「iPod Photo」のキモは表示スピードにあり−−アップルが製品説明会を開催
●アップルコンピュータは本日、都内の同社セミナールームにて、先日発表した「iPod Photo」および「iPod U2 Special Edition」の製品説明会を開催した。
「iPod Photo」は、iPodシリーズではじめてカラー液晶を搭載した新モデル。サイズは2インチで、解像度は220×176ピクセル。表示色数は65,000色。 40GB HDD搭載の「M9585J/A 」が57,540円、60GB HDD搭載の「M9586J/A 」が70,140円(いずれも税込)で、今週から発売が開始される。
「iPod Photo」に取り込んだ写真データは、iPod Photoのカラー液晶にサムネイルで表示する。一度に表示するのは25枚で、クリックホイールでスクロールすることができる。目当ての写真を選択してクリックすると、写真が拡大表示される。
画像は2インチ液晶ディスプレイで見るだけでなく、付属のiPod Photo DockかAVケーブルを使い、テレビやプロジェクターなどで表示することもできる。スライドショーも可能で、iPod内の音楽ファイルをバックに再生することもできる。
説明会には、iPodのプロダクトマネジャーを務めるStan Ng氏がアメリカから駆けつけ、デモンストレーションを行った。
Stan氏はまず、「他社は動画を再生できる新製品に注力しているようだが、我々の考えは違う。DVDビデオをMPEG2データのままiPodに取り込み、再生できれば使いやすいが、現段階では不可能だ。だから我々は写真を選んだ。最も成功しているデジタル機器の一つがデジタルカメラであることもポイントだ」と製品開発の背景を説明した。
Stan氏は、「今回の来日で乗ってきた飛行機の機内で、隣の席の男性に話しかけられたんだ。お互いの家族の話題が出たので、iPod Photoを取り出して、僕の2歳半になる娘の写真を見せたら驚いていたよ。娘の写真は3,700枚ほどiPod Photoに入れてるけど、さすがに200枚ほど見せたところで飽きたみたいだね」とジョーク混じりに語ったあと、「iPod Photoはどこでも使うことができる。家の中でも、車内でも、外出先でも。そして機内でも」と、iPod Photoの利用シーンが多岐に渡ることを強調した。
同社の発表資料では、画像の取り込み方法に関する詳細がわかりにくかったが、それも同氏から直接説明された。
Stan氏によれば、PC内の画像収集やiPod Photoとのデータ同期は、音楽データと同じく「iTunes 4.7」が担当する。同ソフトは、画像データを収集するだけでなく、サムネイル用画像、iPodディスプレイでの表示画像、テレビ出力用の画像などを生成し、オリジナルの画像データと同時にiPodへ転送する。なお、この時生成される画像はJPEGやGIFなどではなく、アップル独自のフォーマットとのことだ。
Stan氏は、「ほかのプレーヤーでも写真の再生はできるが、もとの画像データをそのまま取り込んで表示するため、プレーヤーでレンダリングする際に長い時間が必要で、非常に使い勝手が悪い。我々はそれぞれの操作に最適な画像をあらかじめ作っておくことで、クリックホイールの動きに機敏に対応する、非常に高速な動作を実現した」と語り、操作性の高さに自信を見せた。
デモ機で実際に操作してみたところ、クリックホイールを高速で回すとスクロールのスピードに目がついていけず、逆にゆっくり回すのに神経を使うほど。サムネイル表示時だけでなく、画像を拡大表示した際も、ホイールを回転することで写真を高速で切り替えることができる。画像が入っているフォルダを選択した際、メモリーに読み込むのに数秒の時間が必要だが、一度読み込んでしまえば、従来のプレーヤーにつきものだった表示の待ち時間はほとんど皆無といっていい。
iPod Photoの大きな特徴であるテレビ出力機能についてもデモが行われた。テレビで見ることができるのは、スライドショーの実行時のみ。それ以外のGUIは表示されない。設定であらかじめテレビ出力をONに設定しておき、スライドショーを実行すると、ビデオ出力が行われる。なお、スライドショーのトランジションは1種類のみで、ON/OFFの切り替えができる。各スライドの表示間隔はマニュアルで設定できるほか、1秒から20秒のあいだの数段階から選択することも可能。
なお同社では、今回の新製品発売にあわせ、iPodすべての機種をすっぽりと収納できる「iPod Socks」を発売する。同社では、「クリスマスギフトのラッピング代わりにするほか、キズを防ぐ効果もある」と説明している。11月中の発売を予定し、6色のカラーバリエーションが用意される。
