日立、専用メガネが不要な3Dディスプレイ装置を開発
このディスプレイ装置は、LED光源を用いた小型プロジェクターと光の利用効率の高いスクリーンで構成されており、省電力で3D映像を楽しめる。
今回の技術の特徴は2つ。2台のプロジェクターを両目間隔に並べて画像をスクリーンに投影し、かつ反射するスクリーンの構造を工夫することによって、視点をずらした2つの画像を右目と左目に焦点を結ぶ「指向性反射スクリーン方式」を開発。これにより、専用眼鏡を着用することなく立体画像が鑑賞できる。
もう一つの特徴は、目の間隔に接近して配置できる小型、省電力の卓上型の「LEDプロジェクター」を開発したこと。このプロジェクターは、光源に、R、G、Bの各色ごとにLEDを複数個並べ、「コ」の字型に組み合わせたれDアレイを用いることで、大幅な小型化を可能にした。
上記の「LEDプロジェクター」と「指向性反射スクリーン」を組み合わせることにより、明るい部屋でも使用可能な100cd/m2以上の輝度を達成し、かつ9Wという小さな消費電力で、立体画像を鑑賞することが可能になった。
同社では、本技術を医療の分野における診断の精度向上やインフォームドコンセントにおける患者の理解促進、またリアルな3Dコンピュータゲームといったアミューズメントの世界など、様々な分野へ活用していくとしている。(Phile-web編集部)