“見える化”でコストを大幅削減
製造業のIoT化を促進する新サービス「OMNIedge」正式受注開始。ドコモなど4社が開発
■製造業のIoT化の課題を解決する新サービス
THK、NTTドコモ、シスコシステムズ、伊藤忠テクノソリューションズの4社は、製造業向けIoTサービス「OMNIedge」(オムニエッジ)の正式受注を2019年12月18日(水)から、出荷を2020年1月末から開始する。
「OMNIedge」は、機械要素部品にセンサーを装着し、収集したデータを数値化し、状態を可視化するTHKが提供するセンシングシステム「THE SENSING SYSTEM」に、シスコのエッジコンピューティングルーター、NTTドコモのLTE通信、CTCのIoTシステムを構築・運用するノウハウにより構成されたIoTサービス。
昨年10月に開発するとともに無償トライアルを募集したところ106件の応募があり、うち多岐の業界にわたる51社で実際の装置に設置してトライアルを実施。多くの企業から好評を得たことから、今回の商用化に至ったもの。すでに、トライアルを行った51社中37社で有償化・本格運用への商談が進行中だ。
現在、製造業では、プロダクトライフスタイルの短期化に伴う開発期間の短縮、電子デバイスに代表される急激な需要変動へのフレキシブルな対応、労働人口減少による自動化・効率化など、生産性向上が急務の課題となる。さらに、グローバルに進展するデジタルトランスフォーメーションに、THK(株)取締役専務執行役員・寺町崇史氏は「自動的のみならず、自律的なデータ収集が求められている」と指摘する。
さらに、熟練した作業員の感覚による判断への依存、単に使用期間を目安にしたメンテナンスの実施、万が一に備えるために過剰在庫によるコスト増などの課題・悩みを抱える企業に対し、OMNIedgeは、専用センサーを機器に装着するだけの簡単設置、閉域ネットワークによる安全運用、さらに、初期コストゼロを実現。現場ですぐに使用できるIoTをワンストップのパッケージで提供し、導入へのハードルを一気に引き下げた。
■料金プランは導入も容易な月額8,000円から
機械要素部品の中から、スタート時には第一弾として、あらゆる産業機械に採用され、生産ラインにおいて不可欠な機械部品である、THKが世界トップシェアを誇る直動部品「LMガイド」に対応。専用の振動センサーをLMガイドに装着して電源を入れるだけで、ネットワークが自動で構築され、エッジコンピューティングルーターに必要なデータが拾い上げられる。収集されたデータは、PLCや他の装置情報と共にコントロールセンターへ送信され、データベース化と予知検知ソフトによる独自アルゴリズムでの解析が行われる。ソフトウェアは蓄積データにより学習、進化する。
これまでベテラン作業員の感覚でしか判断できなかった破損状態や潤滑状態を数値化。 “見える化” することにより、メンテナンスの優先順位が明確となり、少ない人員でより多くの設備に対応できる保安業務の効率化を実現。また、部品が壊れる前に予兆を検知することで、予備部品の在庫管理コストを大幅に削減することができる。設備稼働率を向上し、生産計画の達成をスムーズにサポートする。
今後、第二弾として、LMガイドとセットで使用されることが多い「ボールねじ」への対応も予定。2019年12月18日より、試験導入を希望する50社を対応とした無償トライアルの募集を開始。正式な受注開始は2020年夏ごろを予定している。
将来的には、ステップ2として、モーターやベアリングなど他部品と連携したデータ活用によるより詳細な判断の実現、ステップ3として、設備全体にわたる健康状態をAIを活用して解析していくことを目指す。
料金プランは、「初期投資をなるべき抑えたい」との声に応え、サブスプリクション型の料金体系を採用。「Standardプラン」が月額8,000円から(※契約は1年単位の年間契約)。センサー、演算アンプ、ケーブル、ルーター、SIMガイドがセットになり、ワンストップで手軽に “見える化” を実現できる。なお、1台のルーターには最大12台の演算アンプが接続でき、1台の演算アンプには最大3台のセンサーモジュールが取り付けできる。さらにグレードの高い「Professionalプラン」を現在開発中。
製造業向けの革新的なIoTサービス「OMNIedge」。寺町氏は「デジタルトランスフォーメーションという言葉もよく耳にするようになり、ここ2、3年の間にも、企業における考え方が大きく変わって来ている。何か変えていかなければならないとする問題意識が大変強くなり、そうした切実な気持ちにお応えしたのが今回の新サービス。新規事業として、まずは国内で3年以内に年間売上で数十億円規模を実現し、さらに、海外へも展開していきたい」と展望を示した。
