松下電器と吉本興業が双方向エンタテインメントを共同推進
(左)合意の握手をする松下電器の専務取締役田中宰氏と吉本興業鰍フ代表取締役社長林裕章氏。(右)パナソニックセンター |
両社が目指すのは、放送・通信・ライブエンタテインメントの融合による、新しい参加型の双方向サービス。具体的にいうと、講演会やコンサート・番組等を中継しながら、ITを導入した地域ホールに発信し、(例えば大画面で)出演者(タレント等)と離れた参加者との映像によるダイレクトコミュニケーションを可能にする双方向エンタテインメントのこと。もちろんFTTH環境で、お茶の間から視聴者参加できるシステムも可能だ。
こうしたIT技術により、物理的な「距離」の問題を解決。出演者がわざわざ出向かなくても、各ホールや会場での公演や催しものを同時発信し、シェアの確保とよりリーズナブルな提案ができるようになる。また、出演者のスケジュール等による「時間」の問題については、「追っかけ再生」の機能を駆使し、ライブ感を演出するなど工夫を考えている。
また、このシステムを活用すれば、様々なエンタテインメントへの利用が考えられる。たとえば講演会(医療・教育・文化・スポーツなどのセミナー)や音楽番組(音楽ライブ・トークライブ等)、カルチャー(料理・英会話等)、劇場中継(スポーツやコンサートイベント等)、デジタル映画配信などが、幅広いホールネットワーク双方向サービスで展開する可能性を秘めているのだ。
サービス・コンテンツの開発に当たっては、最新デジタル設備による本格収録スタジオを備え、ブロードバンド向けサービスの実証実験ができる「パナソニックセンター」を活用し、松下電器のソリューション力と吉本興業のコンテンツ製作力を結集、さらに幅広いビジネスパートナー(現在実験プロジェクトに参加予定の企業は、エイベックス梶E鞄d通・潟Lャスティ・ピーディディ梶jの参画を募り、早期の商品化を図るつもりだ。
今後両社に加え、通信事業者を始めサービス・コンテンツ関連企業などのビジネスパートナーとのコラボレーションを行い、2003年から具体的な地域ホールに向けた先行サービスの実施・実験プロジェクトの推進を計画している。また、両社は今回の双方向エンタテインメントの共同推進に加え、「パナソニックセンター有明スタジオ」の運営会社も共同で設立する予定だ(AVレビュー編集部)。