ビー・エイチ・エー、WM9より軽いビデオコーデック「XVD」を発表
<左>XVDのロゴ <右>(株)ビー・エイチ・エー社長 吉原正治氏 |
今後両社は、特許とXVDのソースコードを共同で管理し、XVD技術の研究・開発、マーケティング、販売流通などにおいて、日本、北米のみならず全世界に向けて協業を推進していく。
XVDは、DVDクォリティの画質を約850kbps〜1Mbpsのビットレートで実現できる。約1/6〜1/7と、MPEG2に比べて格段に少ないビットレートとファイルサイズの映像が可能となる。安価なCD-Rメディアを記録媒体に利用できるほか、ストリーミング配信への利用などにも有効となる。また、オーディオコーデック「XVD Audio」も用意され、16〜64kbpsで高品質の音声圧縮が行える。
24日に行われた発表会では、まずBHAの吉原代表取締役社長が壇上に立ち、XVDの概略を述べた。同氏は、XVDのビジネス展開として「PC」「家電」「ストリーミング」の3つを考えていると説明した。
PC分野では、アイ・オー・データ機器より5月末に発売されるビデオキャプチャーボード「GV-XVD/PCI」(¥37,000)がXVDのハードウェアエンコードに対応し、さらにBHA自身も、エンコードと編集機能を備えたソフトウェアを今夏に投入する予定という。
家電分野では、XVDに対応したCD/DVDレコーダーを各メーカーに提案し、メーカーにDSPチップのOEM供給を行うことで収入を得るビジネスモデルを考えているとのことだ。
ストリーミング分野では、ビデオオンデマンドやライブ放送など、XVDの軽さを活かした展開が可能と言い、既にレオパレス21の一部のSTBがXVDを採用することを決定したと発表。また、XVDをウェブサイトに組み込み、より訴求力の高い広告展開を行うことも可能という。
続いて登壇したアイ・オー・データ機器の細野昭雄氏は、「ハードウェアによるリアルタイムエンコードが簡単に行える、処理の軽さに魅力を感じた。またデータ量が格段に少なくなることから、フラッシュメモリやMOにも動画を長時間入れられる。映像メディアの革命と言っても過言ではない」とXVDを絶賛。今後、積極的にXVD対応製品を開発していくことを表明した。
発表会では、 様々なビットレートのXVD映像を再生するデモを行い、その高画質をアピールした。300k程度でも破綻のない画質を見せたほか、3Mbps程度で1280×960のハイビジョン映像を実現することに会場から驚きの声が上がった。
(Phile-web編集部)