ストレージ製品などの多角的な製品展開も
<CES>MONSTERの2012年は“革命” − 最新コラボヘッドホンやパワープロダクツなど発表
ケーブルやヘッドホンを始めとして、コンシューマーユーザーのみならずミュージシャンなどからも高い支持を獲得しているMONSTER。CESのプレスカンファレンスで、同社CEOであるNoel Lee氏は昨年を振り返り、「ディズニーとコラボレーションしたTRONシリーズやBeats Pro、新しいHDMIケーブルの成功など、MONSTERにとって非常に素晴らしい一年となった」とした上で、「2012年は革命の一年としたい」と意欲を語った。
CESのプレスカンファレンスで同社は、音楽、ファッションなどさまざな分野とコラボレーションしたヘッドホンを始め、ネットワークに対応したパワープロダクツ、さらにはSDカードなどストレージに至るまで多岐に渡る製品を発表した。
■MONSTERの核のひとつ、パワープロダクツ
カンファレンスが開始され、最初に紹介されたのはパワープロダクツであるクリーン電源システム“Green Power”シリーズ。ホームシアターユースに向けて開発されたという「HDP1250G+」は、同社の「Green Powerテクノロジー」によって、本体に接続した機器を自動的にスタンバイモードにしたり待機電力をオフにする機能を備え、機器のオペレーションにおける電気代などを効率的に減らすことができる。
さらに、自動電圧調整機能や特許取得の優れたフィルタリング機能などを備えており、突然の電気入力から機器を保護することができる。
Noel氏は「AV機器は、実はスタンバイモードの際にも結構な電力を消費していることを多くの人は把握していません。また停電時に、機器の電源をオンにしたまま停電から復旧した際、機器に大きな負荷がかかる電流が流れるという事実もあまり知られていません。MONSTERのGreen Powerテクノロジーは、お金と貴重な電気エネルギーを節約するだけではなく、あらゆる電気的危機から高価なAV機器を保護します」と語り、製品に対する自信をのぞかせた。このHDP1250G+は現地価格で229.25ドルで販売されるという。
また、MONSTERは今回、電源管理のためのiOS、Android、Windows Phone対応アプリ「Power Control」を発表した。これはアメリカの企業であるPeople Powerが提供するクラウドサービスとの連携により実現したもので、ネットワークを活用し、対象機器から電源供給を受ける家電の電源オン/オフを外出先から行えるというもの。デバイス上で本アプリに接続した機器を個別または一括で管理することができ、「いまどれだけの電力を消費しているのか」といった情報まで把握できる。このアプリケーションに対応したラインアップは「PRT 100M(59.95ドル)」「PRT100MC(69.95ドル)」「PRT 300MC(119.95ドル)」で、いずれも使用時にはMONSTERが提供するスマートフォンとPRTを接続するための機器「GTW 100(59.95ドル)」が必要となる。PRT 300MCとGTW 100をセットにした「PRT 300MC kit(149.95ドル)」も販売される。
■2012年のヘッドホンは「さらなる音楽とファッションの融合」
日本でもヘッドホンは高い人気を集めているが、それはアメリカでも同様なようで、ヘッドホン市場はここ2年で160%もの成長を遂げているという。なかでもMONSTERのヘッドホンは高いシェアを獲得しているようだ。
Noel氏は「我々はヘッドホンに求められるのはサウンドクオリティはもちろんのこと、ファッション性、装着感、そして自分の音楽スタイルにあっているか、といったことだと分析し、これらに重点を置いて製品を開発しています」と語り、2012年のヘッドホンラインアップを発表した。
●“世界最高峰”のファンクバンドEarth,Wind&Fireのベーシスト Verdine White氏とのコラボレーション
まずは同社が得意とするミュージシャンとのコラボレーションモデル。今回はファンクバンドEarth,Wind & FireのベーシストであるVerdine White氏が監修するカナル型イヤホン「GRATITUDE」が発表された。
本機は、8度ものグラミー賞を受賞したバンドの中心人物である同氏の音楽に対する“感性”と“確かな耳”、そしてMONSTERが誇る高いオーディオエンジニアリング技術が凝縮されたモデル。楽器の音色に秘められた音色を高周波まで繊細に再現するという。
スペックなどの詳細はまだ発表されていないが、オーディオファイルのために設計されたという高度なノイズアイソレーション技術を採用するなど、音楽に心ゆくまで浸れるヘッドホンとして高い注目を集めそうだ。
●ファッションブランド、ディーゼルとコラボレーションしたヘッドホン
さらに、日本でも人気のファッションブランド、ディーゼルとのコラボレーションを発表した。その第一弾となるのがオーバーヘッド型「VEKTR」で、249.95ドルで販売される。
このコラボレーションは、ディーゼル内に新たに設立されたNoise Divisionというセクションとのパートナーシップによって実現したもので、従来のヘッドホンスタイルの常識を覆すモデルを世に送り出すという目的でスタートしたものだ。
