iVDRの著作権保護技術「SAFIA」の概要が明らかになる
iVDRハードディスクドライブ・コンソーシアムは、本日東京都内において第2回目の総会を開催した。「iVDR」は「Information Versatile Disk for Removable usage」の略であり、2.5型の「Max」、1.8型の「Mini」、および暫定規格の「Micro」を含むリムーバブルHDD規格である。2002年設立したコンソーシアムは、手続き中の企業を含めると現在65社の参加メンバーにより構成されている。本日の総会では、11月28日に団体において規格承認を受けた著作権保護技術のSAFIA(Security Architecture For Intelligent Attachment device)に関する詳細と、PC周辺機器からAV機器も含む今後の展開を中心に紹介された。
SAFIA搭載の「Secure iVDR」とそのロゴが、今回はじめて紹介された。技術の特徴としては、PKI(公開鍵基盤)をベースにした高レベルの技術であること、個別の対応機器の認証プログラムが搭載可能なこと、利用制限付きコンテンツ鍵の記録・管理機能を実現していることなどが上げられる。これらの実装により、iVDRでデジタルハイビジョン放送や音楽データなど著作権対応デジタルコンテンツの保護が可能になる。
本日の総会に登壇したコンソーシアム代表の三洋電機(株)日置敏昭氏は、Secure iVDRの応用についてコメントした。iVDR自体が持つ特徴として日置氏は、昨今AV機器に搭載されるHDDが大容量化の傾向を加速させているが、これをリムーバブルメディアとして活用することで、例えば一つのレコーダー機器を用いて「大容量かつ高画質な録画エンターテインメント」が実現できるとした。さらにiVDRでは一つのメディアに様々なフォーマットのファイルを記録できるため、PCとAV間のデータのやり取りも、より広範かつスムーズに行うことができると指摘する。
今回iVDRが著作権保護技術の実装を可能にしたことによって、「ビデオレコーディングやポータブルオーディオ、そしてカーAVの領域まで含んだデジタル情報家電の分野にiVDRが新しい市場を築くことができる」と日置氏は語る。iVDRを展開していく上でのコンセプトは、新技術の投入による大容量化を行いながら、商品としては容量を一定化しコストを抑えたパッケージと、大容量化を目指す高付加価値タイプのパッケージを展開していく考えだ。またカーAVでは、ハードウェア仕様に「外形耐久温度」を明記することによって、環境の変化に強いメディアであることをアピールする。
メディアのラインナップについては、SAFIA規格に準拠した「Secure」仕様のMax/Mini/Microを引き続きラインナップして行くとともに、AV機器のレコーダーへの搭載を視野に入れたビルト・インタイプの3.5インチiVDR規格となる「S iVDR inside」も提案された。
会場の入り口にはiVDRの使用を想定したセットトップBOXやレコーダー、カーナビ、KIOSK端末などのプロトタイプが公開された。また将来の放送とブロードバンドの融合に向けたiVDRからのアプローチとして「マイiVDR」のサービスも日置氏より紹介された。これは「ポータブル」「大容量」というiVDRの特徴を活かしながら、メディアとiVDR対応端末に個人特定機能を与えることにより、利用者個人にカスタマイズしたコンテンツを自宅や外出先でも手軽に楽しめるようにするというものである。
日置氏は「これらiVDRの特徴と新しい提案により、放送とネットワークの融合、AV機器とPCの融合が高度に実現できるだろう」と期待を示した。
(株)日立製作所からは助田裕史氏が登壇し、SAFIAの技術とライセンスプログラムに関する詳細が説明された。ライセンスについては、現在のところデジタルテレビ録画とストレージ機器をターゲットとした内容だが、2006年の第一四半期頃にはオーディオデータのライセンシングにも拡張したいと語った。質疑応答の際には、iVDRを実装した家電機器の発売時期についての質問も寄せられたが、これについては「現時点ではSAFIAの内容が確立し、これから商品企画のステージで議論できる段階であると理解して欲しい。録画機器への採用については、今後ARIB(電波産業会)の規格できちんと認めてもらうことも必要になってくる」とした。
さらに本日の総会では日本シーゲート(株)より渡辺亮氏、トヨタ自動車(株)より藤原靖久氏が登壇し、iVDRへの期待を語った。
渡辺氏は国内マーケットの録画機器への要望が昨今変化してきていると語りながら、今後はデジタル放送、ハイビジョンの普及に伴い「高画質のコンテンツを大量に録画したい」という声が高まってくるだろうと指摘した。これに伴ってコンテンツを持ち運ぶためのモバイルメディア、自宅のHDDレコーダーの容量を手軽に増やせるiVDRへの注目もますます高まるものとしながら、「当社はHDDを介して、著作権者、ユーザー双方のニーズを満たす製品を開発し、業界に貢献したい」と意気込みを語った。
