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本日6月27日より無償公開

ソニー、ディープラーニングのコアライブラリをオープンソース化

公開日 2017/06/27 18:18 編集部:川田菜月
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ソニー(株)は、ディープラーニング(深層学習)のプログラム生成時にフレームワークとなるソフトウェア「コアライブラリ:Neural Network Libraries(ニューラルネットワークライブラリ)」をオープンソース化。本日6月27日より無償公開を開始した。

ディープラーニング開発のためのソフトウェア「コアライブラリ:Neural Network Libraries」をオープンソース化

本公開により、プログラムエンジニアやデザイナーは人工知能(AI)を実現するディープラーニングのプログラム開発が可能となり、製品やサービスへの搭載ができるようになるとのこと。

ディープラーニングとは、人間の脳を模倣したニューラルネットワークを用いた機械学習方法の一つで、従来の機械学習に置き換えて使用することで、近年では画像認識および音声認識の性能が飛躍的に向上し、ある領域においては人間を超える性能も達成したという。高い汎用性を備えており、機械翻訳や信号処理、ロボット制御など広範囲な対象に応用されている。

ディープラーニングのプログラム開発には、最適なニューラルネットワーク構築が重要で、性能向上へ試行錯誤を繰り返しながら更なる最適化を図った後に、製品・サービスへと搭載する。

今回公開された「コアライブラリ:Neural Network Libraries」は、一連の開発工程を効率的に実現するソフトウェア(演算モジュール群)であり、ディープラーニングの研究開発に必要な要素を持つとのこと。

コアは様々なOSやハードウェア環境で動作する「C++11」で記述されており、LinuxやWindowsをはじめとする多くのプラットフォームで動作する。また、ディープラーニング開発では主流のプログラミング言語「Python」を用いた利用が可能。NVIDIAのGPUにも対応しており、最速クラスのスピードで実行でき、少ないプログラミング量でより効率的に短期間・低コストに技術開発ができるとしている。

ニューラルネットワークの構成要素である関数ブロックや、最適化モジュールの追加など、新たな機能の開発や追加も可能。また、スマートフォンやIoTデバイスなど新しいハードウェアへ容易に移植できるよう考慮したデザインを採用するとのこと。

同社はこれまで本コアライブラリをベースに、Xperiaシリーズに搭載する「統合型拡張現実感技術(SmartAR)」を用いたカメラアプリARエフェクトや、行動認識技術を採用した「Lifelogアプリ」、不動産売買の成約価格を高精度に推定する不動産価格推定エンジンなど、ディープラーニング搭載の製品・サービスを既に提供している。

今回の施策をAI環境整備の一環として実施し、オープンソース化を通じて開発者コミュニティーによるプログラムの進化も期待するとしている。

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