<ミニレビュー>
パイオニアのミニDAP “private”がCDレコ対応。シンプル&快適なPCレス・CDリッピングを試す
昨年、Androidを搭載するオンキヨー/パイオニアのポータブルオーディオプレーヤー(以下、DAP)や、オンキヨーの高音質スマートフォン“GRANBEAT”「DP-CMX1」が、アイ・オー・データ機器の外付けCDドライブ「CDレコ」に対応。PCを使うことなく、直接CDをリッピング(コピー)することが可能になった。当サイトでも、GRANBEATと組み合わせて実際にCDリッピングの手順をたどり、その使い勝手をレポートした(関連記事)。
そして、9月から配信を開始するファームウェア・アップデートにて、新たに2機種のDAPがCDレコに対応する。オンキヨー“rubato”「DP-S1A」と、パイオニア“private”「XDP-20」だ(関連ニュース)。いずれのDAPもAndroid搭載モデルよりさらに小型で、軽快な操作感を実現するべく専用OSを搭載。またmicroSDXCスロット2基を搭載しているため大容量化も簡単と、PCレス・ポータブルオーディオの受け皿たるポテンシャルは十分備わっていると言える。
今回、正式対応を前に、CDレコ対応の最新ファームウェアを搭載した「XDP-20」を試用する機会に恵まれたので、CDレコ「CDRI-LU24IXA」と組み合わてCDリッピングをどのように行えるのか、その操作性や使いこなしのコツについてお伝えしたい。
■画面に従うだけで完了するシンプルで分かりやすい手順
DP-S1A/XDP-20のCDレコ対応は、2018年9月配信のファームウェアで実現する。ファームウェア提供後は、あらかじめUSBまたはWi-Fi経由でファームウェア・アップデートを済ませておくことになる。
両DAPにおいては、CDレコでのリッピングの利点である、インターネット楽曲データベース「gracenote」との連携もしっかりサポートしている。DAP側でWi-Fiに接続していれば、アルバムアートやアーティスト名、アルバムアートなどの情報をgracenoteから自動的に収集してくれる。よってWi-Fiの接続設定も事前に済ませておきたい。
XDP-20とCDレコの接続はUSBケーブルで行う。CDRI-LU24IXAには、ちょうど両端がmicro USB端子のケーブルが同梱しているので、こちらで接続すればいいだろう。
最新ファームウェアのXDP-20のメニューアイコンを長押しすると、メニューに表示できる項目のひとつとして「CD取り込み」が追加されている。このアイコンをタップすることで、リッピングの手順がスタートする。
CD取り込みまでの手順は、UI上で親切にガイドされる。“CDレコを繋ぐ”、“CDを入れる”といった手順が、イラスト付きで丁寧に画面で指示される。画面通りにセッティングを行っていけばよい。
CDを入れた後、Wi-Fiに接続されていればCDの情報が自動的に収集される。いくつか候補があればリストとして画面に表示されるので、正しいものを選べばいい。
CD情報の確認画面からは、「取り込むトラックの選択」や、「取り込みデータの保存先」「データの品質」の設定もできる。データ保存先は、内蔵メモリ/SDカードスロット1/SDカードスロット2 の3ヶ所から選択可能。取り込み品質はFLAC/AAC 320kbps/AAC 256kbps/AAC 128kbpsの4種類で、CDレコの基本的な仕様に則っている。
CD情報、保存場所、音質の確認を終えたら、アルバムタイトル横の矢印アイコンをタッチすることで、CDリッピングが開始。あとは終わるまで数分待つだけだ。
◇
もともとCDレコはスマートフォンを対象にした製品だ。そのため、同じAndroid プラットフォームを採用している各DAPや、スマホそのものである“GRANBEAT”でも使えるようになるのではと予想できたし、それは期待通りに実現した。しかし、独自OSを搭載したDP-S1A/XDP-20までCDレコに対応したというのは期待以上の展開だ。
必要なハードウェアはDAPとCDレコだけ、取り込みのプロセスもほぼ一本道でシンプル。昨今では一般的な「PCを母艦として、大規模な楽曲データベースを管理する」という環境は便利で、筆者はとても気に入っている。その一方で、余分を削ぎ落としたXDP-20とCDレコの構成も、気に入ったCDを持ち出して聴くという目的をシンプルかつ直感的に実行でき、魅力的に映る。
