イー・モバイル、“iPhoneを上回る”端末でモバイル通信事業に参入
イー・モバイル(株)は、HSDPA規格を採用したモバイルデータサービス「EMモバイルブロードバンド」を3月31日から東名阪主要地域でサービス開始する。
HSDPAは、3.5世代のデータ通信規格で、受信最大3.6Mbps、送信最大384kbpsで通信が可能。
3月31日のサービス開始時には、東京23区、名古屋市内、京都市内、大阪市内で通信が可能。6月に16号線圏内、神戸・大阪近郊でサービスインし、その後全国の主要都市にエリアを拡大していく。
当初は音声通話サービスは用意されず、データ通信サービスのみを提供する。月額使用料は一律5,980円で、PCから利用した場合でも料金が加算されることはない。また、プロバイダー料金等もこの金額にすべて含まれている。
端末は、Windows Mobile 5.0を搭載したブロードバンド端末「EM・ONE」と、PC用のデータカード端末の2種類を用意する。
EM・ONEの端末価格を含む初期費用は、ベーシックプランの場合95,000円。1年契約の「データプラン(いちねん)」なら71,000円、2年契約の「データプラン(にねん)」なら39,800円となる。
PCカード型の端末「D01NE」の初期費用は、ベーシックプランが29,980円、1年契約が4,980円となる。2年契約は提供しない。
なお、EM・ONEとPC用データカード端末の2台を使用する場合でも、月額の基本使用料は5,980円のまま。ただし、2台目の端末には、1年契約や2年契約の割引きが適用されない。つまり、たとえば2年契約でEM・ONEを契約し、別途PC用データカード端末を購入する場合、データカードの購入費用として29,980円が必要になる。なお、上記の価格はすべてイー・モバイルオンラインストアの価格となる。
サービスの開始に伴い、キャンペーンも実施される。一つは、今年5月31日まで月額基本使用料が無料となる「開業記念キャンペーン」。もう一つは、今年3月1日から2009年2月末の期間中、EMモバイルブロードバンドとADSLサービスをセットで申し込んだ場合、合計の基本使用料から無期限で毎月1,500円を割り引く「無期限セット割キャンペーン」。同社のADSLサービスは月額1,500円なので、実質無料でADSLが利用できることになる。
●シャープ/マイクロソフトと共同開発した「EM・ONE」
モバイルブロードバンド端末「EM・ONE」は、マイクロソフトのWindows Mobile 5.0をOSに採用。端末の開発はシャープが担当した。
液晶ディスプレイはシャープ製のASV液晶。Windows Mobile 5.0搭載の製品としては国内で初となる、4.1インチのW-VGA(800×480ドット)タイプとなる。
ワンセグ機能を標準搭載。4.1インチ画面にフルスクリーンで画面を表示することができる。データ放送や字幕表示などにも対応するが、録画機能は搭載していない。本体にはNVIDIAのGeForce 5500が搭載され、動画再生を滑らかに行うことができるという。ワンセグのブラウザーには「Station Mobile」が採用されている。
ソフトは、Outlook互換のメールソフト、オリジナルのメールソフト「SHメール」、Internet Explorer/Excel/Power Point/Word/Operaなどのモバイル版などを内蔵。そのほか、Windows Media Player 10 Mobileもプリインストール。動画(WMV)やストリーミング動画(ASF)、音楽(WMA/MP3)の再生を行うこともできる。
そのほかソフトでは、(株)ヤッパとイー・モバイルが共同開発した3Dインターフェースも搭載。立体的な引き出しを模したGUIで、直感的に見たいコンテンツを選択することができる。
画面に向かって下方向に端末をスライドさせると、QWERTYキーボードが現れる。また、右方向にスライドさせると、ポインティングデバイスやカーソルキーだけが現れる。用途に応じて操作スタイルを使い分けることができる。
通信機能は、HSDPAに加え、無線LAN(IEEE802.11b/g)にも対応。PCとUSBケーブルで接続し、本機をPC用の高速モデムとして使用することもできる。さらにBluetooth機能も備え、EM・ONE同士やBluetooth対応キーボードなどをワイヤレス接続することが可能。
CPUには、Marvell PXA270 520MHzを採用。記録媒体は512MBのフラッシュメモリーで、RAMには128MBを搭載している。
