1週間の使用でわかった「iPhone 3G」の実力
■1週間使用した満足度は非常に高い
愛しのiPhone 3Gを入手してから一週間。移行期間として通話にはまだ他のケータイを使っていたが、PDA+ネット端末+iPodとしての利用だけでも、その快適性には感心させられた。ケータイ的に片手親指での操作もまあまあいけるし、テンキー入力を進化させた「カナ入力」は入力効率が高い。
というわけで満足度は高い。
ただしバッテリー持続時間は普通のケータイと比べると、かなり心もとない。
ここ数日、
・音楽再生:駅まで徒歩15分、電車に1時間の往復
・メール:1時間ごとのフェッチ受信
・ウェブ:1日に数回、数分のチェック
・通話:現在サブ携帯電話扱いなので利用せず
のような感じで利用してみたがおおよそ、1日目の就寝までにバッテリーゲージ半分程度までを消費し、2日目帰宅中の音楽再生時にバッテリーが切れた。通話も加わったら、毎日の充電は必須であろう。
だがこの弱点に関しては、「ちゃんと充電すれば丸一日はなんとか使えるんだからだいじょうぶ!」というポジティブシンキングで対処できる。というか、対処できると思い込むことは可能だ。そう思い込むのが幸せだ。
■DAPとして見たときのiPod touchとの違い
さてここ日本では、iPhoneを待ち切れずにiPod touchをすでに購入している方も多いのではないだろうか。ここでiPod touchとの違いについて復習しておこう。
ソフトウェア的には、iPod touchのOSを2.0にアップデートすれば、iPhone 3Gとの差はほとんどなくなる。ポイントはハードウェア依存の部分だ。具体的には、iPhone 3GにはiPod touchにはない以下のハードウェア機能が搭載されている。
・3G通話&データ通信
・GPS
・カメラ
・ボリューム&マナースイッチ
・スピーカー
当サイトの読者にとって重要と思われるiPodとしての本筋、音楽再生に関わるところでは、ボリュームスイッチとスピーカーがiPhoneのみの特長だ。
ボリュームスイッチはスリープ解除などの手間を省いて音量を直接変更できるので、日常的にかなり便利。これはもうiPod touchにも付けるべきというか、付いていない理由が謎(薄すぎて付ける場所がないから?)。
スピーカーはモノラルで小口径だが、意外と聴ける音。MacBookの内蔵スピーカーよりバランスがよいかもしれない。ちょっと人に聴かせたい曲があるとき、見せたい動画があるときなどに便利。
■非常に便利な純正アプリ「Remote」
ソフトウェア面で言うと、iPhone 3GというかiPhone OS 2.0の最大の特長は、サードパーティによるアプリケーション開発が認められた点。iPhone発売と同時に開始されたアプリケーション配信サービス「AppStore」には、既に数多くのアプリが登録されている。
というわけで、オーディオ分野で「これは」というアプリがあるので紹介しておこう。Apple純正、無料配布の「Remote」である。同じネットワーク上にあるiTunesを遠隔操作するアプリだ。iPhoneの画面上で、Mac/PCで起動させているiTunesのライブラリをブラウジングして、その再生操作やマイレートの設定を遠隔操作できる。
これと無線スピーカーシステムAirTunesを組み合わせれば、Mac/PCとオーディオシステムが離れた場所に置いてあっても、ライブラリを快適に再生できる。
例えば、仕事部屋にMac/PCを設置し、そこからAirTunesでオーディオルームのシステムに音声を飛ばし、そしてオーディオルームでiPhoneから再生操作を行う、といったスタイルが可能になる。AirTunesはCDクオリティのデジタル伝送なので、音質にも問題はない。
iTunes+Remoteは、PCオーディオの使い勝手をまた一段階飛躍させる素晴らしい提案だと思う。iPhone/iPod touchユーザーのオーディオファンの方には、ぜひ試してみていただきたい。
ただ残念なことに、筆者のようにMacもオーディオも布団も何もかもひとつの部屋に密集しているという貧しい居住環境では、遠隔操作の必然性が全くない。
何の必然性もなく、何となく楽しいからという理由だけでRemoteしてみる今日この頃である。そして、ただでさえ心もとないバッテリーは無駄に消費されていくのだ。
(高橋敦)
執筆者プロフィール
埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。東洋大学哲学科中退後、パーソナルコンピュータ系の記事を中心にライターとしての活動を開始。現在はデジタルオーディオ及びビジュアル機器、Macintosh、それらの周辺状況などに関する記事執筆を中心に活動する。
