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オリンパスと米コダック、デジタル一眼レフカメラの新規格を策定

公開日 2002/09/25 19:15
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「Four Thirds System」のロゴマーク
●オリンパス光学工業(株)と米国イーストマン・コダック社は、メーカー間のレンズ交換の互換性を確保した次世代デジタル一眼レフカメラシステム用の新規格「Four Thirds System (フォー・サーズ・システム)」を策定し採用することに合意した。

今後、両社は本規格を採用したデジタルカメラの商品化を積極的に推進していくと同時に、「Four Thirds System」を広く普及するためのフォーラム「Universal Digital Interchangeable Lens System Forum(ユニバーサル・デジタル・インターチェンジャブル・レンズ・システム・フォーラム)」を設立し、幅広く賛同メーカーを募っていく。現在、本規格は富士写真フイルム(株)から賛同を得ているという。

現在、発売されているレンズ交換式デジタル一眼レフカメラは、CCD等イメージセンサーに35mmやAPSフィルムサイズなど大型のものが用いられている。大型センサーの性能を充分に引き出すためには、どうしても光学設計上レンズが大きくなってしまう。また、現状のデジタル一眼レフカメラシステムでは、マウントなどが各社独自仕様の35mmフィルム一眼レフカメラシステムを流用しているため、各メーカー間でボディとレンズの互換性をとる事ができなくなっている。

「Four Thirds System 」は、既存の35mmフィルム一眼レフカメラ用レンズシステムにとらわれず、デジタルカメラの特性にふさわしい光学設計のもと新たに開発された新規格。 まず、撮像素子は4/3型となり、これは、CCD、CMOS等の撮像素子の性能を十分に活かした高画質を実現するレンズシステムを、既存の35mm一眼レフカメラシステム以下の大きさで、より使いやすく高い機動性を持ちながら実現させるためという。

また、レンズやボディのマウントをオープン規格とし、既存の35mmフィルム一眼レフカメラシステムをベースにしたデジタル一眼レフカメラでは実現不可能だったレンズマウントの標準化を図る。同時に、被写体像の結像する範囲の大きさであるイメージサークル径、マウントと撮像素子との間隔であるバックフォーカス長についても規定している。

本規格を採用することにより、例えば「Four Thirds System」で焦点距離300mmの望遠レンズの画角は35mm換算にすると約600mm相当の画角となり、全長がほぼ半分の大きさのレンズで同じ画角の写真を撮影することが可能となる。また、ズームレンズにおいても、明るく高性能なズームレンズを、APSや35mmサイズの撮像素子向けに設計するよりも小型化して設計をすることができるという。(Phile-web編集部)

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