銘機を彷彿とさせる陶磁器のような外観
SHUREの人気モデルに新色登場!iOSリモコンも付いた「SE215m+ Special Edition」をレビュー
シュアのイヤホンSEシリーズのスタンダードモデルである「SE215」に、また新しいカラーバリエーションとなるホワイトを採用、iOS対応のリモコンも搭載する「SE215m+ Special Edition」が発売された。
SE215といえば、バランスド・アーマチュア型のモデルが中心のSEシリーズの中で、ダイナミック型のMicroDriverを搭載する異色のイヤホンとして2011年に発売された。上質なサウンドと高い機能性が評判を呼び、今もヒットを続けるロングセラーだ。2012年には低域再生を強化した「SE215 Special Edition」を発売。当時は“初音ミク”を思わせる鮮やかなトランスルーセントブルーのシェルも注目を集めた。
1万円台前半、海外人気ブランドのハイCPイヤホンとして、筆者も周囲にイヤホンの買い換えを検討している友人がいるとついオススメしてしまうモデルの一つだが、そのSE215に加わった新しいカラバリがなぜ「ホワイト」になったのだろうか。
2000年代に突入してから、ポータブルオーディオの進化にアップルのiPodが大きく貢献してきた。2000年代の前半はまだ世の中にスマホもない時代だったので、街中を見渡すとグロッシーホワイトのiPodを携帯して音楽を聴く人々があふれていた。
当時プレミアム級のポータブルイヤホンの草分けとしてシュアの「E3c」というカナル型イヤホンがファン垂涎の的になっていたが、iPodと絶妙なカラーマッチングを図った、まるで陶磁器のように艶やかなホワイトのE3cを耳に装着している人を見かけた時には、思わず目を釘付けにされたものだ。
今回発売される「SE215m+ Special Edition」にホワイトという色を採用するアイデアは、シュアの歴史を語る上で忘れられない銘機であるE3cへのオマージュから生まれたのではないだろうか。実機を手に取ってみると、ブラックのケーブルとのパリッとした鮮烈なコントラストや、シェルの表側にプリントされたSHUREのブランドロゴも冴えている。これを身に着けて音楽を聴いていると、周りから音質とスタイルに相当なこだわりを持っている人なのでは?と一目置かれてしまいそうだ。
リモコンケーブルへの対応については、世界中でスマホによるポータブルリスニングがこれほどまで普及した今となっては、その理由を詮索する必要もないだろう。右側イヤホンケーブルのインラインに、iOSに対応するマイク付きの3ボタンリモコンを備える。耳元のケーブルは定番の“シュア掛け”で装着すればピタリとフィットする。イヤホンジャックを搭載するiPhone 6s/6s Plus以前のモデルはもちろんのこと、iPhone 7/7 Plusについても付属する「Lightning - 3.5mmヘッドホンジャックアダプター」を間につなげば、音楽再生やハンズフリーコールのリモコン操作に対応した。もちろん他のSE215のラインナップと同様に、MMCX端子を採用するリケーブルとの交換ができるので、リモコンが不要という方は取り替えて使ってもかまわない。
再生周波数帯域は21Hz〜17.5kHz、感度107dB、インピーダンス17ΩというスペックはSE215 Special Editionと共通している。クリアで一体感の豊かなサウンドもまさしくSE215シリーズの系譜に連なるキャラクターだ。輪郭が鮮やかな中音域、深く沈む低音はロックやポップス、ダンス系の音楽と非常に相性が良かった。密なハイトーンの階調感は女性ボーカルの声の質感をリアルに再現する。ジャズ、クラシックの楽曲はアコースティック楽器の音色が濃く、力強さにあふれている。そしていつまでも身を委ねていたくなるような、自然なバランスと一体感も備えている。不動のロングセラーモデルとして多くのファンに愛されているSE215シリーズのエッセンスは本機でも健在だ。
