TDK、追記型・書換型カートリッジなしBDディスクの量産用サンプルを出荷開始
TDK(株)は、Blu-rayディスクの新製品として、カートリッジなしのベアディスクタイプの追記型・BD-R、書換型・BD-REディスクの量産用サンプルについて、出荷を開始したことを明らかにした。追記型は片面1層25GBの「BD-R25」、片面2層50GBの「BD-R50」、書換型は片面1層25GB「BD-RE25」、片面2層50GBの「BD-RE50」と、それぞれ2倍速での記録に対応しラインナップする。
同社は既に本年10月に開催されたCEATEC JAPANの会場などにおいて、既に片面1層で25GB、2層で50GBのBDディスクを参考出品しており、すでに技術面においてディスクを完成させていたという。今後、ベアディスクに関するライセンス供与が開始された後に、同社の光ディスク専用工場となる「千曲川テクノ工場」での量産をスタートさせる。
同社のベアディスクの特徴は、BDディスク専用に開発された独自のハードコーティング技術「DURABIS 2」を採用している点にある。これにより、カートリッジによる保護のない記録面も、キズやヨゴレに対する耐性を極限まで高めている。また、記録層の上にあるカバー層の形成には、独自の高精度スピンコートを採用し、ナノレベルでの平滑性を確保することにより安定した記録再生特性を実現している。
さらに追記型のBD-Rでは、従来の追記型ディスクの記録膜に使用されてきた有機材料(色素)と異なる無機材料を採用したことにより、記録膜を光の影響から護り、保存性の高いディスクを実現している。書換型のBD-REには専用の高感度相変化材料を採用し、くり返し記録にも低エラーレートの安定した特性を実現している。また50GBの片面2層ディスクには、同社が光ディスク開発で培った高精度スタック技術を採用し、各機能膜を精密に形成している。これにより、上層(Layer 1)、下層(Layer 0)ともに高感度、高透過率の記録膜と安定した記録再生を可能にしている。
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(Phile-web編集部)