、NHKでは放送の基本概念・形態を崩してしまう可能性があることから「先取りリクエスト」サービスは検討外としている。
実現に向けての課題としては、
・ネットワーク伝送技術
・コンテンツ著作権保護技術
・低廉な家庭用端末の開発
・高速大容量サーバーの開発
等が上げられる。また、実際に一般家庭に導入を推進する場合の料金設定も問題となろうが、こちらはサービス期間を設定しての「定額制」が有力であると予想される。
(AVレビュー編集部)