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ソニー、次世代高画質ディスプレイデバイス「SXRD」の開発を発表

公開日 2003/02/19 18:25
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左:「SXRD」デバイス 右:ソニー株式会社 山下氏
●ソニー(株)は本日都内において、映画フィルムのようになめらかな高精細・高コントラストの画質を実現する次世代ディスプレイデバイス「SXRD(Silicon X-tal Reflective Display)※X-tal=Crystal」の概要を明らかにした。「SXRD」では対角0.78インチ中に9μmピッチの画素を0.35μmスペースで約200万個配置し、フルHDTV(1920H×1080V)の高解像度を実現している。また、液晶デバイスでありながら3000対1の高コントラストを実現、5ミリ秒の高速応答を可能にしている点なども大きな特徴としてあげられる。

本デバイスを既存のLCDプロジェクターと比較した場合、固定画素特有のメッシュ感を感じさせない、滑らかで高精細な映像を得ることができる。また同社ではDLPと同じサイズのモジュールでフルHD対応が可能な点や、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)に対してはそのコントラスト面において優位である点などそれぞれ指摘している。

本日おこなわれた発表会では、はじめに同社のホームネットワークカンパニーNCプレジデント・執行役員常務である山下勉氏が登壇し、新しい「SXRD」を巡るビジネスの方向性を明らかにした。山下氏は、昨今のホームシアターユースのプロジェクターにおける需要の高まりを指摘し、同時にDVDの世界的普及がいよいよ確立する見通しを明らかにした。今後ますます高画質のプロジェクターへのニーズが高まるであろうという予測を立てた上で、今後市場に向けて「ソニーらしい製品」を次々と投入していく考えを示し、その中核にこのたび発表された「SXRD」デバイス位置付けながら、製品の幅と奥行きを充実させると意気込みを語った。

本日の発表会ではまた、「SXRD」デバイスを搭載したプロトタイプモデルによる試写も行われた。従来の液晶プロジェクターとは明らかに異なるその映像のクオリティは、会場に訪れた多くの関係者からの関心を集めていた。同社では「SXRD」デバイスを搭載した製品をソニーブランドから年内に発表する考えのようである。

<SXRD(Silicon X-tal Reflective Display)の概要データ>
●表示サイズ:対角0.78インチ
●画素数:1920(H)×1080(V)画素
●反射率:65%
●コントラスト比(デバイスとして):3000対1以上
●画素ピッチ:9μm
●画素間スペース:0.35μm
●応答速度:5ミリ秒
●液晶モード:垂直配向
●配向膜:無機配向膜
●駆動素子:0.35μm MOSプロセス
●液晶セルギャップ:2μm以下

(Phile-web編集部)

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