三洋、ドルビーバーチャルスピーカー機能を1チップ化したLSIを開発〜ドルビー研究所が初めて承認
<左>三洋電機(株)セミコンダクターカンパニー デジタルオーディオ開発部課長 梶谷雄治氏 <右>ソケットの中にあるのが今回開発された専用1チップLSI |
ドルビーバーチャルスピーカー技術は、フロント2本のスピーカーでサラウンド再生を実現する技術。コアアルゴリズムは豪州レイク・テクノロジー社によって開発され、音の仕上げはドルビー社が行っている。
本日東京都内発表会が行われ、三洋電機(株)セミコンダクターカンパニー デジタルオーディオ開発部課長の梶谷雄治氏と、ドルビー日本支社の支社長、伏木雅昭氏が出席した。伏木氏は「日本では、住宅環境の関係で、5.1ch再生環境を整えるのが難しい場合が多い」とした上で、従来のステレオ再生と5.1ch再生のあいだに、入門版のサラウンドとしてドルビーバーチャルスピーカーを位置づけていると語った。さらに同氏は、業界初の1チップLSIが登場したことで、ドルビーバーチャルスピーカーの拡大を広げていく考えを明らかにした。
本LSIは、ドルビーバーチャルスピーカーとドルビーヘッドフォンに対応し、必要な機能をすべて内蔵した、業界初の1チップLSIとなる。メモリなどを内蔵し、1チップですべての機能を実現できるので、テレビやプレーヤーなどへの組み込みが容易になる。また、このLSIは、ドルビー研究所から承認された初めての製品となる。
本チップでは、5.1chまたは2chのオーディオ入力からドルビーヘッドフォンもしくはドルビーバーチャルスピーカーのオーディオ出力信号を生成する。ドルビーバーチャルスピーカーのモードはリファレンス、ワイド、ステレオミックスダウンを備えている。また、ドルビーヘッドホンのルームモードはDH2とステレオミックスダウンより選択できる。
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(Phile-web編集部)