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<Inter BEE 2007レポート>ビデオカメラ編 − パナソニックや池上の新たな記録メディアソリューション/新XDCAMが登場

公開日 2007/11/20 19:52
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「2007国際放送機器展(Inter BEE 2007)」が本日から22日まで幕張メッセで開催されている。本項では会場に出展されたビデオカメラ系の商品をご紹介していこう。

業務用ビデオカメラでは、フルHDの映像を高画質に、かつ快適なハンドリングで撮影できる製品が求められ、製品もユーザーニーズに合わせ進化を遂げている。独自の映像圧縮方式や記録媒体を用いた各社の提案に注目が集まっている。

■パナソニックはメモリーカードを用いる“P2HDシリーズ”を提案

パナソニックはプロユースのメモリーカード“P2カード”を記録メディアに用いたHD/SDマルチフォーマット制作システム“P2HDシリーズ”を提案。民生機にも用いられているSDメモリーカードをプロ用途に対応させたP2カードは、半導体メモリー記録ならではの信頼性とスピード、リライト能力を備え、記録容量も32GB/16GBと大容量化を実現している。今回は最新のHD映像圧縮コーデック“AVC-Intra”を世界で初めて採用したビデオカメラを商品化し、展示を行っている。


パナソニックの“P2HDシリーズ”「AJ-HPX3000G」
最新のフラグシップモデル「AJ-HPX3000G」は、220万画素のCCDを搭載し、1920×1080画素のフルHD収録を実現。AVC-Intra記録を標準サポートし、上位記録モードのAVC-Intra 100では10bit 4:2:2サンプリングの高画質記録に対応する。DVC PRO HDコーデックによるHD撮影にもスイッチし、撮影を行うことが可能だ。

映画制作にも対応するF-RECガンマのほか5種類のガンマを内蔵。48kHz/16bitの4チャンネルデジタルオーディオ収録にも対応する。


ポータブルレコーダー“P2 mobile”「AJ-HPM100」(写真左)

パナソニックの“P2カード”
P2HD対応のシステムではネットワークサーバーを用いるITベース(ファイル単位)のニュース制作システムを構築することが可能な点も特徴のひとつ。映像をファイル形式で収録し、ノンリニア編集機にドラッグ&ドロップでアップロードができる。実データと同時に記録されるプロキシデータを用いて即時に仮編集を行い、作成したプロジェクトデータと実データを本編集システムにアップロードした後、編集結果を実データに反映させるといった作業を実現することができる。P2システムに対応する編集環境を実現する、ポータブルレコーダー“P2 mobile”「AJ-HPM100」も商品化されている。

■ソニーは“XDCAMシリーズ”のフラグシップモデルを出品

ソニーのブースでは業務用ビデオカメラ“XDCAMシリーズ”の最新機種として、来年の4月下旬頃の発売が予定されている新たなフラグシップモデル「PDW-700」を展示している。


ソニー“XDCAMシリーズ”「PDW-700」
映像の圧縮方式には“XDCAM HD”、“XDCAM EX”や“HDV”と同じ、“MPEG-2 Long GOP”を採用。1,920×1,080画素のフルHD記録に対応するほか、記録ビットレート50Mbps、4:2:2サンプリングの「MPEG HD422(MPEG2 422P@HL準拠)」コーデックを採用し、フラグシップモデルならではの高精細な映像が撮影できる。音声は8chオーディオ記録に対応し、HDの5.1chコンテンツ制作にも対応できる。


プロフェッショナルディスク
記録メディアは青紫色レーザーを用いる“プロフェッショナルディスク”に対応。本機では50GBの2層ディスクにも対応し、約95分の長時間記録が可能になっている。


XDCAM EXカムコーダー「PMW-EX1」

SxSメモリーカード
本機のほかにも記録メディアに「SxSメモリーカード」を採用するXDCAM EXカムコーダー「PMW-EX1」も出品。本機は11月下旬からの発売が予定されている。PCでの採用が進むExpressCardスロット規格に準拠したSxS(エスバイエス)メモリーカードを採用しており、PCに高速転送することでワークフローを効率化できる点が特徴だ。XDCAM HDシリーズと同じMPEG2 Long GOPコーデックを採用し、16GBのメモリー1枚に最大約70分の記録が可能。フルHD対応の1/2型CMOSイメージセンサーを3板式で搭載し、1,920×1,080画素のフルHD記録を実現している。

■キヤノンはHDVカメラのラインナップを展示

キヤノンマーケティングジャパンは、HDV方式を採用するハイビジョン記録対応のビデオカメラ「XH G1」「XH A1」を出展している。本機は1/3型総画素数約167万画素、有効画素数1,440×1,080の3CCDシステムを採用。映像エンジンには「DIGIC DVII」を搭載し、優れた色再現性と豊かな階調再現性を実現している。他にもスーパーレンジ光学式手ブレ補正機能を搭載する20倍ズームが採用されている。


XH G1

ポータブル型のDVカメラ用HDDレコーダーをマウントした状態
今回の展示では、XH G1に報映産業(株)が取り扱うポータブル型のDVカメラ用HDDレコーダー「FS-4HD/4ProHD」をアタッチして、HDVカメラからダイレクトにHDDレコーダーへの録画を実現するソリューションも提案されていた。

■池上通信機の“テープレスカメラ”

池上通信機は、記録媒体に東芝との共同開発によるフラッシュメモリパック「GFPAK」に対応した“テープレスカメラ”「HDS-V10」を出展している。

本機はMPEG2 422P@HL、MXFフォーマットの両記録方式に対応し、230万画素の2/3型CCDの搭載と合わせて1920×1080画素のフルHD映像を記録することができる。


“テープレスカメラ”「HDS-V10」

フラッシュメモリパック「GFPAK」(写真左)とHDD記録媒体「FieldPak2」(写真右)

東芝のブースに出展されたフラッシュメモリーレコーダー「GFS-V10」(写真左)
本機が記録メディアに採用するGFPAKは64GB/32GB/16GBのラインナップが揃う。MPEG-HD(1 Frame 100Mbps)モードでは、64GBのメディアに最大約60分の記録が可能だ。また、テープレスの編集環境を実現するコアシステムとして、フラッシュメモリーレコーダー「GFS-V10」も発売されている。


フラッシュメモリパック「GFPAK」に対応する。写真は「HDN-X10」
またGFPAKについては、同社製品の「HDN-X10」でも使うことができる。本機ではリムーバブルハードディスクの「FieldPak2」への記録にも対応している。イメージセンサーには250万画素の高性能CMOSを搭載し、1080i/60i、720/60p、1080/24pなど各種フォーマットがネイティブで撮影可能だ。


(Phile-web編集部)

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