そのほか、有効画素数131万の内蔵カメラや、ディスプレイと接続するためのRGBアダプター端子なども装備する。
本体は、QWERTYキーボードを搭載した端末として国内最薄となる、薄さ18.9mmを実現している。
●PC用データカードはPCカードタイプからスタート
PC用のデータカード端末は、3月31日に用意されるのはNECインフロンティア製のPCカードタイプ端末「D01NE」のみ。対応OSはWindows Vista/XP/2000。
その後、CFカードタイプ「D01NX」やExpressカードタイプの「D02OP」、USBモデムタイプが順次発売される見込み。
●「EM・ONEはiPhoneを上回る」
本日行われた記者発表会では、イー・モバイル(株)代表取締役会長兼CEOの千本倖生氏が、サービスや製品の概要を説明した。千本氏は、同社の親会社であるイー・アクセスが1999年に創業し、ADSL事業をはじめた経緯を、「それまでのISDNに比べ、価格、スピードとも圧倒的な進化を遂げ、『固定ブロードバンド革命』を成し遂げた」とアピール。
今回のサービス開始については、「日本のケータイは高くて遅い、という現状がある。これは7年前の固定データ通信の状況と同じ。当社は固定通信に続き、今度はモバイルでブロードバンド革命を起こす」とした。
「EM・ONE」については、「今のケータイは画面が小さく、表現力が貧弱。今回、世界ナンバーワンの液晶メーカーであるシャープ、そして世界ナンバーワンのソフトメーカーであるマイクロソフトと協力し、あのiPhoneを上回るものが完成した」と、その性能を強調。実際の製品開発では、千本氏を含む同社重役4名が、奈良県にあるシャープの開発拠点に足繁く通い、「とにかくコンシューマーの目線に立って、細部までこだわりぬいた」という。
また、発表会にはゲストスピーカーとして、HSDPAのチップセットを供給した米クアルコム CEOのポール・ジェイコブス氏、シャープ(株)副社長の松本雅史氏、マイクロソフト(株)社長のダレン・ヒューストン氏、(株)ヤッパ 社長の伊藤正裕氏が登壇。それぞれが提供した技術やサービスについての説明を行った。
【問い合わせ先】
イー・モバイル
カスタマーセンター
TEL/0120-736-157
(Phile-web編集部)
HSDPAは、3.5世代のデータ通信規格で、受信最大3.6Mbps、送信最大384kbpsで通信が可能。
3月31日のサービス開始時には、東京23区、名古屋市内、京都市内、大阪市内で通信が可能。6月に16号線圏内、神戸・大阪近郊でサービスインし、その後全国の主要都市にエリアを拡大していく。
当初は音声通話サービスは用意されず、データ通信サービスのみを提供する。月額使用料は一律5,980円で、PCから利用した場合でも料金が加算されることはない。また、プロバイダー料金等もこの金額にすべて含まれている。
端末は、Windows Mobile 5.0を搭載したブロードバンド端末「EM・ONE」と、PC用のデータカード端末の2種類を用意する。
EM・ONEの端末価格を含む初期費用は、ベーシックプランの場合95,000円。1年契約の「データプラン(いちねん)」なら71,000円、2年契約の「データプラン(にねん)」なら39,800円となる。
PCカード型の端末「D01NE」の初期費用は、ベーシックプランが29,980円、1年契約が4,980円となる。2年契約は提供しない。
なお、EM・ONEとPC用データカード端末の2台を使用する場合でも、月額の基本使用料は5,980円のまま。ただし、2台目の端末には、1年契約や2年契約の割引きが適用されない。つまり、たとえば2年契約でEM・ONEを契約し、別途PC用データカード端末を購入する場合、データカードの購入費用として29,980円が必要になる。なお、上記の価格はすべてイー・モバイルオンラインストアの価格となる。
サービスの開始に伴い、キャンペーンも実施される。一つは、今年5月31日まで月額基本使用料が無料となる「開業記念キャンペーン」。もう一つは、今年3月1日から2009年2月末の期間中、EMモバイルブロードバンドとADSLサービスをセットで申し込んだ場合、合計の基本使用料から無期限で毎月1,500円を割り引く「無期限セット割キャンペーン」。同社のADSLサービスは月額1,500円なので、実質無料でADSLが利用できることになる。
