高橋敦が今注目のモデルを一斉試聴
【特集:サウンドバー集中レビュー】ボーズ「CineMate 1 SR」
>>本命「サウンドバー」一斉試聴のレビュー一覧はこちら
<MODEL 1>
充実の低音再生を実現するハイエンド・サウンドバー
BOSE
CineMate 1 SR digital home theater speaker system
¥180,600(税込)>>製品データベース
2011年9月30日発売
■シンプルなボディにボーズのサウンド技術を結集
ボーズによるサラウンドシステムの“1.1ch”タイプで、バー+サブウーファーの構成だ。サラウンド音場は「PhaseGuide sound radiator technology」と「TrueSpace デジタルプロセッシング回路」で実現する。前者は、本体を覆うメッシュの微細な穴から放出される高音をビームとして制御することで、意図した場所からサウンドを聴こえさせる技術、後者は左右の耳の時間差、音圧差、スペクトラム差を調整することで立体感のあるサウンドを実現する技術だ。
基本仕様の面では、HDMI端子は搭載せず、主な音声入力は光または同軸のデジタル端子となる。
■サブウーファーはワイヤレス、バーは高さが抑えられている
設置性の面では、フロントバーの高さが6cmに抑えられていることがポイント。テレビの前に置いても邪魔に感じにくい。サブウーファーはワイヤレス接続で設置の自由度を確保。またバーは壁掛け設置も可能。その場合はラック設置の際とは向きが変わり、高さではなく奥行を抑えて、壁に薄く貼り付けるような設置となる。
■低音の抜けがよく会話も情報量豊かに伝える
シンプルを旨とするボーズ製品らしくサウンドモード等は用意されていないので、そのままストレートに試聴した。映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』冒頭のアクションシーンではまず、ゴロゴロと唸る低音が耳障りではなく、しかし大きな存在感を放つ。低音の感触が実に良い。その後のジェット噴射や砲声の低音も自然で、なおかつ抜けっぷりがよく迫力がある。
サラウンド感については、例えばマリの歌声が後方から聞こえる様子までは再現しきれない。しかし前方音場の広がりは素晴らしく豊か。部屋前方の壁が面で鳴っているかのような印象だ。声や電子音が溢れる場面でのそれぞれのクリアさ、情報量も十分。
映画『言の葉の庭』からの雨の公園の東屋での会話シーンでは、声の表現力を強く発揮。ヒロイン訳を担当する花澤香菜さんの声の優しさ、内面で心が弾んでいるのが口調や声色に少しずつ現れてくる様子など、台詞の情感の描写が見事。年下男子の声色が少しずつほぐれていく様子もしっかりと伝えてくる。適度な柔らかさと厚みによる肉声感に加えて、声の細かな要素もほどよく描き込むことで、会話の表情が豊かに表現されている。
テレビのサイズと映画音場の広がりや厚みとのマッチングは、55型でもまだ余裕を感じられる。
テレビ録画の天気予報等での声の心地よさ聴き取りやすさは今回テストした中でトップクラス。声が少し大柄なのだが、それも含めて好感触だ。
■ベースの再現がすばらしくグルーヴ感が充実
音楽はiPhoneからアナログ接続で試聴した。ベースの安定感が素晴らしい。音程が大きく上下するフレーズでもクラブ系の深く沈むベースでも、音色の膨らみや厚みがふらつかない。
音色に弾みがあることも特長で、グルーブがより楽しいものとして伝わってくる。ギターのカッティングも枯れた音色で抜けがよく、これまたグルーブを高めてくれる。女性ボーカルの表現は、優しい厚み、柔らかなざらつきとでも言うべき手触りなど、文句なしだ。
▼その他のレビューはこちら
・DENON DHT-S413
・MAXELL MXSP-SB2000
・ONKYO SBT-100
・PANASONIC SC-HTB570
・PIONEER HTP-SB550
・SONY HT-CT660
・TDK Life on Record SP-XATV1000BK
・YAMAHA YSP-2200
<MODEL 1>
充実の低音再生を実現するハイエンド・サウンドバー
BOSE
CineMate 1 SR digital home theater speaker system
¥180,600(税込)>>製品データベース
2011年9月30日発売
映画BD | ★★★★ |
テレビ番組 | ★★★★★ |
音楽 | ★★★★★ |