藤原氏は「オートモーティブにおけるiVDRの期待と可能性」について語った。はじめにiVDRの第一印象について藤原氏は「カセット式の堅牢なハードディスクを見せられたとき、カーエンターテインメントが劇的に変わると実感した」とした。その用途としては、昨今アプリケーションがますます高度化・大容量化するナビゲーションシステムへの活用や、HDDの音楽や映像を車と家とでシームレスに楽しむ使い方に期待を示した。
【問い合わせ先】
iVDRハードディスクドライブ・コンソーシアム事務局
TEL/0584-64-4580
(Phile-web編集部)
SAFIA搭載の「Secure iVDR」とそのロゴが、今回はじめて紹介された。技術の特徴としては、PKI(公開鍵基盤)をベースにした高レベルの技術であること、個別の対応機器の認証プログラムが搭載可能なこと、利用制限付きコンテンツ鍵の記録・管理機能を実現していることなどが上げられる。これらの実装により、iVDRでデジタルハイビジョン放送や音楽データなど著作権対応デジタルコンテンツの保護が可能になる。
本日の総会に登壇したコンソーシアム代表の三洋電機(株)日置敏昭氏は、Secure iVDRの応用についてコメントした。iVDR自体が持つ特徴として日置氏は、昨今AV機器に搭載されるHDDが大容量化の傾向を加速させているが、これをリムーバブルメディアとして活用することで、例えば一つのレコーダー機器を用いて「大容量かつ高画質な録画エンターテインメント」が実現できるとした。さらにiVDRでは一つのメディアに様々なフォーマットのファイルを記録できるため、PCとAV間のデータのやり取りも、より広範かつスムーズに行うことができると指摘する。
今回iVDRが著作権保護技術の実装を可能にしたことによって、「ビデオレコーディングやポータブルオーディオ、そしてカーAVの領域まで含んだデジタル情報家電の分野にiVDRが新しい市場を築くことができる」と日置氏は語る。iVDRを展開していく上でのコンセプトは、新技術の投入による大容量化を行いながら、商品としては容量を一定化しコストを抑えたパッケージと、大容量化を目指す高付加価値タイプのパッケージを展開していく考えだ。またカーAVでは、ハードウェア仕様に「外形耐久温度」を明記することによって、環境の変化に強いメディアであることをアピールする。
メディアのラインナップについては、SAFIA規格に準拠した「Secure」仕様のMax/Mini/Microを引き続きラインナップして行くとともに、AV機器のレコーダーへの搭載を視野に入れたビルト・インタイプの3.5インチiVDR規格となる「S iVDR inside」も提案された。
会場の入り口にはiVDRの使用を想定したセットトップBOXやレコーダー、カーナビ、KIOSK端末などのプロトタイプが公開された。また将来の放送とブロードバンドの融合に向けたiVDRからのアプローチとして「マイiVDR」のサービスも日置氏より紹介された。これは「ポータブル」「大容量」というiVDRの特徴を活かしながら、メディアとiVDR対応端末に個人特定機能を与えることにより、利用者個人にカスタマイズしたコンテンツを自宅や外出先でも手軽に楽しめるようにするというものである。
日置氏は「これらiVDRの特徴と新しい提案により、放送とネットワークの融合、AV機器とPCの融合が高度に実現できるだろう」と期待を示した。
(株)日立製作所からは助田裕史氏が登壇し、SAFIAの技術とライセンスプログラムに関する詳細が説明された。ライセンスについては、現在のところデジタルテレビ録画とストレージ機器をターゲットとした内容だが、2006年の第一四半期頃にはオーディオデータのライセンシングにも拡張したいと語った。質疑応答の際には、iVDRを実装した家電機器の発売時期についての質問も寄せられたが、これについては「現時点ではSAFIAの内容が確立し、これから商品企画のステージで議論できる段階であると理解して欲しい。録画機器への採用については、今後ARIB(電波産業会)の規格できちんと認めてもらうことも必要になってくる」とした。
さらに本日の総会では日本シーゲート(株)より渡辺亮氏、トヨタ自動車(株)より藤原靖久氏が登壇し、iVDRへの期待を語った。
渡辺氏は国内マーケットの録画機器への要望が昨今変化してきていると語りながら、今後はデジタル放送、ハイビジョンの普及に伴い「高画質のコンテンツを大量に録画したい」という声が高まってくるだろうと指摘した。これに伴ってコンテンツを持ち運ぶためのモバイルメディア、自宅のHDDレコーダーの容量を手軽に増やせるiVDRへの注目もますます高まるものとしながら、「当社はHDDを介して、著作権者、ユーザー双方のニーズを満たす製品を開発し、業界に貢献したい」と意気込みを語った。
藤原氏は「オートモーティブにおけるiVDRの期待と可能性」について語った。はじめにiVDRの第一印象について藤原氏は「カセット式の堅牢なハードディスクを見せられたとき、カーエンターテインメントが劇的に変わると実感した」とした。その用途としては、昨今アプリケーションがますます高度化・大容量化するナビゲーションシステムへの活用や、HDDの音楽や映像を車と家とでシームレスに楽しむ使い方に期待を示した。
【問い合わせ先】
iVDRハードディスクドライブ・コンソーシアム事務局
TEL/0584-64-4580
(Phile-web編集部)