【問い合わせ先】
アップルストア
TEL/0120-27753-1
(Phile-web編集部)
「iPod Photo」は、iPodシリーズではじめてカラー液晶を搭載した新モデル。サイズは2インチで、解像度は220×176ピクセル。表示色数は65,000色。 40GB HDD搭載の「M9585J/A 」が57,540円、60GB HDD搭載の「M9586J/A 」が70,140円(いずれも税込)で、今週から発売が開始される。
「iPod Photo」に取り込んだ写真データは、iPod Photoのカラー液晶にサムネイルで表示する。一度に表示するのは25枚で、クリックホイールでスクロールすることができる。目当ての写真を選択してクリックすると、写真が拡大表示される。
画像は2インチ液晶ディスプレイで見るだけでなく、付属のiPod Photo DockかAVケーブルを使い、テレビやプロジェクターなどで表示することもできる。スライドショーも可能で、iPod内の音楽ファイルをバックに再生することもできる。
説明会には、iPodのプロダクトマネジャーを務めるStan Ng氏がアメリカから駆けつけ、デモンストレーションを行った。
Stan氏はまず、「他社は動画を再生できる新製品に注力しているようだが、我々の考えは違う。DVDビデオをMPEG2データのままiPodに取り込み、再生できれば使いやすいが、現段階では不可能だ。だから我々は写真を選んだ。最も成功しているデジタル機器の一つがデジタルカメラであることもポイントだ」と製品開発の背景を説明した。
Stan氏は、「今回の来日で乗ってきた飛行機の機内で、隣の席の男性に話しかけられたんだ。お互いの家族の話題が出たので、iPod Photoを取り出して、僕の2歳半になる娘の写真を見せたら驚いていたよ。娘の写真は3,700枚ほどiPod Photoに入れてるけど、さすがに200枚ほど見せたところで飽きたみたいだね」とジョーク混じりに語ったあと、「iPod Photoはどこでも使うことができる。家の中でも、車内でも、外出先でも。そして機内でも」と、iPod Photoの利用シーンが多岐に渡ることを強調した。
同社の発表資料では、画像の取り込み方法に関する詳細がわかりにくかったが、それも同氏から直接説明された。
Stan氏によれば、PC内の画像収集やiPod Photoとのデータ同期は、音楽データと同じく「iTunes 4.7」が担当する。同ソフトは、画像データを収集するだけでなく、サムネイル用画像、iPodディスプレイでの表示画像、テレビ出力用の画像などを生成し、オリジナルの画像データと同時にiPodへ転送する。なお、この時生成される画像はJPEGやGIFなどではなく、アップル独自のフォーマットとのことだ。
Stan氏は、「ほかのプレーヤーでも写真の再生はできるが、もとの画像データをそのまま取り込んで表示するため、プレーヤーでレンダリングする際に長い時間が必要で、非常に使い勝手が悪い。我々はそれぞれの操作に最適な画像をあらかじめ作っておくことで、クリックホイールの動きに機敏に対応する、非常に高速な動作を実現した」と語り、操作性の高さに自信を見せた。
デモ機で実際に操作してみたところ、クリックホイールを高速で回すとスクロールのスピードに目がついていけず、逆にゆっくり回すのに神経を使うほど。サムネイル表示時だけでなく、画像を拡大表示した際も、ホイールを回転することで写真を高速で切り替えることができる。画像が入っているフォルダを選択した際、メモリーに読み込むのに数秒の時間が必要だが、一度読み込んでしまえば、従来のプレーヤーにつきものだった表示の待ち時間はほとんど皆無といっていい。
iPod Photoの大きな特徴であるテレビ出力機能についてもデモが行われた。テレビで見ることができるのは、スライドショーの実行時のみ。それ以外のGUIは表示されない。設定であらかじめテレビ出力をONに設定しておき、スライドショーを実行すると、ビデオ出力が行われる。なお、スライドショーのトランジションは1種類のみで、ON/OFFの切り替えができる。各スライドの表示間隔はマニュアルで設定できるほか、1秒から20秒のあいだの数段階から選択することも可能。
なお同社では、今回の新製品発売にあわせ、iPodすべての機種をすっぽりと収納できる「iPod Socks」を発売する。同社では、「クリスマスギフトのラッピング代わりにするほか、キズを防ぐ効果もある」と説明している。11月中の発売を予定し、6色のカラーバリエーションが用意される。
【問い合わせ先】
アップルストア
TEL/0120-27753-1
(Phile-web編集部)