THK、NTTドコモ、シスコシステムズ、伊藤忠テクノソリューションズの4社は、製造業向けIoTサービス「OMNIedge」(オムニエッジ)の正式受注を2019年12月18日(水)から、出荷を2020年1月末から開始する。
「OMNIedge」は、機械要素部品にセンサーを装着し、収集したデータを数値化し、状態を可視化するTHKが提供するセンシングシステム「THE SENSING SYSTEM」に、シスコのエッジコンピューティングルーター、NTTドコモのLTE通信、CTCのIoTシステムを構築・運用するノウハウにより構成されたIoTサービス。
昨年10月に開発するとともに無償トライアルを募集したところ106件の応募があり、うち多岐の業界にわたる51社で実際の装置に設置してトライアルを実施。多くの企業から好評を得たことから、今回の商用化に至ったもの。すでに、トライアルを行った51社中37社で有償化・本格運用への商談が進行中だ。
現在、製造業では、プロダクトライフスタイルの短期化に伴う開発期間の短縮、電子デバイスに代表される急激な需要変動へのフレキシブルな対応、労働人口減少による自動化・効率化など、生産性向上が急務の課題となる。さらに、グローバルに進展するデジタルトランスフォーメーションに、THK(株)取締役専務執行役員・寺町崇史氏は「自動的のみならず、自律的なデータ収集が求められている」と指摘する。
さらに、熟練した作業員の感覚による判断への依存、単に使用期間を目安にしたメンテナンスの実施、万が一に備えるために過剰在庫によるコスト増などの課題・悩みを抱える企業に対し、OMNIedgeは、専用センサーを機器に装着するだけの簡単設置、閉域ネットワークによる安全運用、さらに、初期コストゼロを実現。現場ですぐに使用できるIoTをワンストップのパッケージで提供し、導入へのハードルを一気に引き下げた。
■料金プランは導入も容易な月額8,000円から
機械要素部品の中から、スタート時には第一弾として、あらゆる産業機械に採用され、生産ラインにおいて不可欠な機械部品である、THKが世界トップシェアを誇る直動部品「LMガイド」に対応。専用の振動センサーをLMガイドに装着して電源を入れるだけで、ネットワークが自動で構築され、エッジコンピューティングルーターに必要なデータが拾い上げられる。収集されたデータは、PLCや他の装置情報と共にコントロールセンターへ送信され、データベース化と予知検知ソフトによる独自アルゴリズムでの解析が行われる。ソフトウェアは蓄積データにより学習、進化する。
これまでベテラン作業員の感覚でしか判断できなかった破損状態や潤滑状態を数値化。 “見える化” することにより、メンテナンスの優先順位が明確となり、少ない人員でより多くの設備に対応できる保安業務の効率化を実現。また、部品が壊れる前に予兆を検知することで、予備部品の在庫管理コストを大幅に削減することができる。設備稼働率を向上し、生産計画の達成をスムーズにサポートする。
今後、第二弾として、LMガイドとセットで使用されることが多い「ボールねじ」への対応も予定。2019年12月18日より、試験導入を希望する50社を対応とした無償トライアルの募集を開始。正式な受注開始は2020年夏ごろを予定している。
将来的には、ステップ2として、モーターやベアリングなど他部品と連携したデータ活用によるより詳細な判断の実現、ステップ3として、設備全体にわたる健康状態をAIを活用して解析していくことを目指す。
料金プランは、「初期投資をなるべき抑えたい」との声に応え、サブスプリクション型の料金体系を採用。「Standardプラン」が月額8,000円から(※契約は1年単位の年間契約)。センサー、演算アンプ、ケーブル、ルーター、SIMガイドがセットになり、ワンストップで手軽に “見える化” を実現できる。なお、1台のルーターには最大12台の演算アンプが接続でき、1台の演算アンプには最大3台のセンサーモジュールが取り付けできる。さらにグレードの高い「Professionalプラン」を現在開発中。
製造業向けの革新的なIoTサービス「OMNIedge」。寺町氏は「デジタルトランスフォーメーションという言葉もよく耳にするようになり、ここ2、3年の間にも、企業における考え方が大きく変わって来ている。何か変えていかなければならないとする問題意識が大変強くなり、そうした切実な気持ちにお応えしたのが今回の新サービス。新規事業として、まずは国内で3年以内に年間売上で数十億円規模を実現し、さらに、海外へも展開していきたい」と展望を示した。