APAC地域の新規コンテンツも多数
Disney+、日本発コンテンツを世界配信。『ツイステ』アニメ化も発表
ウォルト・ディズニー・カンパニーは、アジア太平洋地域(APAC)におけるメディアおよびパートナー向けイベント「APAC コンテンツ・ショーケース」 を本日10月14日に開催。公式定額動画配信サービス「Disney+」にて配信予定の作品が多数発表された。
現在、日本をはじめ全8カ国のAPAC地域でサービス展開している「Disney+」。11月からは韓国、香港、台湾でも提供開始予定となっている。
本日開催された「APAC コンテンツ・ショーケース」では、APAC地域で制作されるオリジナルの18作品を含む、20作品以上の様々なコンテンツの配信を発表した。
具体的には、APACで受賞歴がある新進気鋭のコンテンツ・クリエイターによる映像作品のほか、多くの人気スターが出演するドラマなどの実写作品、日本をはじめとするAPAC地域の各国で展開するバラエティー番組やドキュメンタリー、アニメなどをラインナップ。さらに、本プロジェクトの一環として、2023年までに50作を超えるAPACオリジナル作品に取り組む予定だとアナウンスした。
VTRにてイベントに出演したウォルト・ディズニー・カンパニー・アジア・パシフィックのプレジデント、ルーク・カン氏は、「ディズニーのグローバルなリソースと、APACの最高峰のコンテンツ・クリエイターたちを組み合わせ、ディズニープラス向けオリジナル・ストーリーの企画制作に新たに着手することを決意いたしました。今後も膨大な配信ラインナップのさらなる拡充を図ってまいります」とコメントした。
■「日本の注力エリア」としてアニメを強化。人気スマホゲーム『ツイステ』アニメ化も
イベント会場には、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 代表取締役社長キャロル・チョイ氏が登壇。スクリーンに “もうディズニーだけじゃないディズニープラス” というコンセプトメッセージを掲げ、「日本のクリエイティブの素晴らしさを世界に発信し、消費者の皆様との深いつながりを育んでいきたいと思っています」と、既存の作品・IPの枠組みを越えて、日本の作品群をDisney+から世界に発信していく展望を語った。
続いて、9月よりウォルト・ディズニー・ジャパンのアニメーション責任者として制作を統括する八幡拓人氏が登場し、Disney+にて全世界独占見放題配信となる2022年配信予定のアニメーション作品について説明した。
八幡氏は、7つのアニメスタジオが『スター・ウォーズ』をテーマにオリジナルアニメを制作するオムニバス作品群『スター・ウォーズ: ビジョンズ』が、Disney+内で成功を収めたことに触れ、「アニメ作品は日本における特別なフォーカスエリア」と強調する。
2007年にフジテレビの「ノイタミナ」枠で放送された『ブラック★ロックシューター』のリブート作となる『ブラック★★ロックシューターDAWN FALL』は、これまでの作品同様、キャラクターデザインに原作者であるhukeを起用。脚本に『PSYCHO-PASS』や『バイオハザード: ヴェンデッタ』などで知られる深見真、監督には『グリザイアの迷宮』『アズールレーン』などを手掛けた天衝が参加。本作は原作であるhuke氏のビジュアルアートによる独特の世界観を、最新のCG映像を駆使して表現した「原点回帰的」なものになるという。
ウェブ漫画アプリ「少年ジャンプ+」で累計1.3億PV以上を記録した漫画作品『サマータイムレンダ』のアニメ化も発表。キャラクターデザインにアニメ版『殺戮の天使』の松元美季、脚本に『呪術廻戦』『ヴィンランド・サガ』の瀬古浩司、『宇宙兄弟』『海獣の子供』などで知られる渡辺歩が監督を担当する。
伝承にまつわる不可解な事件に遭遇する主人公の姿を描いたサスペンス作品となっており、4年前の連載開始から作品を追っていたという八幡氏は「非常に緻密に作り込まれており、SFジャンルの中でも群を抜いている」とアピールした。
森見登美彦による最新作『四畳半タイムマシンブルース』のアニメ化作品も、Disney+での見放題独占作品としてラインナップされる。2010年にフジテレビ「ノイタミナ」枠で放送された『四畳半神話大系』の続編で、制作には前作スタッフが多数参加。キャラクターデザインに中村佑介、脚本に上田誠、監督には『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』に湯浅政明監督のもと主要スタッフとして参加した夏目真悟が就任した。
