アイ・オーと伊藤忠、“アメリカ版ロケフリ”「Slingbox」を国内で販売
(株)アイ・オー・データ機器は、米Sling Media社のネットワーク配信機器“Slingbox”「SB100-120」を7月28日に販売開始する。価格はオープンだが29,800円前後での販売が予想される。
輸入と発売は、国内の販売総代理店である伊藤忠商事が行う。アイ・オーは、同製品の販売とユーザーサポートを担当する。
本機は、地上アナログチューナーとLAN端子、映像入出力、IR(赤外線)端子を備え、テレビや外部接続機器の映像を、家庭内LANを介してインターネットに配信できる製品。配信した映像をWindows PCで受信し、再生することができる。国内だけでなく、世界中のどこにいても、ネットワークにつなげることができれば映像を視聴することが可能。コンセプトとしてはソニーの“ロケーションフリー”と非常に似通っている。
Slingboxは、アメリカでは2005年夏に発売され、人気を急速に高めているという。また「Best of CES」など、様々な賞を受賞しており、その先進性が高く評価されている。
配信する映像はWMV9形式に、音声はWMAにエンコードする。解像度はVGAとQVGAを選択できる。独自のストリーミング技術「SlingStream」を採用し、ビットレートは接続速度に応じて50kbps〜3Mbpsの間で自動的に調整される。またビットレートのマニュアル設定も行える。
視聴ソフトはWindows 2000/XPに対応し、何台でも自由にインストールできるが、リモート環境からアクセスできるのは1ストリームのみ。ダイナミックDNSの設定が不要など、初期設定も簡便にした。
また、アメリカでは既にMac OS用とWindows Mobile用の視聴ソフトが販売されており、日本でも近い将来提供される予定だ。
リモート環境では、IRインターフェースを利用し、接続した機器の制御が可能。IR信号の学習機能は無いが、発売時には東芝、パナソニック、シャープ、パイオニア、ソニー、日立製作所、ビクター、三菱電機の計22機種のDVDレコーダーに対応し、今後も対応機器は順次増やしていくという。これらの対応機器では、実際のリモコンと同じものを画面に表示し、それぞれのボタンを押すと、本物のリモコンを操作するのとまったく同じように動作する。
GUIも工夫されており、全画面表示はもちろん、小ウィンドウを画面の右端、左端に表示するモードも備え、テレビを見ながら他の作業を行うといった用途にも対応する。
さらに、本日発表した“AVeL LinkPlayer”新製品の「AV-LS300DW」「AV-LS300D」と、旧モデルの「AVLP2/DVDシリーズ」との連携にも対応。これらの機器とネットワーク接続したPC内のファイルを配信することもできる。
映像入力端子は、ビデオとSビデオを1端子ずつ装備するが、オーディオ入力は1端子しかないため、どちらかは音声なしで設定することになる。ビデオカメラを音声なしで接続し、ウェブカメラのように使うことを想定している。IR端子も1系統のみとなる。ほかに映像・音声の出力機能も備え、入力した映像をスルー出力してテレビに表示することが可能。
以下、本日行われた記者発表会の模様をお伝えする。
アイ・オー・データ機器社長の細野昭雄氏は、「当社は、昨年11月に『LinkTuner』という機器を発売している。それ以前から、Slingboxについての情報は得ていたが、国内での輸入代理店が伊藤忠さんに決まり、正式にオファーを受けたこともあり、年明け以降、急速に共同作業を進めた」と背景を説明。「もっと早く発売できればよかったが、国内でメジャーなDVDレコーダーに対応させたり、動作検証を行ったりして、少し発売が遅れてしまった」。また、ロケーションフリーについては「決して競合するものではない。こういう使い方を共に広めていきたい」とした。
伊藤忠商事 宇宙情報マルチメディアカンパニー 情報産業部門長の高取成光氏は、「アメリカに2ヶ所拠点を構え、従来は主に企業向けの製品を輸入販売してきた。2000年前後からインターネット関連の取り扱いが増え、ポータルサイトのエキサイトやカブ・コムなどを国内展開してきた」と同社の取り組みを説明。Sling Media社については、「製品を知ってすぐに面談に行き、投資を決めた。投資の目的は、日本での販売チャネルを構築することと、Slingboxをプラットフォームにして、新しいビジネスを生み出すこと」と説明した。
Sling Media社 バイスプレジデントのJason Krikorian氏は、「この会社を始める前は、社長である兄と一緒にコンサルタント会社を経営していた。当時は日本企業との取引も多く、来日して秋葉原を巡ると、一日中楽しむことができた。我々の製品が憧れの地である秋葉原に並ぶのは非常に光栄で、日本でSlingboxを展開することは我々にとって特別な意味を持っている」と語った。また、特徴的なデザインについては、「チョコバーをイメージした。世界的にテレビとチョコバーはベストな組み合わせだ」と説明した。
【問い合わせ先】
アイ・オー・データ機器
インフォメーションデスク
TEL/03-4288-1039
TEL/06-4705-5544
TEL/076-260-1024
(Phile-web編集部)
輸入と発売は、国内の販売総代理店である伊藤忠商事が行う。アイ・オーは、同製品の販売とユーザーサポートを担当する。