C/P | ★★ |
Bluetooth | HDMI入出力 | 光デジタル 入力 | 同軸デジタル 入力 | アナログ入力 | HDオーディオ対応 | サブウーファー |
ー | 入 ー/出 ー | 2 | 2 | 1 | ー | 有(ワイヤレス) |
■シンプルなボディにボーズのサウンド技術を結集
ボーズによるサラウンドシステムの“1.1ch”タイプで、バー+サブウーファーの構成だ。サラウンド音場は「PhaseGuide sound radiator technology」と「TrueSpace デジタルプロセッシング回路」で実現する。前者は、本体を覆うメッシュの微細な穴から放出される高音をビームとして制御することで、意図した場所からサウンドを聴こえさせる技術、後者は左右の耳の時間差、音圧差、スペクトラム差を調整することで立体感のあるサウンドを実現する技術だ。
基本仕様の面では、HDMI端子は搭載せず、主な音声入力は光または同軸のデジタル端子となる。
■サブウーファーはワイヤレス、バーは高さが抑えられている
設置性の面では、フロントバーの高さが6cmに抑えられていることがポイント。テレビの前に置いても邪魔に感じにくい。サブウーファーはワイヤレス接続で設置の自由度を確保。またバーは壁掛け設置も可能。その場合はラック設置の際とは向きが変わり、高さではなく奥行を抑えて、壁に薄く貼り付けるような設置となる。
■低音の抜けがよく会話も情報量豊かに伝える
シンプルを旨とするボーズ製品らしくサウンドモード等は用意されていないので、そのままストレートに試聴した。映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』冒頭のアクションシーンではまず、ゴロゴロと唸る低音が耳障りではなく、しかし大きな存在感を放つ。低音の感触が実に良い。その後のジェット噴射や砲声の低音も自然で、なおかつ抜けっぷりがよく迫力がある。
サラウンド感については、例えばマリの歌声が後方から聞こえる様子までは再現しきれない。しかし前方音場の広がりは素晴らしく豊か。部屋前方の壁が面で鳴っているかのような印象だ。声や電子音が溢れる場面でのそれぞれのクリアさ、情報量も十分。
映画『言の葉の庭』からの雨の公園の東屋での会話シーンでは、声の表現力を強く発揮。ヒロイン訳を担当する花澤香菜さんの声の優しさ、内面で心が弾んでいるのが口調や声色に少しずつ現れてくる様子など、台詞の情感の描写が見事。年下男子の声色が少しずつほぐれていく様子もしっかりと伝えてくる。適度な柔らかさと厚みによる肉声感に加えて、声の細かな要素もほどよく描き込むことで、会話の表情が豊かに表現されている。
テレビのサイズと映画音場の広がりや厚みとのマッチングは、55型でもまだ余裕を感じられる。
テレビ録画の天気予報等での声の心地よさ聴き取りやすさは今回テストした中でトップクラス。声が少し大柄なのだが、それも含めて好感触だ。
■ベースの再現がすばらしくグルーヴ感が充実
音楽はiPhoneからアナログ接続で試聴した。ベースの安定感が素晴らしい。音程が大きく上下するフレーズでもクラブ系の深く沈むベースでも、音色の膨らみや厚みがふらつかない。
音色に弾みがあることも特長で、グルーブがより楽しいものとして伝わってくる。ギターのカッティングも枯れた音色で抜けがよく、これまたグルーブを高めてくれる。女性ボーカルの表現は、優しい厚み、柔らかなざらつきとでも言うべき手触りなど、文句なしだ。
BOSE CineMate 1 SR digital home theater speaker system 【SPEC】<総合>●対応音声フォーマット:Dolby Digital、DTS Digital Surround、MPEG-2 AAC、Linear PCM ●音声入力端子:光デジタル×2、同軸デジタル×2、アナログLR(RCA)×1 <サウンドバー部>●外形寸法:935W×61H×124Dmm ●質量:3.5kg <サブウーファー部>●外形寸法:193W×282H×373Dmm ●質量:6.3kg |
▼その他のレビューはこちら
・DENON DHT-S413
・MAXELL MXSP-SB2000
・ONKYO SBT-100
・PANASONIC SC-HTB570
・PIONEER HTP-SB550
・SONY HT-CT660
・TDK Life on Record SP-XATV1000BK
・YAMAHA YSP-2200