本作ではフジテレビとの協業により、Disney+でのシリーズ数話の先行配信後、劇場作品版として再編集して上映することを実施が決定している。その他、Disney+でしか見られない完全オリジナルエピソードの制作も予定しているという。
イベント終盤では、アニプレックスと共同製作するスマートフォンゲーム『ツイステッドワンダーランド』のアニメ化計画もアナウンス。代表取締役社長キャロル・チョイ氏から、「One more thing」としてサプライズ発表された。
■日本発オリジナルドラマも。「国内でのコンテンツ制作に注力」
日本発のオリジナルドラマについては、コンテンツ制作の責任者である成田岳氏が登壇し、2本の作品を紹介。「週刊漫画ゴラク」(刊・日本文芸社)にて連載中のサスペンス作品『ガンニバル』と、俳優 松尾諭によるエッセイ『拾われた男』のドラマ化が発表された。
成田氏はドラマコンテンツ全体について、「“ディズニーだけじゃない” を実現するため、視野を広げつつも、作品作りの基本に立ち返り国内でのコンテンツ制作を行っていく」とアピール。新設される「スター」ブランドより配信が発表されていた『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』を例に挙げ、「主演を務める鈴木亮平さんが演じる、普遍的なヒロイックなキャラクター像は、この時代だからこそ国境を越えて世界中に共感していただける」と、日本の作品を世界に向けて発信する狙いを語った。
「ディズニー初となるホラー・サスペンス作品」として説明された『ガンニバル』は、スターダストピクチャーズとのコラボレーション作品。「この村の人間は人を喰っている」という言葉に疑念を抱く主人公の姿を通し「ホラー・サスペンス」というジャンルの枠を超え、極限状況下における多面的な人間ドラマを描くとしている。
村の駐在として怪異に巻き込まれることとなる主人公、阿川大悟を演じる柳楽優弥は、ビデオメッセージで登場。「自分の出演作品を世界中のいろいろな人に見てもらえることが、作品に参加する上でのモチベーションの一つだ」とコメントを寄せた。
会場には同作に参加する片山慎三監督と、脚本家の大江崇允が登壇。片山監督は第92回アカデミー賞にて4部門を受賞した『パラサイト 半地下の家族』を監督したポン・ジュノに師事し、『岬の兄妹』で鮮烈な監督デビューを果たしており、大江は先日『ドライブ・マイ・カー』で日本初となるカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞するなど、いずれも実力派のクリエイターだ。
片山監督は、本作を撮影する上で「アクションVFXにおいても、世界標準に立てるクオリティの高いものに仕上げたい」と語る。脚本を担当する大江は本作を通して「生きていく中で遭遇する “理解できない人” に対して、少しでも “理解しよう” と粘れるような読後感を提供出来れば」と、作品制作に対する高いモチベーションを披露した。
松尾諭による同名エッセイをドラマ化する『拾われた男』は、NHKとの共同制作による10本の連続ドラマシリーズ。監督には朝の連続テレビ小説『あまちゃん』にも参加した井上剛が参加する。
イベントには原作者の松尾とキャストが登壇。松尾のエッセイ的作品の主人公を演じる仲野太賀は、「怒られないように楽しく演じられたら」と会場を沸かした。その恋人役には、松尾 “先生” から直々のオファーだったという伊藤沙莉が演じる。主人公の兄役の草なぎ剛も登壇し、本作タイトルと掛けて「お兄ちゃん役に拾われた」と場を和ませた。
仲野は松尾の書いた著作を通じて「ささやかな日常の話しから思わぬ方向に導かれる数奇な人生は物語以上にドラマティック。ささやかな幸せ、小さな悔しさなどの様々な感情の機微を余す事なく表現したい」とし、続けて「縁とか運命を強く信じられる作品になると思うので、頑張って撮影したい」と参加の意気込みを語った。本作は2022年初夏の配信を予定している。
【APAC地域の主な新作コンテンツ一覧】
■アニメ作品
・『ブラック★★ロックシューターDAWN FALL』。
・『サマータイムレンダ』
・『四畳半タイムマシンブルース』
・『ムービング(原題)』
■ドラマなど実写シリーズ
・『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』
・『ブラックピンク:ザ・ムービー』
・『スノードロップ(原題)』
・『ルーキーズ(原題)』