愛しのiPhone 3Gを入手してから一週間。移行期間として通話にはまだ他のケータイを使っていたが、PDA+ネット端末+iPodとしての利用だけでも、その快適性には感心させられた。ケータイ的に片手親指での操作もまあまあいけるし、テンキー入力を進化させた「カナ入力」は入力効率が高い。
というわけで満足度は高い。
ただしバッテリー持続時間は普通のケータイと比べると、かなり心もとない。
ここ数日、
・音楽再生:駅まで徒歩15分、電車に1時間の往復
・メール:1時間ごとのフェッチ受信
・ウェブ:1日に数回、数分のチェック
・通話:現在サブ携帯電話扱いなので利用せず
のような感じで利用してみたがおおよそ、1日目の就寝までにバッテリーゲージ半分程度までを消費し、2日目帰宅中の音楽再生時にバッテリーが切れた。通話も加わったら、毎日の充電は必須であろう。
だがこの弱点に関しては、「ちゃんと充電すれば丸一日はなんとか使えるんだからだいじょうぶ!」というポジティブシンキングで対処できる。というか、対処できると思い込むことは可能だ。そう思い込むのが幸せだ。
■DAPとして見たときのiPod touchとの違い
さてここ日本では、iPhoneを待ち切れずにiPod touchをすでに購入している方も多いのではないだろうか。ここでiPod touchとの違いについて復習しておこう。
ソフトウェア的には、iPod touchのOSを2.0にアップデートすれば、iPhone 3Gとの差はほとんどなくなる。ポイントはハードウェア依存の部分だ。具体的には、iPhone 3GにはiPod touchにはない以下のハードウェア機能が搭載されている。
・3G通話&データ通信
・GPS
・カメラ
・ボリューム&マナースイッチ
・スピーカー
当サイトの読者にとって重要と思われるiPodとしての本筋、音楽再生に関わるところでは、ボリュームスイッチとスピーカーがiPhoneのみの特長だ。
ボリュームスイッチはスリープ解除などの手間を省いて音量を直接変更できるので、日常的にかなり便利。これはもうiPod touchにも付けるべきというか、付いていない理由が謎(薄すぎて付ける場所がないから?)。
スピーカーはモノラルで小口径だが、意外と聴ける音。MacBookの内蔵スピーカーよりバランスがよいかもしれない。ちょっと人に聴かせたい曲があるとき、見せたい動画があるときなどに便利。
■非常に便利な純正アプリ「Remote」
ソフトウェア面で言うと、iPhone 3GというかiPhone OS 2.0の最大の特長は、サードパーティによるアプリケーション開発が認められた点。iPhone発売と同時に開始されたアプリケーション配信サービス「AppStore」には、既に数多くのアプリが登録されている。
というわけで、オーディオ分野で「これは」というアプリがあるので紹介しておこう。Apple純正、無料配布の「Remote」である。同じネットワーク上にあるiTunesを遠隔操作するアプリだ。iPhoneの画面上で、Mac/PCで起動させているiTunesのライブラリをブラウジングして、その再生操作やマイレートの設定を遠隔操作できる。
これと無線スピーカーシステムAirTunesを組み合わせれば、Mac/PCとオーディオシステムが離れた場所に置いてあっても、ライブラリを快適に再生できる。
例えば、仕事部屋にMac/PCを設置し、そこからAirTunesでオーディオルームのシステムに音声を飛ばし、そしてオーディオルームでiPhoneから再生操作を行う、といったスタイルが可能になる。AirTunesはCDクオリティのデジタル伝送なので、音質にも問題はない。
iTunes+Remoteは、PCオーディオの使い勝手をまた一段階飛躍させる素晴らしい提案だと思う。iPhone/iPod touchユーザーのオーディオファンの方には、ぜひ試してみていただきたい。
ただ残念なことに、筆者のようにMacもオーディオも布団も何もかもひとつの部屋に密集しているという貧しい居住環境では、遠隔操作の必然性が全くない。
何の必然性もなく、何となく楽しいからという理由だけでRemoteしてみる今日この頃である。そして、ただでさえ心もとないバッテリーは無駄に消費されていくのだ。
(高橋敦)
執筆者プロフィール
埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。東洋大学哲学科中退後、パーソナルコンピュータ系の記事を中心にライターとしての活動を開始。現在はデジタルオーディオ及びビジュアル機器、Macintosh、それらの周辺状況などに関する記事執筆を中心に活動する。