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カジュアルな“着こなし”も楽しみたくなるイヤホン

ゼンハイザー&アディダスのコラボ第2弾 − カナル型イヤホン「CX310 by adidas Originals」を聴く

公開日 2010/12/27 11:08 ファイル・ウェブ編集部:山本敦
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ゼンハイザーとアディダスによる、コラボレーションモデルの第2弾となるイヤホン&ヘッドホン“adidas Originals”シリーズが登場した。

カナル型イヤホンのベストセラーモデル「CX-300 II」をベースにした「CX310 by adidas Originals」、DJ/モニターヘッドホン「HD 25-1 II」がベースの「HD 25 by adidas Originals」、カジュアルに音楽が楽しめるオーバーヘッドタイプのダイナミック・密閉型ポータブルヘッドホン「HD218」がベースの「HD220 by adidas Originals」がシリーズに加わった。

3機種ともにアディダスが2001年から展開する、スポーツ&アパレルウェアの“adidas Originals”コレクションのコンセプトを共有するモデル。70〜80年代のデザイン・テイストにゼンハイザーの高音質なサウンドを融合させた点が大きな特長だ。

今回試聴とハンドリングを行った「CX310 by adidas Originals」は、コンパクトなハウジングながらパワフルな重低音再生を特徴としている。イヤホンのハウジング本体部からイヤーピース、スプリッターまでのケーブルが鮮やかなブルーにカラーリングされ、スプリッター以下のケーブルとプラグ部はホワイトのツートン仕上げになる。

カナル型イヤホン「CX310 by adidas Originals」を試聴した

本体はブルーとホワイトのツートンカラー

両イヤホンのハウジング外側にはadidas Originalsシリーズのロゴである「三つ葉=Trefoil(トレフォイル)」がワンポイントに配置されている。ケーブルは長さ1.2mのY型、プラグ形状は3.5mm・L型。本体の質量は約10g。

L字型のプラグを採用する

商品パッケージには片面にゼンハイザー、片面にアディダスのロゴを配置した専用のキャリングポーチと、いずれもハウジングのブルーに色を統一したS/M/Lサイズのイヤーチップが付属する。カジュアルでスタイリッシュなデザインのイヤホンなので、女性のユーザーにとっても普段着やスポーツウェアとのコーディネートが楽しめるはずだ。

S/M/Lのイヤーピースが付属する

商品パッケージもadidas Originalsのテーマカラーに統一された配色になっている


専用のキャリングポーチが付属する

アディダスとゼンハイザーのブランドロゴを片側ずつに配置したデザイン

まずは通常の室内環境で試聴した、音のインプレッションからレポートしよう。

Ann Sallyのアルバム「こころうた」から『のびろのびろだいすきな木』を聴いてみた。ピアノや管楽器の音に心地よい温もりがある。ボーカルの声はシルキーな繊細さが芯にありながら、濃厚で暖かい。楽曲中盤のスキャットのパートは、声の響きが豊かで音の余韻が芳醇にひろがっていく。ジャズバンドの演奏は、耳から入ってきて体全体にじんわりとしみこんでいく感じだ。

続いてTotoのアルバム「Toto IV」から『Rosanna』を聴く。Steve Lukatherのギターのハイトーン、リードボーカルBobby Kimballのヴォーカルは透明感が高く、かつ煌びやかな印象。ベースやドラムスの音は輪郭のイメージが程よく形作られ、力強く心地よい低域の再現力であると感じた。

映画サタデー・ナイト・フィーバーのサントラから、ビージーズの『How Deep Is Your Love』を聴いた。サビのパートではリードボーカルとコーラスに加えてバンドの全楽器が重なり合ってくるが、それぞれの音をクリアに描きわけ、気持ちの良いハーモニーを聴かせてくれる。

ゼンハイザーとアディダスのコラボモデルとしては、今年の春に第一弾の“スポーツイヤホン”シリーズも発売された(製品レビュー)。

“スポーツイヤホン”シリーズは本体の耐水性能を高め、ケーブルにはウェアにクリッピングできるボリュームコントローラーを設けたりと、快適にランニングと音楽の両方が楽しめる使い勝手を各所に実現している。今回は「CX310 by adidas Originals」をランニングで使ってみた感触も報告しておこう。

右がアディダスとゼンハイザーのコラボモデル第1弾“スポーツイヤホン”「PMX680」

ケーブルは絡みにくく、スポーツしている時だけでなく、普段の街歩きでも取り回しが良いと思う。ケーブルの長さも1.2mあるので、ズボンのポケットやアウトドアリュックにオーディオプレーヤーを入れて、耳もとまでケーブルを伸ばしても突っ張ることがないので安心だ。

シリーズのテーマカラーである鮮やかなブルーの本体色は、ウェアと一緒に身につけると気分を高揚させてくれる。ランニングウェアとのコーディネートにも自然と気合いが入る。

なお、本機をスポーツ時に使う際には、“スポーツイヤホン”シリーズと違って本体に耐水加工はされていないので、汗や雨など水の付着には十分に気をつけて欲しい。

Michael Jacksonのアルバム「This is it」から『Wanna Be Startin' Somethin'』を聴きながら走った。カナル型で遮音性も高いので、外部からのノイズが飛び込むことなく、ジョギング中でも室内リスニングに近い環境で音楽に集中できる。

ブラスの音にはパワーが漲り、マイケルの声も高域がとても伸びやかだ。元気でエネルギッシュなサウンドがランニングの疲れを吹き飛ばしてくれる。

なお、今回は編集部員の自宅近所にある運動施設の中で、グラウンドを周回しながら試聴を行った。本機に限らず、イヤホンやヘッドホンを装着しながらランニングなどスポーツをする際には、車や歩行者など周囲の安全には十分に気を遣いながら音楽を楽しんでもらいたい。

【CX310 SPEC】●型式:ダイナミック・カナル型 ●インピーダンス:16Ω ●周波数特性:19Hz〜21kHz ●音圧レベル:113dB ●プラグ:3.5mm L型 ●ケーブル長:1.2m Y型 ●付属品:イヤーチップ(S/M/L)、キャリングポーチ ●質量:約10g(本体)

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