実機を使って、iPhoneのほかにもAndroidスマホにハイレゾプレーヤーなど、色んな再生機との組み合わせを試してみたが、付属するソフトフォームイヤーチップの高い遮音性も一役買って、アウトドアリスニングでも音漏れのないストレスフリーな音楽リスニングを体験できた。ポータブルイヤホンの決定版として推したいSE215シリーズに、また新しい選択肢が加わったことを歓迎したい。
SE215といえば、バランスド・アーマチュア型のモデルが中心のSEシリーズの中で、ダイナミック型のMicroDriverを搭載する異色のイヤホンとして2011年に発売された。上質なサウンドと高い機能性が評判を呼び、今もヒットを続けるロングセラーだ。2012年には低域再生を強化した「SE215 Special Edition」を発売。当時は“初音ミク”を思わせる鮮やかなトランスルーセントブルーのシェルも注目を集めた。
1万円台前半、海外人気ブランドのハイCPイヤホンとして、筆者も周囲にイヤホンの買い換えを検討している友人がいるとついオススメしてしまうモデルの一つだが、そのSE215に加わった新しいカラバリがなぜ「ホワイト」になったのだろうか。
2000年代に突入してから、ポータブルオーディオの進化にアップルのiPodが大きく貢献してきた。2000年代の前半はまだ世の中にスマホもない時代だったので、街中を見渡すとグロッシーホワイトのiPodを携帯して音楽を聴く人々があふれていた。
当時プレミアム級のポータブルイヤホンの草分けとしてシュアの「E3c」というカナル型イヤホンがファン垂涎の的になっていたが、iPodと絶妙なカラーマッチングを図った、まるで陶磁器のように艶やかなホワイトのE3cを耳に装着している人を見かけた時には、思わず目を釘付けにされたものだ。
今回発売される「SE215m+ Special Edition」にホワイトという色を採用するアイデアは、シュアの歴史を語る上で忘れられない銘機であるE3cへのオマージュから生まれたのではないだろうか。実機を手に取ってみると、ブラックのケーブルとのパリッとした鮮烈なコントラストや、シェルの表側にプリントされたSHUREのブランドロゴも冴えている。これを身に着けて音楽を聴いていると、周りから音質とスタイルに相当なこだわりを持っている人なのでは?と一目置かれてしまいそうだ。
リモコンケーブルへの対応については、世界中でスマホによるポータブルリスニングがこれほどまで普及した今となっては、その理由を詮索する必要もないだろう。右側イヤホンケーブルのインラインに、iOSに対応するマイク付きの3ボタンリモコンを備える。耳元のケーブルは定番の“シュア掛け”で装着すればピタリとフィットする。イヤホンジャックを搭載するiPhone 6s/6s Plus以前のモデルはもちろんのこと、iPhone 7/7 Plusについても付属する「Lightning - 3.5mmヘッドホンジャックアダプター」を間につなげば、音楽再生やハンズフリーコールのリモコン操作に対応した。もちろん他のSE215のラインナップと同様に、MMCX端子を採用するリケーブルとの交換ができるので、リモコンが不要という方は取り替えて使ってもかまわない。
再生周波数帯域は21Hz〜17.5kHz、感度107dB、インピーダンス17ΩというスペックはSE215 Special Editionと共通している。クリアで一体感の豊かなサウンドもまさしくSE215シリーズの系譜に連なるキャラクターだ。輪郭が鮮やかな中音域、深く沈む低音はロックやポップス、ダンス系の音楽と非常に相性が良かった。密なハイトーンの階調感は女性ボーカルの声の質感をリアルに再現する。ジャズ、クラシックの楽曲はアコースティック楽器の音色が濃く、力強さにあふれている。そしていつまでも身を委ねていたくなるような、自然なバランスと一体感も備えている。不動のロングセラーモデルとして多くのファンに愛されているSE215シリーズのエッセンスは本機でも健在だ。
実機を使って、iPhoneのほかにもAndroidスマホにハイレゾプレーヤーなど、色んな再生機との組み合わせを試してみたが、付属するソフトフォームイヤーチップの高い遮音性も一役買って、アウトドアリスニングでも音漏れのないストレスフリーな音楽リスニングを体験できた。ポータブルイヤホンの決定版として推したいSE215シリーズに、また新しい選択肢が加わったことを歓迎したい。