VEKTRの外観はファッションブランドとのコラボレーションだけあって、実に個性的かつスタイリッシュ。ダイヤモンドカット状にあしらわれたプレミアムな質感を誇るイヤーカップにディーゼルのロゴがデザインされている。
ディーゼルのDirector of Corporate DevelopmentであるStefano Rosso氏は「多くのヘッドホンが丸い形状を採用しているのをみて、”なんでもっと個性的でファッショナブルなものにしないんだろう”と考えてきました。今回はそうした”ヘッドホンは丸いもの”という既成概念を覆すシャープで多面的なデザインとしています」と語る。
なおサウンド面については、MONSTERの設計陣によってチューニングされている。
また、同じくダイヤモンドのようなフォルムが美しいカナル型イヤホン「VEKTR in-ear」も、149.95ドルで同時にラインアップされる予定とのことだ。
●この他にも人気俳優や音楽プロダクションとのコラボレーションも発表
MONSTERのコラボレーション戦略はこれだけではない。人気俳優でありラッパーとしても人気を博すNICK CANNONとコラボレーションしたヘッドホン「N-TUNE」(129.25ドル)やカナル型の「N-ERGY」(69.95ドル)を始め、韓国の音楽プロダクションJ.Y.PARKとのコラボレーションモデル「DIAMOND TEARS」(279.95ドル)なども発売を予定しているなど、今年も“MONSTERらしさ”溢れる製品展開を行う姿勢を明確にした。
●コラボレーションモデル以外にも戦略的モデルを発表
もちろんMONSTER自身の監修によるヘッドホンも登場する。”音楽性とファッション性の融合”をテーマとしたノイズキャンセリングヘッドホン「INSPIRATION」である。
最大の特徴は、ノイズキャンセリング機能もさることながら、デザインの交換が可能なヘッドバンドにある。
例えば、通勤時や出張時にはシンプルなデザインのヘッドバンドを、休日は遊び心に溢れたファッショナブルなヘッドバンドをといったように、シーンに合わせてさまざまなスタイルを選択することが可能となっている。イヤーカップが特徴的な四角いデザインとなっている点も見逃せない。
このINSPIRATIONはこの春からアメリカ国内で発売する予定で、279.95ドルとなる見込み。交換用のヘッドバンドも29.95ドルで販売される見通しだ。
■この他にも注目の製品を多数発表
ここアメリカでは、MONSTERは実に多角的な商品展開を行っている。今回のプレスカンファレンスでは、電源関連機器やヘッドホン以外に、「Monster Digital」と名付けられたSDカードやSSDなどのストレージや、PC内のコンテンツをワイヤレスでさまざまなシチュエーションでシェアできる「Monster Streaming Cast」、スマートフォンに対応した小型スピーカーシステム「Monster micro」など、さまざまな分野の製品が発表されている。
”革命”という大きなテーマに挑むMONSTER。同社にとって今年は重要なカギとなる1年になりそうだ。
CESのプレスカンファレンスで同社は、音楽、ファッションなどさまざな分野とコラボレーションしたヘッドホンを始め、ネットワークに対応したパワープロダクツ、さらにはSDカードなどストレージに至るまで多岐に渡る製品を発表した。
■MONSTERの核のひとつ、パワープロダクツ
カンファレンスが開始され、最初に紹介されたのはパワープロダクツであるクリーン電源システム“Green Power”シリーズ。ホームシアターユースに向けて開発されたという「HDP1250G+」は、同社の「Green Powerテクノロジー」によって、本体に接続した機器を自動的にスタンバイモードにしたり待機電力をオフにする機能を備え、機器のオペレーションにおける電気代などを効率的に減らすことができる。
さらに、自動電圧調整機能や特許取得の優れたフィルタリング機能などを備えており、突然の電気入力から機器を保護することができる。
Noel氏は「AV機器は、実はスタンバイモードの際にも結構な電力を消費していることを多くの人は把握していません。また停電時に、機器の電源をオンにしたまま停電から復旧した際、機器に大きな負荷がかかる電流が流れるという事実もあまり知られていません。MONSTERのGreen Powerテクノロジーは、お金と貴重な電気エネルギーを節約するだけではなく、あらゆる電気的危機から高価なAV機器を保護します」と語り、製品に対する自信をのぞかせた。このHDP1250G+は現地価格で229.25ドルで販売されるという。
また、MONSTERは今回、電源管理のためのiOS、Android、Windows Phone対応アプリ「Power Control」を発表した。これはアメリカの企業であるPeople Powerが提供するクラウドサービスとの連携により実現したもので、ネットワークを活用し、対象機器から電源供給を受ける家電の電源オン/オフを外出先から行えるというもの。デバイス上で本アプリに接続した機器を個別または一括で管理することができ、「いまどれだけの電力を消費しているのか」といった情報まで把握できる。このアプリケーションに対応したラインアップは「PRT 100M(59.95ドル)」「PRT100MC(69.95ドル)」「PRT 300MC(119.95ドル)」で、いずれも使用時にはMONSTERが提供するスマートフォンとPRTを接続するための機器「GTW 100(59.95ドル)」が必要となる。PRT 300MCとGTW 100をセットにした「PRT 300MC kit(149.95ドル)」も販売される。
