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注目ヘッドホン SPECIAL REVIEW

KLIPSCH“Imageシリーズ”のフラグシップモデルにiPhone対応モデル「Image X10i」が登場

公開日 2010/06/18 12:00 レビュー/高橋 敦
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(株)イーフロンティアが取り扱うKLIPSCHのカナル型イヤホンに、iPhone/iPod互換のスリーボタン・リモコンマイクを搭載した「Image X10i」が登場した。本機の実力を高橋敦氏が検証する。

イヤホンとしての総合力が高く、iPhoneでの使い心地も快適


iPod touchとのスタイリッシュな組み合わせにもマッチするImage X10i
クリプシュはJBLと並び称される、アメリカを代表する歴史あるスピーカーブランドだ。しかし現在日本市場においては、イヤホンのブランドとして強力に認知されていると言っても過言ではない。

そのイメージを強烈に焼き付けたのがImage X10だ。世界最小最軽量の謳い文句で話題性は当初からあったが、本当のインパクトはその音を実際に聴いたときに訪れた。バランスド・アーマチュア方式シングルユニットとしては異例に力強い中低域と同方式らしい解像感の高さを兼ね備える、見事なものだったのだ。

魅力はそれだけではない。アルミ製の小さく美しい筐体はアルマイト処理で耐久性と質感を高めている。楕円形の断面を持つユニークなイヤーピース“Ear Gels”は、耳の中によくフィットして遮音性が高い。イヤホンとして、モノとしての総合的な満足度が実に高い製品なのである。

ユニークなイヤーピース“Ear Gels”を採用

付属の交換用イヤーピース


付属のアクセサリー
そのImage X10にiPhoneや最新のMacに対応するコントロールマイクを追加したのがこのImage X10iだ。iPhoneの操作は純正イヤホンと同じ要領で、一時停止やスキップ、音量調整を行える。純正イヤホンとは異なり、各ボタンが独立しているので、こちらの方が使いやすいと感じる方もいるだろう。またMacBook Proと組み合わせてSkypeなどのヘッドセットとしても利用できるし、iPhoneと同じ要領でiTunesの操作も行える。

電話着信時の応答/電話終話時の切断、iPodの楽曲コントロールが手元のリモコンで行なえる

そしてその音質はもちろんベースモデルの高音質をそのまま引き継ぐものだ。改めて聴いてみてもやはり魅力的である。音像の筆圧が強くて濃いというか、2Bの鉛筆でぐいっと描いたような力強さがある。特にベースは適度な重みを備えて強烈にドライブして、アンサンブルを引っ張ってくれる。低域が強力だと他の帯域をマスキングしてしまう例もあるが、この製品はそういうこともない。音場全体の見通しも良好で嫌な密閉感や密集感はない。シンバルのタッチの瞬間の機微からその余韻までを楽しめるような、緻密な細部描写も発揮する。

同社の“Image”シリーズにラインナップする「Image X5」も人気のモデルだ

音にしても装着感にしても他に代え難いものがあり、Image X10のiPhone対応を待望していた方も多いだろう。期待に応えての登場を歓迎したい。

【Image X10i SPECIFICATIONS】
●ドライバー:Full Range KG 926(バランスド・マイクロ・アーマチュア) ●レベル:110mW/dB ●インピーダンス:50Ω ●コード長:約125cm ●質量:10.5 g ●その他:Apple製品互換スリーボタン・リモコンマイク搭載

※スリーボタン・リモコンマイクの動作は“Apple Earphones with Remote and Mic”に準拠します。一部のアップル製品ではスリーボタン・リモコンの動作が制限(例:iPhone 3Gではボリュームボタンが動作しない等)されます。

【問い合わせ先】
(株)イーフロンティア
TEL/03-3267-1140

高橋 敦氏 プロフィール
埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。東洋大学哲学科中退。大学中退後、パーソナルコンピュータ系の記事を中心にライターとしての活動を開始。現在はデジタルオーディオ及びビジュアル機器、Apple Macintosh、それらの周辺状況などに関する記事執筆を中心に活動する。また、ロック・ポップスを中心に、年代や国境を問わず様々な音楽を愛聴。

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