・『スサー・シンヤル (バッド・シグナル)(原題)』
・『ブミランギット(原題)』
・『スモール&マイティ(原題)』
・『デリカシーズ・デステニー(原題)』
・『シップレック・ハンターズ(原題)』
現在、日本をはじめ全8カ国のAPAC地域でサービス展開している「Disney+」。11月からは韓国、香港、台湾でも提供開始予定となっている。
本日開催された「APAC コンテンツ・ショーケース」では、APAC地域で制作されるオリジナルの18作品を含む、20作品以上の様々なコンテンツの配信を発表した。
具体的には、APACで受賞歴がある新進気鋭のコンテンツ・クリエイターによる映像作品のほか、多くの人気スターが出演するドラマなどの実写作品、日本をはじめとするAPAC地域の各国で展開するバラエティー番組やドキュメンタリー、アニメなどをラインナップ。さらに、本プロジェクトの一環として、2023年までに50作を超えるAPACオリジナル作品に取り組む予定だとアナウンスした。
VTRにてイベントに出演したウォルト・ディズニー・カンパニー・アジア・パシフィックのプレジデント、ルーク・カン氏は、「ディズニーのグローバルなリソースと、APACの最高峰のコンテンツ・クリエイターたちを組み合わせ、ディズニープラス向けオリジナル・ストーリーの企画制作に新たに着手することを決意いたしました。今後も膨大な配信ラインナップのさらなる拡充を図ってまいります」とコメントした。
■「日本の注力エリア」としてアニメを強化。人気スマホゲーム『ツイステ』アニメ化も
イベント会場には、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 代表取締役社長キャロル・チョイ氏が登壇。スクリーンに “もうディズニーだけじゃないディズニープラス” というコンセプトメッセージを掲げ、「日本のクリエイティブの素晴らしさを世界に発信し、消費者の皆様との深いつながりを育んでいきたいと思っています」と、既存の作品・IPの枠組みを越えて、日本の作品群をDisney+から世界に発信していく展望を語った。
続いて、9月よりウォルト・ディズニー・ジャパンのアニメーション責任者として制作を統括する八幡拓人氏が登場し、Disney+にて全世界独占見放題配信となる2022年配信予定のアニメーション作品について説明した。
八幡氏は、7つのアニメスタジオが『スター・ウォーズ』をテーマにオリジナルアニメを制作するオムニバス作品群『スター・ウォーズ: ビジョンズ』が、Disney+内で成功を収めたことに触れ、「アニメ作品は日本における特別なフォーカスエリア」と強調する。
2007年にフジテレビの「ノイタミナ」枠で放送された『ブラック★ロックシューター』のリブート作となる『ブラック★★ロックシューターDAWN FALL』は、これまでの作品同様、キャラクターデザインに原作者であるhukeを起用。脚本に『PSYCHO-PASS』や『バイオハザード: ヴェンデッタ』などで知られる深見真、監督には『グリザイアの迷宮』『アズールレーン』などを手掛けた天衝が参加。本作は原作であるhuke氏のビジュアルアートによる独特の世界観を、最新のCG映像を駆使して表現した「原点回帰的」なものになるという。
ウェブ漫画アプリ「少年ジャンプ+」で累計1.3億PV以上を記録した漫画作品『サマータイムレンダ』のアニメ化も発表。キャラクターデザインにアニメ版『殺戮の天使』の松元美季、脚本に『呪術廻戦』『ヴィンランド・サガ』の瀬古浩司、『宇宙兄弟』『海獣の子供』などで知られる渡辺歩が監督を担当する。
伝承にまつわる不可解な事件に遭遇する主人公の姿を描いたサスペンス作品となっており、4年前の連載開始から作品を追っていたという八幡氏は「非常に緻密に作り込まれており、SFジャンルの中でも群を抜いている」とアピールした。
森見登美彦による最新作『四畳半タイムマシンブルース』のアニメ化作品も、Disney+での見放題独占作品としてラインナップされる。2010年にフジテレビ「ノイタミナ」枠で放送された『四畳半神話大系』の続編で、制作には前作スタッフが多数参加。キャラクターデザインに中村佑介、脚本に上田誠、監督には『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』に湯浅政明監督のもと主要スタッフとして参加した夏目真悟が就任した。
本作ではフジテレビとの協業により、Disney+でのシリーズ数話の先行配信後、劇場作品版として再編集して上映することを実施が決定している。その他、Disney+でしか見られない完全オリジナルエピソードの制作も予定しているという。
