ペースト状のオブジェクトも認識して回避
ルンバがさらに賢くなる「iRobot OS」発表。音声コマンドやペット対応、室内オブジェクト認識を強化【Gadget Gate】
iRobotが、ロボット掃除機のルンバ(Roomba)に搭載するAIソフトウェア「iRobot Genius Home Intelligence」を「iRobot OS」へと改称した。iRobotのCEO・Colin Angle氏は、iRobot OSへの移行によって将来的に「他のどのロボット掃除機よりも多くのペット機能を提供し、より多くの音声コマンドを理解し、より多くの物体を識別する」ことが可能になると述べている。
iRobotは、3月にリリースしたiRobot Genius 4.0で、ロボット掃除機の「ルンバ」や床拭きロボット「ブラーバ」に、Siri連携機能や部屋ごとのオブジェクトを詳細に認識するスマートマッピング機能など、多くの新機能を提供している。
なかでも「ルンバj7」では、散らかった室内でも衣類や靴下、靴、USBなどのケーブル類やイヤホン/ヘッドホン、さらにはペットのフンなど、これまで認識しにくかったソフトで時にペースト状のオブジェクトも認識が可能になり、うっかり上を通過して大変なことになってしまう案件を回避できるようになった。
Angle CEOは、新しくなった「iRobot OS」では、すぐに何か新機能を追加するわけではないが、将来的に家の中の様子をより詳細に理解し、そのデータをクラウドを通じて他のスマートホーム製品、たとえば昨年iRobotが買収したAerisの空気清浄機などで活用可能とする「ホームナレッジクラウド」に拡張していくと説明している。
このクラウド情報を利用すれば、どの部屋に人がいるのかをロボット家電が把握可能になり、部屋や家に人がいなくなると、空気清浄機が自動的にターボモードになってすばやく空気を浄化したり、騒音が大きいルンバを稼働させたりできる。さらには、ペットの抜け毛の季節になると、iRobot OSが通常時とは別の掃除スケジュールを推奨するといった提案もできるようになるとのこと。
米テクノロジーニュースサイトThe Vergeによると、iRobotは自社デバイスで共有している室内マッピングデータなどを近い将来、新しいスマートホームの規格「Matter」を通じて他のスマートデバイスに共有し、さらに高度な自動化を可能にしていくことを構想していると伝えている。
Angle氏は、iRobot OSによってスマートデバイスに家の中のどこがキッチンで冷蔵庫がどこにあるのか、照明器具や空気清浄機、トースター、スピーカーといった機器の場所を認識するようになると述べる。そして、「ロボティクスにおける次のレベルのAIの課題は、高性能なAIではなく、コンテキストを理解する能力だ」と主張している。
たとえば、「AIが『キッチンへ行ってビールを取ってきて』といった命令を理解できても、キッチンがどこにあり、どれが冷蔵庫で、ビールとはどんなものかがわからないのなら、言葉を理解できることは重要ではない」とし、そこにiRobot OSの認識能力を活用していくことを示唆している。
Source:iRobot(1), (2)
via:The Verge
※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。
iRobot OS is built with more pet features, has recognized and avoided more objects, and understands more voice commands than any other robot. Click the link to learn more! https://t.co/1U2pG9wXBA pic.twitter.com/oasmKF5BqW
— iRobot (@iRobot) May 31, 2022
iRobotは、3月にリリースしたiRobot Genius 4.0で、ロボット掃除機の「ルンバ」や床拭きロボット「ブラーバ」に、Siri連携機能や部屋ごとのオブジェクトを詳細に認識するスマートマッピング機能など、多くの新機能を提供している。
なかでも「ルンバj7」では、散らかった室内でも衣類や靴下、靴、USBなどのケーブル類やイヤホン/ヘッドホン、さらにはペットのフンなど、これまで認識しにくかったソフトで時にペースト状のオブジェクトも認識が可能になり、うっかり上を通過して大変なことになってしまう案件を回避できるようになった。
Angle CEOは、新しくなった「iRobot OS」では、すぐに何か新機能を追加するわけではないが、将来的に家の中の様子をより詳細に理解し、そのデータをクラウドを通じて他のスマートホーム製品、たとえば昨年iRobotが買収したAerisの空気清浄機などで活用可能とする「ホームナレッジクラウド」に拡張していくと説明している。
このクラウド情報を利用すれば、どの部屋に人がいるのかをロボット家電が把握可能になり、部屋や家に人がいなくなると、空気清浄機が自動的にターボモードになってすばやく空気を浄化したり、騒音が大きいルンバを稼働させたりできる。さらには、ペットの抜け毛の季節になると、iRobot OSが通常時とは別の掃除スケジュールを推奨するといった提案もできるようになるとのこと。
米テクノロジーニュースサイトThe Vergeによると、iRobotは自社デバイスで共有している室内マッピングデータなどを近い将来、新しいスマートホームの規格「Matter」を通じて他のスマートデバイスに共有し、さらに高度な自動化を可能にしていくことを構想していると伝えている。
Angle氏は、iRobot OSによってスマートデバイスに家の中のどこがキッチンで冷蔵庫がどこにあるのか、照明器具や空気清浄機、トースター、スピーカーといった機器の場所を認識するようになると述べる。そして、「ロボティクスにおける次のレベルのAIの課題は、高性能なAIではなく、コンテキストを理解する能力だ」と主張している。
たとえば、「AIが『キッチンへ行ってビールを取ってきて』といった命令を理解できても、キッチンがどこにあり、どれが冷蔵庫で、ビールとはどんなものかがわからないのなら、言葉を理解できることは重要ではない」とし、そこにiRobot OSの認識能力を活用していくことを示唆している。
Source:iRobot(1), (2)
via:The Verge
※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。