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【Senka21】年頭メーカーアンケート − 三菱電機・吉田泰弘氏

公開日 2008/01/04 23:40
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主要各社が語る2008年の市場環境の変化と需要創造の取り組み
年頭メーカーアンケート 〜三菱電機〜

三菱電機(株)京都製作所 AV営業統轄部 統轄部長 吉田泰弘氏

ニーズに応えた商品づくりと新たなニーズの創造 「ユニ&エコ商品提案で独自の差別化を打ち出す


Q1:市場を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、2008年のユーザーのライフスタイルやその消費行動・価値観において、どのような変化があると考えるか。

A1:現在、AV製品市場では激しい価格競争が繰り広げられており、低価格化の動きが顕著となっている。しかしながらその一方では、AV製品に限らず、少々高くてもいいモノを購入しようとするユーザーの消費意欲も見受けられる。このように、ユーザーの消費行動は「価格重視」の一面に加え、個人の価値観・嗜好性を重視する傾向にあると言える。

このような背景から、メーカーとしてはお客様への商品価値の訴求が急務であり、ニーズにミートさせた商品づくりをすることはもちろん、さらには、新たなニーズを創造できる商品を開発することが必要であると考える。こういったAV製品に求められるのは、実際に使用する上で価値を感じていただける機能。実際に体感して、「便利・良い」と感じていただける機能に関し、適正な価格であれば納得して対価を支払っていただける、そのような考え方が根付いてきていると感じている。

2008年には地上デジタル放送エリアがほぼ全国をカバーするほどに拡大していくと考えられる。これまではユーザーにとって「まだ先の話」という感覚であった「2011年地上アナログ停波」もより身近なものとなり、AV製品に対する需要は世代・性別の枠を超えて大きく伸長するものと予測される。

また、2008年の8月には一大イベントである「北京五輪」の開催が予定されており、これに照準を合わせ、各メーカーはこぞって製品ラインナップを取り揃えてくることが予想される。各メーカーのラインナップが出揃うことで、AV製品に対する需要は大きく喚起され、ユーザーの価値観・嗜好性による消費意欲は、一層の多様化が進むと考えられる。

このようにユーザーの価値観・嗜好性が世代・性別を超えて多様化する中で、メーカーとしては、お客様のメリットとなる総合的な商品コンセプトが必要である。そして、そのコンセプトを支える機能は「わかりやすく」なくてはならないと考える。価値観・嗜好性が世代・性別を超えて多様化するからこそ、ユーザーは世代・性別を超えて「わかりやすい」商品を求める。そういった気運が一層高まる年が2008年と考えている。


Q2:御社の2008年の中心となる商品ジャンルおよび需要喚起、市場創造へ向けての提案や取り組みは。

A2:2008年は液晶テレビとDVD・次世代レコーダーに注力する。

2007年は、液晶テレビにおいては、ご家庭で「映画館」の空間を実現することをコンセプトとして打ち出し、そこで求められる高画質化と迫力のある音質再現、そしてこれらに没頭していただけるような空間づくりを図ってきた。特に高画質面では国内大型液晶テレビでは初となる光沢処理を施した「DIAMOND Panel」を採用し、その奥行感のある、黒の引き締まった映像は市場で多大な評価をいただいている。また、DVDレコーダーとのリンク機能を搭載し、特に録画機能面での簡単・便利を提案してきた。

2008年は、この「映画館」コンセプトをさらに充実・強化していく。液晶テレビのさらなるブラッシュアップにより、「映画館」コンセプトを完成形へと近づけて参りたいと考えている。

また、三菱電機はユニ&エコというキャッチフレーズに基づき、使う人のことを考えたやさしい「ユニバーサルデザイン」と、使ったあとのことも考えた、進んだ「エコロジー」の観点から、「人へのやさしさ」「環境への配慮」を実現する商品群を継続的に提案している。

AV分野でも、この「ユニ&エコ」の思想に基づいた商品の提案を実現し、独自の差別化要素を打ち出して参りたいと考えている。上記でも触れたように、2008年は世代・性別を超えて「わかりやすさ」が求められる年になると考える。ユニ&エコの思想はまさにこれに応える精神であり、多くのユーザーにとって「わかりやすい」「使いやすい」「便利」な商品を目指していく。

(Senka21編集部)

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