イベント終盤では、アニプレックスと共同製作するスマートフォンゲーム『ツイステッドワンダーランド』のアニメ化計画もアナウンス。代表取締役社長キャロル・チョイ氏から、「One more thing」としてサプライズ発表された。
■日本発オリジナルドラマも。「国内でのコンテンツ制作に注力」
日本発のオリジナルドラマについては、コンテンツ制作の責任者である成田岳氏が登壇し、2本の作品を紹介。「週刊漫画ゴラク」(刊・日本文芸社)にて連載中のサスペンス作品『ガンニバル』と、俳優 松尾諭によるエッセイ『拾われた男』のドラマ化が発表された。
成田氏はドラマコンテンツ全体について、「“ディズニーだけじゃない” を実現するため、視野を広げつつも、作品作りの基本に立ち返り国内でのコンテンツ制作を行っていく」とアピール。新設される「スター」ブランドより配信が発表されていた『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』を例に挙げ、「主演を務める鈴木亮平さんが演じる、普遍的なヒロイックなキャラクター像は、この時代だからこそ国境を越えて世界中に共感していただける」と、日本の作品を世界に向けて発信する狙いを語った。
「ディズニー初となるホラー・サスペンス作品」として説明された『ガンニバル』は、スターダストピクチャーズとのコラボレーション作品。「この村の人間は人を喰っている」という言葉に疑念を抱く主人公の姿を通し「ホラー・サスペンス」というジャンルの枠を超え、極限状況下における多面的な人間ドラマを描くとしている。
村の駐在として怪異に巻き込まれることとなる主人公、阿川大悟を演じる柳楽優弥は、ビデオメッセージで登場。「自分の出演作品を世界中のいろいろな人に見てもらえることが、作品に参加する上でのモチベーションの一つだ」とコメントを寄せた。
会場には同作に参加する片山慎三監督と、脚本家の大江崇允が登壇。片山監督は第92回アカデミー賞にて4部門を受賞した『パラサイト 半地下の家族』を監督したポン・ジュノに師事し、『岬の兄妹』で鮮烈な監督デビューを果たしており、大江は先日『ドライブ・マイ・カー』で日本初となるカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞するなど、いずれも実力派のクリエイターだ。
片山監督は、本作を撮影する上で「アクションVFXにおいても、世界標準に立てるクオリティの高いものに仕上げたい」と語る。脚本を担当する大江は本作を通して「生きていく中で遭遇する “理解できない人” に対して、少しでも “理解しよう” と粘れるような読後感を提供出来れば」と、作品制作に対する高いモチベーションを披露した。
松尾諭による同名エッセイをドラマ化する『拾われた男』は、NHKとの共同制作による10本の連続ドラマシリーズ。監督には朝の連続テレビ小説『あまちゃん』にも参加した井上剛が参加する。
イベントには原作者の松尾とキャストが登壇。松尾のエッセイ的作品の主人公を演じる仲野太賀は、「怒られないように楽しく演じられたら」と会場を沸かした。その恋人役には、松尾 “先生” から直々のオファーだったという伊藤沙莉が演じる。主人公の兄役の草なぎ剛も登壇し、本作タイトルと掛けて「お兄ちゃん役に拾われた」と場を和ませた。
仲野は松尾の書いた著作を通じて「ささやかな日常の話しから思わぬ方向に導かれる数奇な人生は物語以上にドラマティック。ささやかな幸せ、小さな悔しさなどの様々な感情の機微を余す事なく表現したい」とし、続けて「縁とか運命を強く信じられる作品になると思うので、頑張って撮影したい」と参加の意気込みを語った。本作は2022年初夏の配信を予定している。
【APAC地域の主な新作コンテンツ一覧】
■アニメ作品
・『ブラック★★ロックシューターDAWN FALL』。
・『サマータイムレンダ』
・『四畳半タイムマシンブルース』
・『ムービング(原題)』
■ドラマなど実写シリーズ
・『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』
・『ブラックピンク:ザ・ムービー』
・『スノードロップ(原題)』
・『ルーキーズ(原題)』
・『スサー・シンヤル (バッド・シグナル)(原題)』
・『ブミランギット(原題)』
・『スモール&マイティ(原題)』
・『デリカシーズ・デステニー(原題)』
・『シップレック・ハンターズ(原題)』