●シャープ/マイクロソフトと共同開発した「EM・ONE」
モバイルブロードバンド端末「EM・ONE」は、マイクロソフトのWindows Mobile 5.0をOSに採用。端末の開発はシャープが担当した。
液晶ディスプレイはシャープ製のASV液晶。Windows Mobile 5.0搭載の製品としては国内で初となる、4.1インチのW-VGA(800×480ドット)タイプとなる。
ワンセグ機能を標準搭載。4.1インチ画面にフルスクリーンで画面を表示することができる。データ放送や字幕表示などにも対応するが、録画機能は搭載していない。本体にはNVIDIAのGeForce 5500が搭載され、動画再生を滑らかに行うことができるという。ワンセグのブラウザーには「Station Mobile」が採用されている。
ソフトは、Outlook互換のメールソフト、オリジナルのメールソフト「SHメール」、Internet Explorer/Excel/Power Point/Word/Operaなどのモバイル版などを内蔵。そのほか、Windows Media Player 10 Mobileもプリインストール。動画(WMV)やストリーミング動画(ASF)、音楽(WMA/MP3)の再生を行うこともできる。
そのほかソフトでは、(株)ヤッパとイー・モバイルが共同開発した3Dインターフェースも搭載。立体的な引き出しを模したGUIで、直感的に見たいコンテンツを選択することができる。
画面に向かって下方向に端末をスライドさせると、QWERTYキーボードが現れる。また、右方向にスライドさせると、ポインティングデバイスやカーソルキーだけが現れる。用途に応じて操作スタイルを使い分けることができる。
通信機能は、HSDPAに加え、無線LAN(IEEE802.11b/g)にも対応。PCとUSBケーブルで接続し、本機をPC用の高速モデムとして使用することもできる。さらにBluetooth機能も備え、EM・ONE同士やBluetooth対応キーボードなどをワイヤレス接続することが可能。
CPUには、Marvell PXA270 520MHzを採用。記録媒体は512MBのフラッシュメモリーで、RAMには128MBを搭載している。
そのほか、有効画素数131万の内蔵カメラや、ディスプレイと接続するためのRGBアダプター端子なども装備する。
本体は、QWERTYキーボードを搭載した端末として国内最薄となる、薄さ18.9mmを実現している。
●PC用データカードはPCカードタイプからスタート
PC用のデータカード端末は、3月31日に用意されるのはNECインフロンティア製のPCカードタイプ端末「D01NE」のみ。対応OSはWindows Vista/XP/2000。
その後、CFカードタイプ「D01NX」やExpressカードタイプの「D02OP」、USBモデムタイプが順次発売される見込み。
●「EM・ONEはiPhoneを上回る」
本日行われた記者発表会では、イー・モバイル(株)代表取締役会長兼CEOの千本倖生氏が、サービスや製品の概要を説明した。千本氏は、同社の親会社であるイー・アクセスが1999年に創業し、ADSL事業をはじめた経緯を、「それまでのISDNに比べ、価格、スピードとも圧倒的な進化を遂げ、『固定ブロードバンド革命』を成し遂げた」とアピール。
今回のサービス開始については、「日本のケータイは高くて遅い、という現状がある。これは7年前の固定データ通信の状況と同じ。当社は固定通信に続き、今度はモバイルでブロードバンド革命を起こす」とした。
「EM・ONE」については、「今のケータイは画面が小さく、表現力が貧弱。今回、世界ナンバーワンの液晶メーカーであるシャープ、そして世界ナンバーワンのソフトメーカーであるマイクロソフトと協力し、あのiPhoneを上回るものが完成した」と、その性能を強調。実際の製品開発では、千本氏を含む同社重役4名が、奈良県にあるシャープの開発拠点に足繁く通い、「とにかくコンシューマーの目線に立って、細部までこだわりぬいた」という。
また、発表会にはゲストスピーカーとして、HSDPAのチップセットを供給した米クアルコム CEOのポール・ジェイコブス氏、シャープ(株)副社長の松本雅史氏、マイクロソフト(株)社長のダレン・ヒューストン氏、(株)ヤッパ 社長の伊藤正裕氏が登壇。それぞれが提供した技術やサービスについての説明を行った。
【問い合わせ先】
イー・モバイル
カスタマーセンター
TEL/0120-736-157
(Phile-web編集部)