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独自のハーフミラー方式を採用

JVC、“バーチャルとリアルを違和感無く融合できる”透過型ヘッドマウントディスプレイ

公開日 2021/02/16 11:56 編集部:小野佳希
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JVCケンウッドは、JVCブランドより、独自のハーフミラー方式の採用によって高画質・広視野角を透過型で実現したというヘッドマウントディスプレイ「HMD-VS1W」を3月下旬より発売する。オープン価格で、BtoB用途を主とする特定販路用の受注生産品となる。

HMD-VS1W

同社が高精細映像表示機器の開発において長年にわたり培ってきた高画質技術をヘッドマウンドディスプレイ分野に応用。独自のハーフミラー方式の採用により、「高画質・広視野角を透過型で実現し、バーチャルとリアルの違和感無い融合が可能」だとアピールしている。以前に当編集部記者が体験してきた試作機が実際に製品化された格好だ。

以前に編集部記者が体験した試作機(同社社員に装着してもらったところ)

水平視野角120°を確保する高解像度パネル(片目:2560x1440、両眼:5120x1440)を搭載。従来型のようにレンズを通して映像を見るのではなく、ミラーを介して直接、映像を見ることができるため、周辺ぼけや色収差がなく、画素感のない自然な視野を実現するという。

また、本体前面をハーフミラー(透過型)とし、実際の機器や計器類を目視で操作できるほか、マニュアルを見たりメモを取ったりすることなども可能。バーチャル映像を見ながら、現実の機器を操作できるようにすることで、トレーニング効率を高められるよう配慮した。

Valve Corporationの「SteamVR Tracking System2.0」に対応し、市販のベースステーション(SteamVR Base Station 2.0)との組み合わせにより、本機のトラッキングが可能。また、ヘッドホン端子(ステレオミニプラグ)を装備し、任意のヘッドホンやイヤホンを使用できる。そのほか、肌に直接触れるパッドはアルコール(エタノール)による消毒が可能なことに加え、簡単に交換できるようになっている。

表示デバイスには5.5インチLCDを採用し、フレーム周波数は60Hz/72Hz、映像/音声入力にはHDCP2.2対応のDisplayPort 1.2端子を備えている。外形寸法は280W x 134H x 135Dmm(バンド・ケーブル類除く)で、質量が640g(バンド・ケーブル類除く)。

同社では、インテリア・自動車内装等のバーチャルなデザイン検証、自動車・フライト等の操作シミュレーターや、医用機器や重機等の遠隔操作、製造業や顧客サービス向けトレーニングなど、さまざまなシミュレーション用途に向けて、ヘッドマウントディスプレイの活用を提案していくとしている。

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