USBデジタル出力やバランスにも対応
Astell & Kern、エントリーDAP「AK70」。AK Jrの後継機、599ドル前後
(株)アユートは、同社が取り扱うAstell & Kernブランドの新製品として、同ブランドDAPの最廉価モデル「AK70」を発表した。
日本での発売日や発売価格は未定で、決定次第案内される。米国での販売価格は599ドル程度で、7月に発売する。
AK70は、2015年5月に発売されたエントリークラスのハイレゾプレーヤー「AK Jr」(関連ニュース)の後継モデルとなる。内蔵フラッシュメモリーは64GBで、microSDカードスロットを1基搭載(最大128GB対応)する。本体色はミスティミント。
第2世代AKシリーズである「AK240」や「AK120II/100II」と同じ、シーラス・ロジックの「CS4398」を搭載している。AK240やAK120IIはデュアルDAC構成(DAC 2基)だが、本機はシングルDAC構成(DAC 1基)を採用している。なお、従来機のAK Jrはウォルフソン製「WM8740」を使っていた。
PCMは最大384kHz/32bitまで再生できるが、ネイティブ再生に対応しているのは192kHz/24bitまでとなる(384kHz/32bitは192kHz/24bitにダウンコンバートして再生する)。DSDは5.6MHzまで再生できるが、PCM(176.4kHz/24bit)に変換しての再生となる。
第3世代AKシリーズ(AK380/AK320/AK300)と比較すると、上述のようにまずDACが異なる(第三世代は旭化成エレクトロニクスの32bit DAC「AK4490」を採用)。また、200Fsの超低ジッターを実現するFemtoクロックも非搭載となる。こうした仕様の違い、そして価格差も含め、AK70は第三世代AKシリーズとは異なるラインナップに位置付けられる。
ヘッドホン出力は3.5mmステレオミニ端子に加えて、2.5mmのバランス駆動対応端子も搭載する。なお、従来機「AK Jr」ではバランス駆動端子は非搭載だった。
第3世代AKシリーズは3.5mm端子が光デジタル出力も兼ねるが、本機は光デジタル出力には対応しない。
USB AUDIOデジタル出力を同社DAPとして初めてサポートしたことも特徴。PCMは384kHzまで、DSDはDoPによる5.6MHzまでのネイティブ出力に対応する。これによりAK70をトランスポートとして、USB-DACを接続して使用することも可能になった。なお、このUSB AUDIOデジタル出力は、第2・第3世代AKシリーズも今後のアップデートで対応していくという。
UI(ユーザーインターフェース)は、AK380など第3世代シリーズと共通化された。この点もAK Jrからの大きな進化と言えるだろう。また、トップメニューキーを刷新。下記画像のようにメニュー表示を引き下げ、アルバムアートを大きく表示できるようにした。
第三世代AKシリーズで採用されたDLNA機能「AK Connect」も搭載。本機をDLNAに準拠したプレーヤー/レンダラー、サーバー、コントローラーとして使用することができる。上述のUSB AUDIOデジタル出力と組み合わせれば、据え置き型のホームオーディオに導入する幅も広がるだろう。
「AK AMP」「AK Recorder」といった第三世代向けアクセサリーには非対応。しかし、リッピング用CDドライブ「AK CD-Ripper」との組み合わせには対応している。
筐体の素材はアルミで、表面はアルマイト処理が施されている。本体カラーは「ミスティミント」と呼ばれるパステル調の薄いグリーンを用いて、よりカジュアルな印象を演出している。
■発表会で試聴したファースト・インプレッション
発表会では、AK70のサウンドを早速試聴することができた。短時間の試聴であったが、ファーストインプレッションを記しておきたい。
一聴して驚かされたのが、解像感の高さやS/Nの良さを基調とした、AKシリーズらしい端正なサウンドを、この価格帯でしっかりと継承している点だ。一方でDAC、そして価格帯の違いもあって、個性のちがいも明確に現れる。第3世代AKシリーズが広がり豊かな音場描写を旨としているのに対し、本機はより密度感の高いエネルギッシュな描写で聴かせてくれる。煌めき感があって押し出しの良い中高域、パンチのある低域なども本機ならではの個性だろう。
AK Jrと聴き比べると、後継機と言うのがためらわれるほど、音調のちがいを感じる。率直に言って、断然AK70の方が好印象だ。AK Jrはかなり低域寄りのバランスで、第2世代AKシリーズと比べてもやや異なる音作りだったことを改めて感じさせられる。これに比べるとAK70では情報量が段違いで、高域の伸びや全帯域を通じたクリアネスも圧倒的にAK70が上回る。
AK380やAK320などデュアルDAC仕様の第3世代モデルと聴き比べると、当然ながら差はあるが、価格差を考えると厳密に比較することにそれほど意味は無いだろう。むしろ、この価格帯で一聴して「AKらしい」と感じる純度の高さをを、AK70独自の元気の良い音作りと共に聴かせてくれることに好感を持った。
