ソニーとKDDI、5G SA環境での8Kリアルタイム配信の技術検証に成功。3月のイベントで活用予定

ソニーとKDDIは、5Gスタンドアローン（5G SA）環境でのプレイステーションのゲームストリーミングと、8K映像のリアルタイム配信の技術検証に成功したことを発表した。

両社は5G SAを活用した新たなビジネスユースケースや、エンターテインメントサービスの創出を目指した技術検証を2021年1月から推進している。今回の技術検証もその一環で、論理的にネットワークを分割し、用途やニーズに合わせてネットワークを提供する、5G SAの特長的な技術「ネットワークスライシング」を活用したものだという。

ゲームストリーミングの検証は、自宅にあるPlayStation 5やPlayStation 4のゲームを外出先でスマートフォンからリモートプレイすることを想定したもの。施設外（外出先想定）のXperiaスマホと施設内（自宅想定）のPlayStationを5G SAで繋ぎ、高精細なゲームグラフィックを安定して配信できるようカスタマイズした、ゲームストリーミング専用のネットワークスライスで接続して行われた。

結果、通常のネットワークスライスで接続した場合と比べ、高度なグラフィックを用いたPSのゲームをスムーズに安定してプレイできることが確認できたという。

8K映像配信の検証では、イベントのメイン会場にいる演者とサテライト会場の観客の間での、コールアンドレスポンスなどのインタラクション演出による一体感の醸造を想定。Xperiaスマホを8K映像データの送受信機として使用し、メイン会場のカメラとサテライト会場の大型ディスプレイをライブ配信専用のネットワークスライスで接続して、超高精細映像によるリアルタイム配信を実施したという。

また、臨場感あふれる現地の雰囲気をバーチャル上で体験することを想定した、8K VR配信の検証も実施。メイン会場とサテライト会場をライブ配信専用スライスで接続し、8K VR（3D180度）化した映像をビジュアルヘッドセット「Xperia View」へ配信したとのこと。

また、8K映像配信の検証結果は、一般ユーザーも参加できる3月開催予定のイベント「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2022」（協賛：au 5G）での活用を予定。両社は「今後も5G SA時代の新たなサービスの創出に向けた取り組みを推進していきます」とコメントしている。