BSデジタル放送2周年〜BSデジタル大賞2002授賞式〜記念式典レポート
記念式典・授賞式の会場には多くの関係者がおとずれる中、BPA理事長・伊藤邦男氏が登壇し挨拶をのべた |
記念式典と各賞授賞式の2部構成をとる本イベント。はじめに行われた記念式典では、主催者代表である社団法人BSデジタル放送推進協会理事長・伊藤氏が登壇し挨拶を述べた。「今年はサッカーワールドカップというビッグイベントが大いにBSデジタル放送の一般普及に貢献してくれた。放送への認知度、プラズマテレビをはじめとするハード機器の普及は、この10月時点で336万世帯を数えるほどになった。これまでのアナログBS放送の歩みなどと比べても、BSデジタル放送は着実に、そしてスピーディーに成長を遂げている。来年は年明けから500万世帯へBSデジタル放送普及を目指して、ますます努力を進めて行きたい。」と意気込みを語った。
記念式典にはさらに、総務大臣・片山氏、日本放送協会副会長・菅野氏、社団法人日本民間放送連盟会長・氏家氏、社団法人電子情報技術産業協会会長・谷口氏ら、そうそうたる顔ぶれが来賓として訪れ挨拶を述べた。
片山氏は「BSデジタル放送には、今後やってくるテレビ放送のデジタル化への足がかりを築きながら、視聴者の方々に良い番組を提供し、デジタル文化の総合力を強化する牽引車となって欲しい。」とエールをおくった。菅野氏は「ハイビジョンは日本が世界に誇る技術である。大型PDPの伸びや昨今ホームシアター人気を背に受け、番組制作者の立場からユーザーに楽しんでいただける良い番組を作り続けて行きたい。」と豊富を述べた。氏家氏はこれからもデジタル放送が1000万世帯への普及を実現していくための“条件”として「1.メーカーはより安価で操作の簡単な製品を供給すること、2.NHKさんにはBSアナログ放送における“決断”を願いたいと」各方面への要望をユーモアたっぷりにコメントしながら、自らも良い番組づくりに邁進していく考えを披露した。また谷口氏は「今年はワールドカップサッカー放送に引っ張ってもらい、デジタル映像機器は大きな成長を遂げることができた。これからテレビや録画機をはじめとするデジタル機器の世代交代はいっそう加速していくだろう。メーカーは適正な価格で、より良い製品をお客様に提供できるよう力を注いでいくつもりだ。」と、気持ちを新たに、豊富を述べた。
本日の記念式典はめでたい祝い事であると同時に、デジタル放送が今後2011年に迎える地上波放送のデジタル化という大きな転換を迎えるに当たって、コンテンツ、ハード機器ともにユーザーサイドに立ったより良いものをつくって行こうとする緊張感を各者のコメントから感じ取ることができた。
(Phile-web編集部)