専門セミナー開催
【Display2010】「人に優しい3D」のために − 安全性を確保するガイドラインを作成
4月14日から16日まで開催されたファインテック・ジャパンでは、多数の専門セミナーが行われた。本項ではそのなかから「いよいよ本格到来!3Dディスプレイ技術総論」と題されたセミナーをレポートする。こちらにはパナソニックの川島正裕氏らが出席し、3Dの最新動向についてレクチャーした。
■「40V型以上、4倍速駆動対応、LEDバックライトモデル」が今後の標準か
まずふじわらロスチャイルドリミテッドのエグゼクティブディレクター、松本郁夫氏が3D民生市場の動向と将来について展望。「3Dが普及するには、アプリケーションを核に、コンテンツが潤沢に作られ、広められることがまず必要。2Dとの互換性を持つ機器の存在や、安全性の確保も課題となる」と提言する松本氏。
「これまで何度か3Dブームがあったが、普及に至らなかったのはコンテンツ不足が問題だった。しかし今回は『アバター』が大ヒットし、『アリス・イン・ワンダーランド』などの作品が続くので不安はない。機器面でも、1台のテレビで2D/3D両方映すことが可能だ。Blu-ray 3Dの発売や3D放送の開始もアナウンスされている。ハード/ソフト両面から3D化が進められていることは、普及の大きな一歩になると思う。3DはHDの機能のひとつではなく、3Dという新しいプラットフォームを作る、パラダイムシフトと言えるだろう」と語った。
また今後の製品展開については、「3Dディスプレイは40V型以上、4倍速駆動対応で、LEDバックライトモデルが標準になっていくのではないか。また3Dは『普及させること』を考えないとならないため、機器などの値崩れが速そうだと予測している」と締めくくった。
■『適切なハード・コンテンツ・視聴方法』を守ることが快適な3Dを実現する方法
パナソニック(株)AVCネットワークス社の川島正裕氏は「メガネ式3Dディスプレイの技術動向と今後の展開」について発表。「メガネ式3Dディスプレイは、見る位置にかかわらず安定した立体視が可能だし、裸眼式に比べて高画質を実現できるのが特徴」と語る川島氏。メガネ式立体映像パネルと、メガネを組み合わせての国際標準化を定める動きもあるという。
また3Dの安全性などを検討する部会が発足しており、コンテンツ制作者/ハードメーカー/ユーザーに向けたガイドラインを作成しているという。
例えばコンテンツ作成時には、立体表示するディスプレイのサイズと視距離を年頭に、融合限界を考えながら飛び出し/奥行き量を設計する必要があるという。特に視点が交差するポイントをディスプレイの後方に設定している場合、想定したサイズより大きなディスプレイに表示すると、右目と左目が開散方向になる(「離れ目」になりすぎてしまう)おそれがあり、目の負担が大きくなるということだ。「(川島氏)
また子供の3D視聴については、3歳以下の子供には3D映像を見せてはいけない、と考えた方が良いという。川島氏は「視覚が未発達だし、違和感を自己判断できないからだ」と警告した。
最後に同氏は『適切なハード・コンテンツ・視聴方法』を守ることが、快適な3Dを実現する方法だ。ハードメーカーの我々としても、コンテンツメーカーと連携し、ユーザーへ魅力を伝達し3Dを盛り上げていきたい」と抱負を語った。
■「40V型以上、4倍速駆動対応、LEDバックライトモデル」が今後の標準か
「これまで何度か3Dブームがあったが、普及に至らなかったのはコンテンツ不足が問題だった。しかし今回は『アバター』が大ヒットし、『アリス・イン・ワンダーランド』などの作品が続くので不安はない。機器面でも、1台のテレビで2D/3D両方映すことが可能だ。Blu-ray 3Dの発売や3D放送の開始もアナウンスされている。ハード/ソフト両面から3D化が進められていることは、普及の大きな一歩になると思う。3DはHDの機能のひとつではなく、3Dという新しいプラットフォームを作る、パラダイムシフトと言えるだろう」と語った。
また今後の製品展開については、「3Dディスプレイは40V型以上、4倍速駆動対応で、LEDバックライトモデルが標準になっていくのではないか。また3Dは『普及させること』を考えないとならないため、機器などの値崩れが速そうだと予測している」と締めくくった。
■『適切なハード・コンテンツ・視聴方法』を守ることが快適な3Dを実現する方法
また3Dの安全性などを検討する部会が発足しており、コンテンツ制作者/ハードメーカー/ユーザーに向けたガイドラインを作成しているという。
例えばコンテンツ作成時には、立体表示するディスプレイのサイズと視距離を年頭に、融合限界を考えながら飛び出し/奥行き量を設計する必要があるという。特に視点が交差するポイントをディスプレイの後方に設定している場合、想定したサイズより大きなディスプレイに表示すると、右目と左目が開散方向になる(「離れ目」になりすぎてしまう)おそれがあり、目の負担が大きくなるということだ。「(川島氏)
また子供の3D視聴については、3歳以下の子供には3D映像を見せてはいけない、と考えた方が良いという。川島氏は「視覚が未発達だし、違和感を自己判断できないからだ」と警告した。
最後に同氏は『適切なハード・コンテンツ・視聴方法』を守ることが、快適な3Dを実現する方法だ。ハードメーカーの我々としても、コンテンツメーカーと連携し、ユーザーへ魅力を伝達し3Dを盛り上げていきたい」と抱負を語った。