業界展望2005 メーカーアンケート「パイオニア」
パイオニア(株)AVビジネスカンパニー 国内営業部 マーケティング部長 森谷浩一氏 |
設問1.業界を取り巻く環境は大きく変化する中で、ユーザー・ライフスタイルおよびその消費行動は、どのように変化していくとお考えですか
昨年は、多くのデジタルAV機器の普及が、イノベーター層とほぼ同時にフォロワー層にまで、雪崩のように普及が裾野に広がった。本年も、この流れは加速し、ますます使いやすさや、手軽な価格を求めるお客様が急速に増加するだろう。一方でデジタル化→便利、低価格化に対して、デジタル化→クオリティの進化、というもう一つの潮流に、パイオニアとして特に注目している。地上デジタル放送の普及でハイビジョン放送が拡大する2005年は、『デジタルの音と映像って、こんなにきれいなんだ!』という素朴な感動と確かな認識が、多くのお客様に広がっていく。これをトリガーに、クオリティーを求めるお客様と、便利性や低価格を求めるお客様との2極化が、確実に進行する年になりそうだ。また、デジタルオーディオプレーヤーは、ネットとAV機器の直接接続が進めば、さらに伸張。AVニーズに関してはPCより、顧客のニーズに応えた使いやすい専用機器を選択するユーザーが主導権を握る。
設問2.2005年の中心となる商品ジャンルについて、需要喚起、市場創造へ向けて、どのような提案・展開を考えているか
より多くのお客様と感動を、というブランドの原点を大切に、3つの課題にチャレンジしていく。@『これが大画面プラズマの良さである』という説得力のある回答を、販売現場でお客様に示し続ける事が今年の最大のテーマ。単なるテレビの薄型化、省エネ化ではなく、リアルで自然な画質、本物志向の音創り、そして大画面という三位一体の感動をお客様に継続して提案していきたい。1.レコーダーでは、業界をリードする新しいトレンドを提案しきれなかったことが昨年の反省点。今年は、初期購入ユーザーの2台目需要や、これまで買い時を探ってお待ちいただいていたお客様のハートに響く業界初のパイオニアらしい革新的な機能をわかりやすく提案していく。2.ホームシアターセットでは、類似商品が増えてきたが、着実に半歩先を行くワイヤレス提案でトップシェアの維持を目指す。最後に、音と映像の入り口から出口まで、クオリティーの高い商品、技術力に恵まれている強みを発揮し、お客様に点から面で生活提案できる販売のあり方を模索していきたい。
(Senka21編集部)