デジタルコンテンツEXPO開催 − ソニーの360度立体ディスプレイ、約30万円の3D PJなど注目機多数
デジタルコンテンツに関する最新の研究成果や芸術作品を体験できるイベント「DIGITAL CONTENT EXPO 2009」が、本日より25日まで、東京・台場の日本科学未来館と東京国際交流館にて開催されている。
「DIGITAL CONTENT EXPO 2009」は、「国際3D Fair」や「ConTEX(次世代コンテンツ技術展)」、「デジタルコンテンツグランプリ」「ASIAGRAPH」などのイベントが複合したもの。本項では「国際3D Fair」の内容を中心にお伝えしたい。
■ソニーの「360度立体ディスプレイ」に注目が集まる
今回大勢の注目を集めていたもののひとつは、先日発表されたソニーの「360度立体ディスプレイ」(関連ニュース)の試作品。メガネなしで360度どの角度から見ても立体像が見えるのに驚く。しかもいわゆる「メガネなし3Dディスプレイ」で思い浮かぶような、不自然な映像ではないのだ!もちろん多少の画素の粗さは感じられるものの、どこから見ても立体。
ソニーの360度立体ディスプレイ(すいません、横向きに動画を撮ってしまいました…)
詳しい仕組みについては「まだ研究開発中なので」という理由から聞くことができなかったが、おおまかに言うと「さまざまな方向から撮影した画像(今回は360度方向からとった360枚)を、RGBのLEDで表示している」という感じ。LEDの数や並べ方、RGBの数のバランスについては明らかにされなかった。
ちなみにこのディスプレイ、技術的には大型化も難しくないとのこと。今後さまざまな展開が期待される。
■ビクターの業務用3Dディスプレイが展示
同社のブースでは、業務用3Dディスプレイ「GD-463D10」を使って3D映像デモを楽しめるほか、昨年のデジタルコンテンツEXPOでも展示されていた「リアルタイム2D/3D変換機」のデモ視聴が可能。リアルタイム2D/3D変換機は来春、ポストプロダクション向けに発売が決まったという。
またブースには、薄さ6.4mmの業務用32V型フルHD液晶ディスプレイ「GD-32X1」(関連ニュース)も登場している。非常に薄く、かつ軽い本モデル。デジタルサイネージなどの分野でも好評だという。こちらもぜひチェックしてみて欲しい。
■これなら手が出せる?!ソリッドレイの3Dプロジェクターは約30万円
(株)ソリッドレイ研究所のブースでは、小型かつ安価な3D投写プロジェクター「Sight3D」を訴求する。「Sight3D」は短焦点モデルなど、レンズのタイプ別に6モデルをラインナップしており、入門機となる「L23」はなんと302,400円(税込)で購入することが可能だ。(ラインナップについてはソリッドレイ研究所のサイトを参照)。外形寸法も280W×114H×218Dmmとコンパクト。
解像度1,024×768ピクセルのDLPプロジェクターで、120Hz駆動の時分割立体方式を採用。映写の際、専用スクリーンは必要ない。また基本的にPCと接続して使用し、対応OSはWindows7/Vista/XP。富士フイルムの3Dカメラ「FINEPIX REAL 3D」の画像も立体で楽しむことができる。
なお3Dメガネは付属しないため、別途購入が必要。同社が推奨するNVIDA社製の3D Visionは「これまで10万円程度と効果だったアクティブシャッターメガネが、約2万円になった超注目モデル」とのこと。
■ゲームを3Dで楽しむ!NVIDIAのグラフィックボード
上記記事でも名前が挙がった「NVIDIA」は、アメリカの半導体メーカー。同社が設計したチップを採用しているグラフィックボードは、2006年以降生産されたものなら3D映像を楽しむことができるという。「ゲームなど3DCGで作られたコンテンツは、もともと深さ(Depth)方向のデータを持っている。NVIDIAのグラフィックボードはそれを表示できるようになる。やりこんだゲームでも、3Dでプレイするとまた新しい楽しみが発見できるはずです」(同社テクニカルマーケティングエンジニアのスティーブン ザン氏)。
同社のハイエンドグラボ「GTX 280」は、ゲームなどをガンガン楽しみたい人にオススメしたいモデルとのことだ。
ブースではソリッドレイ研究所の「Sight3D」を使ってゲームを楽しむデモンストレーションが行われていた。
■ディスプレイに簡単設置。オリンパスの3D視聴環境構築セット
オリンパス ビジュアル コミュニケーションズ(株)のブースでは、コンパクトかつ安価に3D視聴システムを構築できるセット(製品情報)がデモされている。
こちらのセットは、3D視聴ソフト「OLYMPUS POWER3D Media Player」と、折りたたみも可能なアクティブシャッターメガネ「S-LM100」、ディスプレイとメガネを同期させるコントローラーボックス「CB100」から構成。Media Playerは2D→3D変換機能も備えているほか、Youtubeの映像を3D変換して楽しめる機能なども用意している点は面白い。
ディスプレイは2Dディスプレイ(同社推奨モデル:BenQ E2400HD)や偏光方式3Dモニター(同社推奨モデル:ZALMAN ZM-M220W)などと組み合わせて使うことができる。実際にコンテンツクリエターなどにモニター販売を行っているが、好評とのことだ。
実際に使ってみるとややフリッカーが気になったが、これは同社によれば、POWER3Dのセットは120Hz駆動に対応しているものの、PCディスプレイで120Hz駆動モデルがまだないことがネックになっているとのこと。今後の登場を待ちたい。
■東芝モバイルディスプレイの高速応答液晶で高画質な3D映像体験
