フジフイルム、フルHD映像の伝送も可能なプラスチック光ファイバーケーブルを開発

富士写真フイルム（株）は、プラスチック光ファイバー（POF）として世界最高水準となる10Gbps以上の高速伝送を可能にしたケーブル「LUMISTAR-X」を開発し、本日から東京・有明で開催されている「FOE 2006（ファイバーオプティクス EXPO）」で本製品を展示している。

本製品ではGraded Index（曲線状の屈折率分布）を持ったプラスチック光ファイバーを用い、最適な屈折率分布を付与することにより信号劣化なしに10Gbps以上の高速伝送が可能としている。

同社は2004年にプラスチック光ファイバーを採用した「光DVIリンクシステム」を開発し、初めてGbps以上の高速伝送を実現したことで業界から注目を浴びたが、今回の新製品では10Gbpsという高速伝送性のほかにも、光通信で一般的に用いられている850nm波長のVCSEL光源に対応し、機器間・機器内を問わない伝送媒体としての汎用性を高めている。また、曲げ半径10mmに対応する柔軟性と大口径とを両立させることによって、建造物設置時の施工性、機器内配置時の利便性も同時に高めている。

同社は今後、大容量の情報を瞬時に伝送する必要性の高いコンピューター、サーバーなどの機器間接続をはじめ、オフィス・病院・データセンターなど業務用途やホームネットワークにおいても本製品のニーズが高まると期待を示している。

展示ブースでは、2004年に発表された「光DVIリンクシステム」に改良を加え、アナログデバイセズ社製のHDMIインターフェイスLSIと、フジフイルムの5Gbps光トランシーバーを用いた「LUMISTAR」によるフルHD対応光HDMIリンクを参考出品し、ハイビジョン対応機による出画デモを行っていた。

【問い合わせ先】
富士写真フイルム（株）
TEL/03-3406-2111

（Phile-web編集部）