日本での発売日や発売価格は未定で、決定次第案内される。米国での販売価格は599ドル程度で、7月に発売する。
AK70は、2015年5月に発売されたエントリークラスのハイレゾプレーヤー「AK Jr」(関連ニュース)の後継モデルとなる。内蔵フラッシュメモリーは64GBで、microSDカードスロットを1基搭載(最大128GB対応)する。本体色はミスティミント。
第2世代AKシリーズである「AK240」や「AK120II/100II」と同じ、シーラス・ロジックの「CS4398」を搭載している。AK240やAK120IIはデュアルDAC構成(DAC 2基)だが、本機はシングルDAC構成(DAC 1基)を採用している。なお、従来機のAK Jrはウォルフソン製「WM8740」を使っていた。
PCMは最大384kHz/32bitまで再生できるが、ネイティブ再生に対応しているのは192kHz/24bitまでとなる(384kHz/32bitは192kHz/24bitにダウンコンバートして再生する)。DSDは5.6MHzまで再生できるが、PCM(176.4kHz/24bit)に変換しての再生となる。
第3世代AKシリーズ(AK380/AK320/AK300)と比較すると、上述のようにまずDACが異なる(第三世代は旭化成エレクトロニクスの32bit DAC「AK4490」を採用)。また、200Fsの超低ジッターを実現するFemtoクロックも非搭載となる。こうした仕様の違い、そして価格差も含め、AK70は第三世代AKシリーズとは異なるラインナップに位置付けられる。
ヘッドホン出力は3.5mmステレオミニ端子に加えて、2.5mmのバランス駆動対応端子も搭載する。なお、従来機「AK Jr」ではバランス駆動端子は非搭載だった。
第3世代AKシリーズは3.5mm端子が光デジタル出力も兼ねるが、本機は光デジタル出力には対応しない。
USB AUDIOデジタル出力を同社DAPとして初めてサポートしたことも特徴。PCMは384kHzまで、DSDはDoPによる5.6MHzまでのネイティブ出力に対応する。これによりAK70をトランスポートとして、USB-DACを接続して使用することも可能になった。なお、このUSB AUDIOデジタル出力は、第2・第3世代AKシリーズも今後のアップデートで対応していくという。
UI(ユーザーインターフェース)は、AK380など第3世代シリーズと共通化された。この点もAK Jrからの大きな進化と言えるだろう。また、トップメニューキーを刷新。下記画像のようにメニュー表示を引き下げ、アルバムアートを大きく表示できるようにした。
第三世代AKシリーズで採用されたDLNA機能「AK Connect」も搭載。本機をDLNAに準拠したプレーヤー/レンダラー、サーバー、コントローラーとして使用することができる。上述のUSB AUDIOデジタル出力と組み合わせれば、据え置き型のホームオーディオに導入する幅も広がるだろう。
「AK AMP」「AK Recorder」といった第三世代向けアクセサリーには非対応。しかし、リッピング用CDドライブ「AK CD-Ripper」との組み合わせには対応している。
筐体の素材はアルミで、表面はアルマイト処理が施されている。本体カラーは「ミスティミント」と呼ばれるパステル調の薄いグリーンを用いて、よりカジュアルな印象を演出している。
■発表会で試聴したファースト・インプレッション
発表会では、AK70のサウンドを早速試聴することができた。短時間の試聴であったが、ファーストインプレッションを記しておきたい。
一聴して驚かされたのが、解像感の高さやS/Nの良さを基調とした、AKシリーズらしい端正なサウンドを、この価格帯でしっかりと継承している点だ。一方でDAC、そして価格帯の違いもあって、個性のちがいも明確に現れる。第3世代AKシリーズが広がり豊かな音場描写を旨としているのに対し、本機はより密度感の高いエネルギッシュな描写で聴かせてくれる。煌めき感があって押し出しの良い中高域、パンチのある低域なども本機ならではの個性だろう。
AK Jrと聴き比べると、後継機と言うのがためらわれるほど、音調のちがいを感じる。率直に言って、断然AK70の方が好印象だ。AK Jrはかなり低域寄りのバランスで、第2世代AKシリーズと比べてもやや異なる音作りだったことを改めて感じさせられる。これに比べるとAK70では情報量が段違いで、高域の伸びや全帯域を通じたクリアネスも圧倒的にAK70が上回る。
AK380やAK320などデュアルDAC仕様の第3世代モデルと聴き比べると、当然ながら差はあるが、価格差を考えると厳密に比較することにそれほど意味は無いだろう。むしろ、この価格帯で一聴して「AKらしい」と感じる純度の高さをを、AK70独自の元気の良い音作りと共に聴かせてくれることに好感を持った。