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NTTとNTT Comが4K非圧縮映像のIPストリーム伝送実験に成功

公開日 2006/01/19 17:45
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日本電信電話(株)[以下:NTT]とNTTコミュニケーションズ(株)[以下:NTT Com]は、1月18日に開催された「JGN IIシンポジウムin仙台」にて、「4K非圧縮映像の6GbpsIPストリーム伝送」及び「光クロスコネクト装置による超大容量コンテンツのサービス切り替え」実験を、世界で初めて成功させたことを明らかにした。

実験では、慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構において4Kデジタル動画カメラで撮影された4Kライブ映像を、非圧縮の状態でIPパケット化を行い、6Gbpsの速度でJGN IIを介して仙台のシンポジウム会場へストリーム伝送し、ライブ中継が行われた。

また、NTT武蔵野研究開発センターからは、4Kシネマ配信サーバに蓄積された4Kデジタルシネマ素材を会場まで同様に非圧縮IPストリーム伝送し、遠隔上映を行った。

なお今回行われた4K映像のIPストリーム伝送は、NTT及びNTT Comがi-Visto技術を用いて新たに開発した「4Kゲートウェイ装置」を使用して実現された。ゲートウェイ装置の送信側では、4K映像を複数のHDTVクラスの映像信号(サブストリーム)に分割し、IPパケット化を行い、受信側においてサブストリーム間の同期調整を行うことで、乱れのない4K映像を再生するというものだ。

同時に行われた超大容量コンテンツのサービス切り替え実験については、シンポジウム会場である仙台国際センターとDMC機構、ならびにNTT武蔵野研究開発センターの3拠点を、JGN II上の3台の光クロスコネクト装置(OXC)で互いに接続する構成で実施された。3台のOXCは、東京に2箇所、大阪に1箇所設置され、「仙台―東京2―大阪―東京1」の折り返しルートで接続することで、総延長1,500kmを超える全国規模のネットワーク実験環境を構築した。OXCはGMPLSと呼ばれるネットワーク制御技術を用いてコントロールされ、これにより、ユーザの要求に応じて、超大容量の波長パスを即座に提供することができるという。

実験では、まず、東京1と大阪に設置のOXCをGMPLSで制御し、仙台国際センターとDMC機構の間に波長パスを設定し、両会場の間で超高精細双方向ビデオ会議を実現した。次に、GMPLSで両OXCを再び制御して、シンポジウム会場の波長パスの接続先をNTT武蔵野研究開発センターに切り替え、シンポジウム会場に4Kデジタルシネマ映像を遠隔上映した。

両社は今回の実験が成功したことにより、超高精細映像の低遅延でのライブ中継の実現可能性を実証すると同時に、地理的に分散して存在する複数の超大容量コンテンツの蓄積・編集・配信の可能性をも実証することができたとしている。また両社は今後も連携して、高速ネットワークを用いた高品質デジタルコンテンツの流通や制作に関する研究や、フォトニックネットワークの構築技術・制御技術の研究を行い、高品質デジタルコンテンツを流通させるネットワークの構築やサービスの提供に向けた検討を進めていく予定であるという。

(Phile-web編集部)

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