【松下電器と東レのPDP新工場建設】質疑応答・全問掲載!
<左>松下プラズマディスプレイ(株)社長 森田研氏 <右>東レ(株)常務取締役 中澤俊二氏 |
Q:60インチ超のPDPの生産予定は? あるとすればその開始時期は?
A:新工場の生産開始と同時、2004年の4月に開始したい。
Q:新工場では、歩留まりの水準をどの程度にまで向上させられるか?
A:現在、当社の歩留まりは業界トップと認識している。具体的な数値目標は答えにくいが、現在より10%以上は向上させたい。
Q:他社へのパネル供給はあるか?
A:現在でも数社へパネル供給を行っている。新工場稼働時には、さらにその数や比率を増やすべく活動している。
Q:現在の1期工場の能力を確認させて欲しい
A:月産3万台の能力がある。現在は2万台。下期に生産を拡大していきたい。
Q:背面板の生産能力はパネルの生産能力と同じか?
A:同じだ。
Q:これからの外販比率の数値目標はあるか?
A:昨年は10%程度だった。稼働時は現在の倍にしたい。
Q:工場建設費の600億円はどう調達するのか、また何年かけて回収するのか?
A:100億円を増資で賄う。現在の松下プラズマディスプレイの出資比率と同じく、75%を松下側が、25%を東レ側が出資する。残りの500億円については、銀行からの借り入れを含めた様々な方法で調達する。500億円については、5年をかけて償却していく。
Q:松下プラズマディスプレイ(株)は現在黒字なのか?
A:今は赤字だ。下期に向け、黒字転換するよう努力している。年度トータルで黒字になるのは2003年度からだと考えている。
Q:中国でのパネル生産予定について詳しく教えて欲しい
A:上海に建設していた工場が完成し、今月末からパネル生産を開始する。当初は月産5,000台からスタートするが、いずれは2万台程度を生産する予定だ。
Q:発表の中で「37インチ以下」という語句があったが、具体的に32インチや35インチの製造計画はあるのか?
A:現在、市況を見ながら検討しているところだ。
Q:韓国メーカーなどが大幅な低価格化を示唆しているが、コスト面で勝てると思うか?
A:韓国メーカーも材料はほとんど日本製を使用している。逆に日本メーカーの方がコスト的に有利なはずだ。
Q:多面取りということだが、インチごとの面取り枚数を教えてほしい
A:60インチは1枚、42インチ/50インチは2枚、37インチは3枚だ。
Q:現在の松下電器のプラズマのシェアと、今後の見込みを教えてほしい
A:2001年度は20%程度だった。2002年度は30%を超えたいと思う。
Q:2005年度時の、それぞれの工場の役割について教えてほしい
A:1期工場は1枚取りしかできないので50インチなど大型パネルを作る。2期工場では多面取りが可能なため、37インチや42インチに力を入れ、また2期工場でしか作れない60インチも製造する。上海では一部輸出も視野に入れる。
(Phile-web編集部)