■2012年のヘッドホンは「さらなる音楽とファッションの融合」
日本でもヘッドホンは高い人気を集めているが、それはアメリカでも同様なようで、ヘッドホン市場はここ2年で160%もの成長を遂げているという。なかでもMONSTERのヘッドホンは高いシェアを獲得しているようだ。
Noel氏は「我々はヘッドホンに求められるのはサウンドクオリティはもちろんのこと、ファッション性、装着感、そして自分の音楽スタイルにあっているか、といったことだと分析し、これらに重点を置いて製品を開発しています」と語り、2012年のヘッドホンラインアップを発表した。
●“世界最高峰”のファンクバンドEarth,Wind&Fireのベーシスト Verdine White氏とのコラボレーション
まずは同社が得意とするミュージシャンとのコラボレーションモデル。今回はファンクバンドEarth,Wind & FireのベーシストであるVerdine White氏が監修するカナル型イヤホン「GRATITUDE」が発表された。
本機は、8度ものグラミー賞を受賞したバンドの中心人物である同氏の音楽に対する“感性”と“確かな耳”、そしてMONSTERが誇る高いオーディオエンジニアリング技術が凝縮されたモデル。楽器の音色に秘められた音色を高周波まで繊細に再現するという。
スペックなどの詳細はまだ発表されていないが、オーディオファイルのために設計されたという高度なノイズアイソレーション技術を採用するなど、音楽に心ゆくまで浸れるヘッドホンとして高い注目を集めそうだ。
●ファッションブランド、ディーゼルとコラボレーションしたヘッドホン
さらに、日本でも人気のファッションブランド、ディーゼルとのコラボレーションを発表した。その第一弾となるのがオーバーヘッド型「VEKTR」で、249.95ドルで販売される。
このコラボレーションは、ディーゼル内に新たに設立されたNoise Divisionというセクションとのパートナーシップによって実現したもので、従来のヘッドホンスタイルの常識を覆すモデルを世に送り出すという目的でスタートしたものだ。
VEKTRの外観はファッションブランドとのコラボレーションだけあって、実に個性的かつスタイリッシュ。ダイヤモンドカット状にあしらわれたプレミアムな質感を誇るイヤーカップにディーゼルのロゴがデザインされている。
ディーゼルのDirector of Corporate DevelopmentであるStefano Rosso氏は「多くのヘッドホンが丸い形状を採用しているのをみて、”なんでもっと個性的でファッショナブルなものにしないんだろう”と考えてきました。今回はそうした”ヘッドホンは丸いもの”という既成概念を覆すシャープで多面的なデザインとしています」と語る。
なおサウンド面については、MONSTERの設計陣によってチューニングされている。
また、同じくダイヤモンドのようなフォルムが美しいカナル型イヤホン「VEKTR in-ear」も、149.95ドルで同時にラインアップされる予定とのことだ。
●この他にも人気俳優や音楽プロダクションとのコラボレーションも発表
MONSTERのコラボレーション戦略はこれだけではない。人気俳優でありラッパーとしても人気を博すNICK CANNONとコラボレーションしたヘッドホン「N-TUNE」(129.25ドル)やカナル型の「N-ERGY」(69.95ドル)を始め、韓国の音楽プロダクションJ.Y.PARKとのコラボレーションモデル「DIAMOND TEARS」(279.95ドル)なども発売を予定しているなど、今年も“MONSTERらしさ”溢れる製品展開を行う姿勢を明確にした。
●コラボレーションモデル以外にも戦略的モデルを発表
もちろんMONSTER自身の監修によるヘッドホンも登場する。”音楽性とファッション性の融合”をテーマとしたノイズキャンセリングヘッドホン「INSPIRATION」である。
最大の特徴は、ノイズキャンセリング機能もさることながら、デザインの交換が可能なヘッドバンドにある。
例えば、通勤時や出張時にはシンプルなデザインのヘッドバンドを、休日は遊び心に溢れたファッショナブルなヘッドバンドをといったように、シーンに合わせてさまざまなスタイルを選択することが可能となっている。イヤーカップが特徴的な四角いデザインとなっている点も見逃せない。
このINSPIRATIONはこの春からアメリカ国内で発売する予定で、279.95ドルとなる見込み。交換用のヘッドバンドも29.95ドルで販売される見通しだ。
■この他にも注目の製品を多数発表
ここアメリカでは、MONSTERは実に多角的な商品展開を行っている。今回のプレスカンファレンスでは、電源関連機器やヘッドホン以外に、「Monster Digital」と名付けられたSDカードやSSDなどのストレージや、PC内のコンテンツをワイヤレスでさまざまなシチュエーションでシェアできる「Monster Streaming Cast」、スマートフォンに対応した小型スピーカーシステム「Monster micro」など、さまざまな分野の製品が発表されている。
”革命”という大きなテーマに挑むMONSTER。同社にとって今年は重要なカギとなる1年になりそうだ。