付け加えると、「CD読み取り機を小型デバイスに直結して、好きな曲を録音」というスタイルは、MD片手にステレオへ向き合っていた頃を思い出させ、少しノスタルジックな気分に浸らせてくれた。昔はポータブルCDプレーヤーやMDプレーヤーを使っていたが、今はポータブルオーディオから久しく遠ざかっている、というような人にもちょっと紹介してみたいと思わせるアップデートだ。
(編集部:成藤正宣)
そして、9月から配信を開始するファームウェア・アップデートにて、新たに2機種のDAPがCDレコに対応する。オンキヨー“rubato”「DP-S1A」と、パイオニア“private”「XDP-20」だ(関連ニュース)。いずれのDAPもAndroid搭載モデルよりさらに小型で、軽快な操作感を実現するべく専用OSを搭載。またmicroSDXCスロット2基を搭載しているため大容量化も簡単と、PCレス・ポータブルオーディオの受け皿たるポテンシャルは十分備わっていると言える。
今回、正式対応を前に、CDレコ対応の最新ファームウェアを搭載した「XDP-20」を試用する機会に恵まれたので、CDレコ「CDRI-LU24IXA」と組み合わてCDリッピングをどのように行えるのか、その操作性や使いこなしのコツについてお伝えしたい。
■画面に従うだけで完了するシンプルで分かりやすい手順
DP-S1A/XDP-20のCDレコ対応は、2018年9月配信のファームウェアで実現する。ファームウェア提供後は、あらかじめUSBまたはWi-Fi経由でファームウェア・アップデートを済ませておくことになる。
両DAPにおいては、CDレコでのリッピングの利点である、インターネット楽曲データベース「gracenote」との連携もしっかりサポートしている。DAP側でWi-Fiに接続していれば、アルバムアートやアーティスト名、アルバムアートなどの情報をgracenoteから自動的に収集してくれる。よってWi-Fiの接続設定も事前に済ませておきたい。
XDP-20とCDレコの接続はUSBケーブルで行う。CDRI-LU24IXAには、ちょうど両端がmicro USB端子のケーブルが同梱しているので、こちらで接続すればいいだろう。
最新ファームウェアのXDP-20のメニューアイコンを長押しすると、メニューに表示できる項目のひとつとして「CD取り込み」が追加されている。このアイコンをタップすることで、リッピングの手順がスタートする。
CD取り込みまでの手順は、UI上で親切にガイドされる。“CDレコを繋ぐ”、“CDを入れる”といった手順が、イラスト付きで丁寧に画面で指示される。画面通りにセッティングを行っていけばよい。
CDを入れた後、Wi-Fiに接続されていればCDの情報が自動的に収集される。いくつか候補があればリストとして画面に表示されるので、正しいものを選べばいい。
CD情報の確認画面からは、「取り込むトラックの選択」や、「取り込みデータの保存先」「データの品質」の設定もできる。データ保存先は、内蔵メモリ/SDカードスロット1/SDカードスロット2 の3ヶ所から選択可能。取り込み品質はFLAC/AAC 320kbps/AAC 256kbps/AAC 128kbpsの4種類で、CDレコの基本的な仕様に則っている。
CD情報、保存場所、音質の確認を終えたら、アルバムタイトル横の矢印アイコンをタッチすることで、CDリッピングが開始。あとは終わるまで数分待つだけだ。
もともとCDレコはスマートフォンを対象にした製品だ。そのため、同じAndroid プラットフォームを採用している各DAPや、スマホそのものである“GRANBEAT”でも使えるようになるのではと予想できたし、それは期待通りに実現した。しかし、独自OSを搭載したDP-S1A/XDP-20までCDレコに対応したというのは期待以上の展開だ。
必要なハードウェアはDAPとCDレコだけ、取り込みのプロセスもほぼ一本道でシンプル。昨今では一般的な「PCを母艦として、大規模な楽曲データベースを管理する」という環境は便利で、筆者はとても気に入っている。その一方で、余分を削ぎ落としたXDP-20とCDレコの構成も、気に入ったCDを持ち出して聴くという目的をシンプルかつ直感的に実行でき、魅力的に映る。
付け加えると、「CD読み取り機を小型デバイスに直結して、好きな曲を録音」というスタイルは、MD片手にステレオへ向き合っていた頃を思い出させ、少しノスタルジックな気分に浸らせてくれた。昔はポータブルCDプレーヤーやMDプレーヤーを使っていたが、今はポータブルオーディオから久しく遠ざかっている、というような人にもちょっと紹介してみたいと思わせるアップデートだ。
(編集部:成藤正宣)