日立、テラバイト級を実現する多層光ディスクの基本技術を開発
●(株)日立製作所は、日立マクセル(株)と共同で、テラバイト級の記録容量を実現する新概念の多層光ディスクの基本技術を開発した。
この技術は、印加する電圧によって色が変化するエレクトロクロミック材料を記録層に適用される。この記録層は着色させる電圧と透明にする電圧が異なり、着色された層では光の吸収があるため、記録や再生が可能となる。つまり、印加する電圧によって記録再生する層を「選択」することができるというわけだ。
従来の多層ディスクでは記録したい層以外の層からの影響を除去するために、層の間隔を十分広く取る(25マイクロメータ程度)必要があったが、本技術は、選択した層以外が透明なので、層の間隔を約0.3マイクロメータまで狭くできる。したがって、従来方式の2層ディスクの層間隔と同程度の厚さで100層もの多層化が可能となる。
今回両社は、記録層一層からなる直径12cmの光ディスクを試作し、記録・再生の原理実験を行った。実験では、ディスクの回転軸に取り付けたボールベアリングから約2Vの電圧を記録層へ印加した。実験の結果、着色した記録層にレーザ光照射により記録マークを生成し、さらにこの記録マークからの信号読み出すことに成功したという。
本装置の光学系は、CDやDVDとの互換性を維持できる。今後は、多層媒体を用いた動作確認を行い、本方式を用いた大容量多層光ディスクの実現を目指していく。
【問い合わせ先】
株式会社 日立製作所
中央研究所 企画室
TEL 042-327-7777
(Phile-web編集部)
この技術は、印加する電圧によって色が変化するエレクトロクロミック材料を記録層に適用される。この記録層は着色させる電圧と透明にする電圧が異なり、着色された層では光の吸収があるため、記録や再生が可能となる。つまり、印加する電圧によって記録再生する層を「選択」することができるというわけだ。
従来の多層ディスクでは記録したい層以外の層からの影響を除去するために、層の間隔を十分広く取る(25マイクロメータ程度)必要があったが、本技術は、選択した層以外が透明なので、層の間隔を約0.3マイクロメータまで狭くできる。したがって、従来方式の2層ディスクの層間隔と同程度の厚さで100層もの多層化が可能となる。
今回両社は、記録層一層からなる直径12cmの光ディスクを試作し、記録・再生の原理実験を行った。実験では、ディスクの回転軸に取り付けたボールベアリングから約2Vの電圧を記録層へ印加した。実験の結果、着色した記録層にレーザ光照射により記録マークを生成し、さらにこの記録マークからの信号読み出すことに成功したという。
本装置の光学系は、CDやDVDとの互換性を維持できる。今後は、多層媒体を用いた動作確認を行い、本方式を用いた大容量多層光ディスクの実現を目指していく。
【問い合わせ先】
株式会社 日立製作所
中央研究所 企画室
TEL 042-327-7777
(Phile-web編集部)