NHK、HDVカメラ用の小型軽量水中プリンプを開発
HDVカメラ用の小型軽量水中ブリンプ |
水深100mの水圧にも耐えられる強度を確保するために、従来の製品ではケースの外壁を厚くする必要があり、重量が大きく、潜水時の船上の取り扱いなどでカメラマン一人では作業できない場合があった。
今回、開発された水中ブリンプはカメラを気密性の高い円筒形状のケースに収容して、外から操作できる構造を採用した。ハイビジョンの簡易撮影を目的として、カメラには小型のHDVカメラを選定し、さらにカメラの上部ハンドルなど付属機器を取り外すことでカメラの高さを抑え、従来NHKが使用してきたハイビジョンカメラ用の水中ブリンプと比較して約1/4の容積、約1/3の重量を実現した。
耐圧は従来と同様に水深100mを確保し、カメラのズーム、フォーカス、録画などの操作も手元のハンドルで可能だ。水中ビューファインダーにはカラー液晶を採用している。専用のインターフェース基板を用いることで、カメラを水中ブリンプから簡単に脱着でき、メンテナンスも容易になる。
NHKは、本製品を使って世界最大のほ乳類であるシロナガスクジラなどの海中撮影をオーストラリア近海で進めており、2006年1月にNHKスペシャル「ビッグ・ブルー〜南オーストラリア謎の海域〜(仮)」で放送が予定されているという。
(Phile-web編集部)