NECエレクトロニクス、DVDデュアルコンパチブルドライブ用システムLSIを強化
「32ビットマイコンV850ES/ST1」 |
同社では、昨年10月に業界初となるDVDデュアルコンパチブルドライブ用システムLSIチップセットとして、コントローラLSI「μPD63620GM−UEV」とアナログ信号処理LSI「μPC3320GC−YEB」の2チップから構成されるセットを販売している。今回はこのチップセットの制御に最適なDVD記録系ドライブ向けASSPマイコン「V850ES/ST1」の量産を4月からスタートさせ、製造ラインを強化していく考えを示したものである。
「V850ES/ST1」では、システムLSIチップセットによるDVD記録、再生のシーケンスを高速制御する為に、62.5mWという低消費電力と29MIPSという高性能を実現するCPUコア「V850ES」を搭載。現行製品に比べて256KBも増強した768KBという業界最大規模のFlashROMを内蔵し、増加の一途を辿るDVDドライブ制御プログラムの全てを内蔵ROMに搭載する事が可能となっている。また小型かつ薄型フラットパッケージを採用し、装置基板の小型化が可能な点も特長としてあげられる。スリム型ドライブにも最適なパッケージ構成となっている。
「μPD63620GM−UEV」と「μPC3320GC−YEB」のチップセットと「V850ES/ST1」を併せて用いると、DVD−R/RW、DVD+R/RWの両記録フォーマットに対応し、現時点の規格では最高倍速に相当する4倍速記録をカバーする最高5倍速までのDVD記録や、32倍速のCD−R/RW高倍速記録などが可能となり、パソコン内蔵型ドライブに適したATAPI仕様に準拠したDVDデュアルコンパチブルドライブを容易に実現できるようになる。
(Phile-web編集部)