東芝モバイルディスプレイの3Dディスプレイは、応答速度5msecを実現するOCB液晶を採用。これに、アクティブシャッターメガネを組合せて視聴する。応答速度が速いため、その立体視はとても滑らかで高精細。展示されていたのは32V型だが、大型化も可能とのことだ。
「DIGITAL CONTENT EXPO 2009」は、「国際3D Fair」や「ConTEX(次世代コンテンツ技術展)」、「デジタルコンテンツグランプリ」「ASIAGRAPH」などのイベントが複合したもの。本項では「国際3D Fair」の内容を中心にお伝えしたい。
■ソニーの「360度立体ディスプレイ」に注目が集まる
今回大勢の注目を集めていたもののひとつは、先日発表されたソニーの「360度立体ディスプレイ」(関連ニュース)の試作品。メガネなしで360度どの角度から見ても立体像が見えるのに驚く。しかもいわゆる「メガネなし3Dディスプレイ」で思い浮かぶような、不自然な映像ではないのだ!もちろん多少の画素の粗さは感じられるものの、どこから見ても立体。
詳しい仕組みについては「まだ研究開発中なので」という理由から聞くことができなかったが、おおまかに言うと「さまざまな方向から撮影した画像(今回は360度方向からとった360枚)を、RGBのLEDで表示している」という感じ。LEDの数や並べ方、RGBの数のバランスについては明らかにされなかった。
ちなみにこのディスプレイ、技術的には大型化も難しくないとのこと。今後さまざまな展開が期待される。
■ビクターの業務用3Dディスプレイが展示
同社のブースでは、業務用3Dディスプレイ「GD-463D10」を使って3D映像デモを楽しめるほか、昨年のデジタルコンテンツEXPOでも展示されていた「リアルタイム2D/3D変換機」のデモ視聴が可能。リアルタイム2D/3D変換機は来春、ポストプロダクション向けに発売が決まったという。
またブースには、薄さ6.4mmの業務用32V型フルHD液晶ディスプレイ「GD-32X1」(関連ニュース)も登場している。非常に薄く、かつ軽い本モデル。デジタルサイネージなどの分野でも好評だという。こちらもぜひチェックしてみて欲しい。
■これなら手が出せる?!ソリッドレイの3Dプロジェクターは約30万円
(株)ソリッドレイ研究所のブースでは、小型かつ安価な3D投写プロジェクター「Sight3D」を訴求する。「Sight3D」は短焦点モデルなど、レンズのタイプ別に6モデルをラインナップしており、入門機となる「L23」はなんと302,400円(税込)で購入することが可能だ。(ラインナップについてはソリッドレイ研究所のサイトを参照)。外形寸法も280W×114H×218Dmmとコンパクト。
解像度1,024×768ピクセルのDLPプロジェクターで、120Hz駆動の時分割立体方式を採用。映写の際、専用スクリーンは必要ない。また基本的にPCと接続して使用し、対応OSはWindows7/Vista/XP。富士フイルムの3Dカメラ「FINEPIX REAL 3D」の画像も立体で楽しむことができる。
なお3Dメガネは付属しないため、別途購入が必要。同社が推奨するNVIDA社製の3D Visionは「これまで10万円程度と効果だったアクティブシャッターメガネが、約2万円になった超注目モデル」とのこと。
■ゲームを3Dで楽しむ!NVIDIAのグラフィックボード
上記記事でも名前が挙がった「NVIDIA」は、アメリカの半導体メーカー。同社が設計したチップを採用しているグラフィックボードは、2006年以降生産されたものなら3D映像を楽しむことができるという。「ゲームなど3DCGで作られたコンテンツは、もともと深さ(Depth)方向のデータを持っている。NVIDIAのグラフィックボードはそれを表示できるようになる。やりこんだゲームでも、3Dでプレイするとまた新しい楽しみが発見できるはずです」(同社テクニカルマーケティングエンジニアのスティーブン ザン氏)。
同社のハイエンドグラボ「GTX 280」は、ゲームなどをガンガン楽しみたい人にオススメしたいモデルとのことだ。
ブースではソリッドレイ研究所の「Sight3D」を使ってゲームを楽しむデモンストレーションが行われていた。
■ディスプレイに簡単設置。オリンパスの3D視聴環境構築セット
オリンパス ビジュアル コミュニケーションズ(株)のブースでは、コンパクトかつ安価に3D視聴システムを構築できるセット(製品情報)がデモされている。
こちらのセットは、3D視聴ソフト「OLYMPUS POWER3D Media Player」と、折りたたみも可能なアクティブシャッターメガネ「S-LM100」、ディスプレイとメガネを同期させるコントローラーボックス「CB100」から構成。Media Playerは2D→3D変換機能も備えているほか、Youtubeの映像を3D変換して楽しめる機能なども用意している点は面白い。
ディスプレイは2Dディスプレイ(同社推奨モデル:BenQ E2400HD)や偏光方式3Dモニター(同社推奨モデル:ZALMAN ZM-M220W)などと組み合わせて使うことができる。実際にコンテンツクリエターなどにモニター販売を行っているが、好評とのことだ。
実際に使ってみるとややフリッカーが気になったが、これは同社によれば、POWER3Dのセットは120Hz駆動に対応しているものの、PCディスプレイで120Hz駆動モデルがまだないことがネックになっているとのこと。今後の登場を待ちたい。
■東芝モバイルディスプレイの高速応答液晶で高画質な3D映像体験
東芝モバイルディスプレイの3Dディスプレイは、応答速度5msecを実現するOCB液晶を採用。これに、アクティブシャッターメガネを組合せて視聴する。応答速度が速いため、その立体視はとても滑らかで高精細。展示されていたのは32V型だが、大型化も可能とのことだ。