本機は、地上アナログチューナーとLAN端子、映像入出力、IR(赤外線)端子を備え、テレビや外部接続機器の映像を、家庭内LANを介してインターネットに配信できる製品。配信した映像をWindows PCで受信し、再生することができる。国内だけでなく、世界中のどこにいても、ネットワークにつなげることができれば映像を視聴することが可能。コンセプトとしてはソニーの“ロケーションフリー”と非常に似通っている。
Slingboxは、アメリカでは2005年夏に発売され、人気を急速に高めているという。また「Best of CES」など、様々な賞を受賞しており、その先進性が高く評価されている。
配信する映像はWMV9形式に、音声はWMAにエンコードする。解像度はVGAとQVGAを選択できる。独自のストリーミング技術「SlingStream」を採用し、ビットレートは接続速度に応じて50kbps〜3Mbpsの間で自動的に調整される。またビットレートのマニュアル設定も行える。
視聴ソフトはWindows 2000/XPに対応し、何台でも自由にインストールできるが、リモート環境からアクセスできるのは1ストリームのみ。ダイナミックDNSの設定が不要など、初期設定も簡便にした。
また、アメリカでは既にMac OS用とWindows Mobile用の視聴ソフトが販売されており、日本でも近い将来提供される予定だ。
リモート環境では、IRインターフェースを利用し、接続した機器の制御が可能。IR信号の学習機能は無いが、発売時には東芝、パナソニック、シャープ、パイオニア、ソニー、日立製作所、ビクター、三菱電機の計22機種のDVDレコーダーに対応し、今後も対応機器は順次増やしていくという。これらの対応機器では、実際のリモコンと同じものを画面に表示し、それぞれのボタンを押すと、本物のリモコンを操作するのとまったく同じように動作する。
GUIも工夫されており、全画面表示はもちろん、小ウィンドウを画面の右端、左端に表示するモードも備え、テレビを見ながら他の作業を行うといった用途にも対応する。
さらに、本日発表した“AVeL LinkPlayer”新製品の「AV-LS300DW」「AV-LS300D」と、旧モデルの「AVLP2/DVDシリーズ」との連携にも対応。これらの機器とネットワーク接続したPC内のファイルを配信することもできる。
映像入力端子は、ビデオとSビデオを1端子ずつ装備するが、オーディオ入力は1端子しかないため、どちらかは音声なしで設定することになる。ビデオカメラを音声なしで接続し、ウェブカメラのように使うことを想定している。IR端子も1系統のみとなる。ほかに映像・音声の出力機能も備え、入力した映像をスルー出力してテレビに表示することが可能。
以下、本日行われた記者発表会の模様をお伝えする。
アイ・オー・データ機器社長の細野昭雄氏は、「当社は、昨年11月に『LinkTuner』という機器を発売している。それ以前から、Slingboxについての情報は得ていたが、国内での輸入代理店が伊藤忠さんに決まり、正式にオファーを受けたこともあり、年明け以降、急速に共同作業を進めた」と背景を説明。「もっと早く発売できればよかったが、国内でメジャーなDVDレコーダーに対応させたり、動作検証を行ったりして、少し発売が遅れてしまった」。また、ロケーションフリーについては「決して競合するものではない。こういう使い方を共に広めていきたい」とした。
伊藤忠商事 宇宙情報マルチメディアカンパニー 情報産業部門長の高取成光氏は、「アメリカに2ヶ所拠点を構え、従来は主に企業向けの製品を輸入販売してきた。2000年前後からインターネット関連の取り扱いが増え、ポータルサイトのエキサイトやカブ・コムなどを国内展開してきた」と同社の取り組みを説明。Sling Media社については、「製品を知ってすぐに面談に行き、投資を決めた。投資の目的は、日本での販売チャネルを構築することと、Slingboxをプラットフォームにして、新しいビジネスを生み出すこと」と説明した。
Sling Media社 バイスプレジデントのJason Krikorian氏は、「この会社を始める前は、社長である兄と一緒にコンサルタント会社を経営していた。当時は日本企業との取引も多く、来日して秋葉原を巡ると、一日中楽しむことができた。我々の製品が憧れの地である秋葉原に並ぶのは非常に光栄で、日本でSlingboxを展開することは我々にとって特別な意味を持っている」と語った。また、特徴的なデザインについては、「チョコバーをイメージした。世界的にテレビとチョコバーはベストな組み合わせだ」と説明した。
【問い合わせ先】
アイ・オー・データ機器
インフォメーションデスク
TEL/03-4288-1039
TEL/06-4705-5544
TEL/076-260-1024
(Phile-web編集部)
- ブランドSLING MEDIA
- 型番SB100-120
- 発売日2006年7月8日
- 価格¥OPEN(予想実売価格29,800円前後)
【SPEC】●配信フォーマット:映像…WMV9、音声…WMA ●LAN端子:10BASE-T/100BASE-T ●入力端子:RF端子1、オーディオ/ビデオ1、Sビデオ1 ●出力端子:オーディオ/ビデオ1、Sビデオ1 ●外形寸法:269W×102H×41Dmm ●質量:約345g