FPS、ヴォン・シュワイカート氏と共同で平面パネルPAスピーカーを開発
<左>“セレスティアルボイス”「CLV-4」 <右>真ん中がFPSの堀社長、左端がシュワイカート氏 |
販売はリース契約およびレンタルのみの扱いとなり、(株)サウンズグッドと(株)ニッポン放送プロジェクトが代理業務を行う。最長5〜7年程度の利用の後、製品を回収し、不要部分のみを廃棄、リサイクルして再生品化する。「製品の95〜99%がリサイクル可能。当社はベンチャー企業だが、エコロジーにも十分配慮していきたい」(FPS社長の堀昌司)氏という。
「セレスティアルボイス」という名前は、“天空の声”という意味。最大の特徴は、コーン型スピーカーを使わず、フラットパネルスピーカーを採用している点。フラットパネルタイプでは、平面波で音が伝わるため、音の減少が小さいほか、音波が対象に向かって垂直に進み、壁などの干渉が低減するというメリットがある。また本機では、歪みを大幅に抑えることに成功し、標準的な15インチコーンウーファーと比較して、7分の1の歪みレベルを実現した。
同社ではこれまでもMCMA(マクマ)方式によるフラットパネルスピーカーの製造・販売を行ってきたが、今回はヴォン・シュワイカート氏が設計や音のチューニングに深く関わったことにより、音質がさらに向上した。シュワイカート氏は、これまでJBL、Infinity、Polk Audio、Jensen、NHTなど数多くのオーディオブランドのスピーカー開発を手がけてきた人物。97年、98年にはCESでベストサウンド賞も受賞した経歴があるほか、現在はヴォン・シュワイカート社の社長として辣腕をふるっている。
今回開発した製品のモデル名は「CLV-4」。ウーファーパネルとミッド/トゥイーターパネルに分かれており、2つを組み合わせても重量は100kg程度と軽量。周波数特性は20〜40k±3dBとなる。
同社によれば、本機を使うことで、サイズと重量が従来システムの4分の1程度になり、「コンサートツアーなどで活用すると物流などのコストを大幅に削減できる」という。
本日、お台場・フジテレビ内で行われた発表会では、実際にこのセレスティアル・ボイスを使って、いくつかのデモンストレーションが行われた。中でも、ギターの生演奏によるデモでは、フラットパネルならではの立ち上がりの速さが実感できた。
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(Phile-web編集部)